同姓同名のどうでもいい話。
日本とオーストラリアのサッカーをTVで聞きながら書いています。
HPで自分の名前を検索すると、いろいろヒットする。

●ゲームのキャラクター
××攻略でヒットする。このゲームを一度やってみたい。
●詐欺師
ネットオークションのブラックリストに載っている。かなり悪いやつのようだ。
●私のマンションの18Fの住人
当人の知らないところで、(私が)多少迷惑している。
というのは、郵便局で定期預金をすると、いつもリミット(1000万円)を越えているといわれる。
郵便局のシステムでは、同じ住所で同姓同名だと同一人と判断するらしい。
(これは、明らかにシステムの欠陥。個人情報が筒抜けだ。)
もう一人の私は、私より多額の定期預金をしているのが分かる。
●比較的近い大学の情報工学の准教授
どうも、このひとが私のマンションの住人ではないか(未確認)。
●音楽学者
昨年のレコード芸術に記事を出している。
●その他
町会議員、行政書士等々でてくる。

注目すべきは音楽学者です。同姓同名のよしみで、この方の研究はフォローしておこうかと。彼の研究対象はメシアンです。

●購入したCD
●バッハとクラビコード-J.S.バッハとC.P.E.バッハの鍵盤作品
西部戦線異状なし-クラヴィコード
このCDのドイツ語のタイトルは「おお、すばらしきクラヴィコード」です。来週以降の出張費の日当をあてこんで、前倒しでこのCDを買いました。おめあては、クラヴィコードによるBWV996です。

収録曲
1.C.P.E.バッハ:組曲 Wq62-12, H66
2.J.S.バッハ:イタリア風のアリアと変奏 BWV.989
3.C.P.E.バッハ:ファンタジア Wq59-6, H284
4.J.S.バッハ:幻想曲 イ短調 BWV.922
5.J.S.バッハ:リュート組曲第1番 BWV.996
6.C.P.E.バッハ:「スペインのフォリア」による変奏曲 Wq118-9, H263

このCDは、J.S.バッハと他の作曲者を交互に入れている。同様なCDは他にもある。なんでだろう。よく理解できない。

音の特徴
クラヴィコードの音をCDの音のみで評することはできない。響鳴音が少なく音が微弱なので、おそらく実際に演奏する人にしか、本当の感じはわからないだろう。クラヴィコードは「バッハのお気に入りであり、・・・。チェンバロは、バッハの求める精神性を充足させるには不十分」とフォルケルの「バッハ小伝」に書いてある。C.P.E.バッハもクラヴィコードがお気に入りだったようだ。そのような音をCDで聞けるだけ幸せと思う。

打弦の機構(ウイキペデイアによる)
鍵は小さな金属片(タンジェントと呼ばれる)の取り付けられたレバー(てこ)となっており、打鍵するとタンジェントが弦(通常は複弦)を上に向かって垂直に突き上げる。鍵を押している限りタンジェントは弦に触れ続ける。
そして、演奏者の指が鍵盤を離れると音が止まってしまう。声部の関係で音をつなげるには、奏者は鍵盤から指を離してはいけないがそうもいかない。つまり、音のつながりを考えて運指を考えないと音のながれが止まってしまう。これは、ギターでのバッハ演奏に似ている。なお、その打弦機構から、チェンバロより微妙なニュアンスを出すことができるのは確かだが、チェンバロの輝きは無い。

聞いた感想
この楽器は打弦と音の保持の構造から、多声の複雑な曲の演奏には向かない(だろう)。BWV996を聞いてもその音の保持機構のためか、ポリフォニーの把握が少し難しい。ただ「最初の音の立ち上がりが小さい」というのは私の音の趣味には合っているし、この楽器でこそ、バッハの精神性を最大限発揮できる作品はいくつかあると思う。
  ★
クラヴィコードを演奏しているジョスリーヌ・キュイエは悪くない演奏ですが、それほど特徴もない(多少感情過多のリュート、ギターを聞きなれた立場での印象です)。ただ、資料的価値は十二分にありました。なお、私がいろいろ聞いているBWV996の演奏でみると、前記のクラヴィコードという楽器の特徴から、良いところと欠点とがあいまって、(私にとって)それほど高い評価ではない。逆を言えば、リュート(およびギター)という楽器の素晴らしさ、その表現力を再認識した。また、現代のギタリストの何人かの表現力は、並みの鍵盤奏者の表現力を(はるかに)超えていると感じた。そういう意味で、いろいろと考えさせるCDです。

今度は、クラヴィコードで「平均律」を聞いてみたい。
・・・ということで。