最近、安全ということについてつらつらと考えています。巷では、交通(陸上も空も海もある)、医療、食、そして金融の世界でいろいろなことが起こっている。ここに"安全"を追加すると、交通安全、医療安全、食の安全、金融安全といった言葉になる。で、最近さらに"文化"と言う言葉がくっつきだした。所謂"○○安全文化"というやつです。
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自己流ですが、これは次のような段階に分けられると思う。
初期段階 無法状態
だれもがこの状態は良くないと考える(だろう)。
アメリカ流金融の世界も実はこの段階だったのではないかと思う。
第2段階  フィードバック管理段階
え~と、(中途半端な)原因分析とルール強化を繰り返すやつ。
このシステムの欠陥は、起こったことしか直せないということ。
その改善策として「水平展開」があるが、極まれに起こる大事故には無力だ。
言い訳として「想定外」という言葉が用意されている。
第3段階 システム管理段階
第2段階をすこし高度にしたもの。
トップダウンとか計画といったフィードフォワードの要素を、第2段階のフィードバック管理に組み入れたハイブリッド管理システム。元々ヨーロッパで生まれたISOという管理システムもこの分類に入る(と思う)。RCA(Root Cause Analysis/根本原因分析)という(事故)分析手法がある。が、根本(原因)分析は事前にやってこそ意味があると、私は考えている。
第4段階 文化レベルの管理段階
この第4段階がその前の第3段階より高度かというと、そうではない。
第3段階が当初の理念どおりにうまく機能してない。だから、トップを含めて"(不完全な)人間とその人間が作る(不完全な)組織という(やっかいな)やつを、土台(行動様式と思考形態)から管理対象するもの。

「(安全)文化が崩壊した組織」というと、直ぐに思いつくのが「社保庁」です。この組織がどのようにして崩壊したのか、他山の石(?)として興味がありますが、これ以上論じるのはこのブログの目的ではないので、ここまでと。

で、聴いた音楽です。
●琥珀色の時間-ベスト オブ サントリーウイスキーCM西部戦線異状なし-琥珀の時間
昨日、錦糸町でこのCDを試聴した。私がギターを始めた理由のひとつに、サントリーオールドの歌「夜が来る」がある。私も適当に見よう見まねで良く弾きました。懐かしいと思い出しつつ、同じCDに入っていたコダーイの無伴奏チェロソナタに惹かれ、下記のCDを購入した。なお、このCDは、所謂「団塊の世代の懐」をねらった企画物ですが、私も買いたくなった。






●無伴奏チェロソナタOP8(1915年)とヴァイオリンとチェロのための二重奏曲OP7/コダーイ西部戦線異状なし-コダーイ
そのCDショップにあった唯一のコダーイのチェロのCDがこれだった。今、そのCDを聞きながらこのブログを書いています。このチェロ奏者Xavier(グザヴィエと呼ぶようだ)はなかなかのものだ。











●コダーイ・ゾルターン(Kodály Zolt)西部戦線異状なし-コーダイ
コダーイ(1882年-1967年)は、ハンガリーの作曲家で民族音楽学者。ウイキペディアには教育者、言語学者、哲学者とまで書いてある。この無伴奏チェロソナタは、チェロの低音側の2弦(G線とC線)を通常よりも半音下げて調弦する変則的調弦法(スコルダトゥーラ)を採用した無伴奏作品で3楽章構成をもつ。
なんとなくガスパル・カサドの無伴奏チェロ組曲と感じが似ているところもある。カサドが死んだのが1966年、コダーイが死んだのが1967年だから、同時代のロマン的民族派作曲家と言えるだろう。カサドのチェロ組曲は1926年。コダーイのチェロソナタは1915年に作曲されたが、どちらも民族的な雰囲気を取り入れた名曲と思う。






・・・ということで。