ひさしぶりに映画「めぐり逢う朝」のサウンドトラックのCDを聞きました。西部戦線異状なし-めぐりあう朝
このCDは、だいぶ前にCDショップで視聴して購入したのですが、遅ればせながらJ.S.バッハと同時代のドイツ系と異なるフランスの古楽のすばらしさを知りました。
なんとなく検索したらU-tubeで映像がヒットしたので書いておこうかと。世の中、便利になった(ものだ)。
なお、この映画はマラン・マレー(1656年-1728年)とその師サント=コロンブ(1700年頃没)の子弟関係を描いた1991年のフランス映画。CDを購入した時からみたいと思っているのですが、DVDは廃番になっていてオークションでは10倍の値段で売られている(ようだ)。とても手が出ないので、ひたすらTVで放送されるのをまっています(東北人の粘り強さで、待つのは慣れている)。
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ついでに言うと、ジョン・ウイリアム演奏の「(セゴビア編)ソルの20の練習曲」もずっと探していますが、CD化はされていません。ジョンはセゴビアを嫌っていて、弟子だったときに録音したこの演奏(LPで出ていた)は抹殺したいのだろう。私は、そのころのジョンの演奏こそ聞きたいと思っています。

で、U-tubeの演奏です。

●「スペインのフォリア」を弾くマラン・マレー

曲名は”Inprovisation"となっているので、マレーの即興という設定なのだろう。
Wikipediaを見ると、フォリア(folia)は、15世紀末のポルトガルあるいはスペインが起源の舞曲。フォリアとは「狂気」あるいは「常軌を逸した」という意味があり、もともとは騒がしい踊りのための音楽であったことが伺われるが、時代を経て優雅で憂いを帯びた曲調に変化した(らしい)。この主題による変奏曲ですが、ギター編曲版があり、大学のころ弾いていました。

●若い娘(16世紀の作者不詳のシャンソン)

J.サヴァール編曲。初期のシャンソンはこんな感じだったのだろうか。女声とガンバとテオルボの伴奏です。ガンバとテオルボは良く合っている。このような生演奏を聴いてみたい。

●涙(2つのヴィールのためのトンボー)

映画では、サント=コロンブが亡き妻を思ってヴィールを弾いている。コロンブが嫌ったのが全盛を誇ったフランス王朝そのものということ、その時代に対する想像力を加えるとこの映画はさらに面白くなると思う。なお、サント=コロンブの詳細は分かっていないのですが、実は裕福な(一般の)実業家だったという話もある。でも、このコロンブの無き妻は、なんとなく宮沢りえに似ていてきれいだ。

・・・ということで。