やはり、昨日は、人並みに選挙TVを見ていた。
私は政治には興味が無いが、あえて言えば、小選挙区制には反対です。民主主義は、その非効率そのものに意義があると思われる。そして「多数決」はあくまで必要悪です。前回の大勝した自民党のその後の行動をみればすぐわかるが、人間は弱い。そして民主党とて同じです。
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小選挙区制は、結局衆愚政治を増大する。今の世界、残っているイデオロギーは、資本主義と民主主義だろう(たぶん)。おそらく、アフリカやアジア等を含め、世界が文化の多様性を容認しつつ均質化するまで、必要悪としての資本主義と民主主義が、試行錯誤の中で数百年は続くと思われる(その根拠はありません)。なお、世界的には、既に200~300年くらいはこのイデオロギーで動いているが、いまだ修正が試みられている。私は政治と経済に興味は無いので代替案はありませんが、このままいくと、SFではないが1000年たつ前に・・・ドクロということになるかもしれない。

・・・とTVをみながら妄想しました。

●聞いたCD
●[銘器アントニオ・デ・トーレス1867]による名演集/北口功
西部戦線異状なし-北口きわめて久しぶりにこのCDを聞いた。いくつかの演奏にはミスもあり玉石混合ですが、編集をしないだけ潔いし、とにかく、この方の演奏には音楽的な何かが感じられる。
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そして、かれのバリオス(1885年-1944年)の演奏を聞いて、つい最近TVで聞いた吉田秀和の「ロマンテイック」の説明を思い出した。吉田秀和は「ロマンティックとは分裂した精神であり、無いものに対する憧れ」と説明した。その憧れの先には「神」がいると思われる。バリオスの作品は、後期ロマン派の遅れてきた作曲家であるが、その特徴は「(南米的)宗教性」にある。その意味でバリオスの作品は「ロマンティック」だ。バリオスは南アメリカの山岳部パラグアイ出身。南米原住民の血を引き継ぐゆえに、彼の作品には、キリストと同時に、原住民の誇り高い時代に対する想いもあるのではないか。北口さんのギター演奏は、そのロマンティックが良く出ているように思われる。


●買った本
●ベンヤミン/ちくま学芸文庫西部戦線異状なし-ベンヤモン
これは、イラストと短い文書なので気楽に三面記事的に読めるので、トイレにおいて読んでます。とうぜんながら、この簡単な本で、わかったつもりになるのは危険なので、もう一冊程度は「解説本」を読んでみようかと思っています。
私は影響を受けやすいのですが、さすがに、ベンヤミンとアドルノの受け売りは時代錯誤かと思う。しかしながら、その中にある批判精神は、とくにアドルノの著作には、音楽を聞く場合の参考になるところがかなりある。アドルノは蔑視したが、ジャズや昭和歌謡曲も、そして西洋クラシックも、当時の社会を反映した音楽として聴けるし、その役割が終わったとき衰退したのだと思う。

・・・ということで。