「ターミネーター4」(2009)「地球が静止する日」(2008)を観て思った事・・・ | トンデモ・シネマの開祖

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昨日から今日にかけてバタバタしてたのですが、深夜に映画を二本観ました。
「ターミネーター4」(2009)「地球が静止する日」(2008)の二本。
二本を観てわかった事は、最近のハリウッドはコストダウンの為にCGを大量導入している事です。
後は何もありませんでした。

今回は皆さんも観たであろう事を前提にした愚痴です。

「ターミネーター4」(2009)「地球が静止する日」(2008)もスポンサーやプロデューサーや予算等で変更されたであろう曖昧な脚本がベースに作られているようです。
不必要なキャラや無関係で広告的なシーンの連続。

それは、いつでもBだった-ターミネーター401


「ターミネーター4」に関しては、ストーリーは一見複雑ですが、内容は薄く、見せ場であるアクションシーンも蔑ろ。
この女(ムーン・ブラッドグッド)、プロデューサーと寝たの?と言いたくなるような強引かつ意味のない配役には、観た人のほとんどが疑問を感じるでしょう。
しかも出てくるタイミングが面倒くさくて、ゲンナリ・・・
半人間マーカス(サム・ワーシントン)のキャラから言うと、自分の力で逃げて欲しかったし、砂漠で二人が出会う根拠も薄い。
やはり最後はマーカスとシュワちゃん型との壮絶な対決が観たかった・・・。
(ちなみにゲスト出演のシュワちゃんは今回も丸裸)

$それは、いつでもBだった-地球静止01


「地球が静止する日」(2008)では何が言いたくて宇宙人が来たのかもよくわかりません。
明確にエコが目的とは言いますが、イマイチ説得力に欠けます。
あれなら、前作同様『戦争反対』の方が良いかと・・・
『エコ派』による昆虫ウィルス攻撃はいささか疑問を感じるでしょう。
大体、作品の内容の割には規模がでかすぎたのか、そもそも何十年間も潜入していた宇宙人がいるなら、何もあんな派手な登場シーンは必要ないでしょうし、ロボットもCGの出来が、お世辞にもイイとは言えないような・・・。

ただ、二つの共通の失敗はクリスチャン・ベイルとキアヌ・リーブスのSF俳優が頑張りすぎた処でしょう。
ストーリーから言うと、二人とも実は脇役。
ギャラのせいか、主役以上に目立った演出が反対に映画そのものの価値を下げたような・・・。
勘違いしないで下さい!
この二人はおそらく期待以上の名演でしょう。
それが故に、ストーリー的に困惑し、テーマ自体がボケてしまったのは、よくわかります。
そして、それを権限で指示したのは監督でなく、それ以上の方々のような気がしますね。
監督はおそらくテーマに沿って作りたかったでしょうが、偉いさんから「高いギャラ払ってんだ。もっとアイツを出せ」という声が聞こえてくるようでした。

ただ、クリスチャン・ベイルとキアヌ・リーブスも演技は達者です。

それは、いつでもBだった-ターミネーター402


クリスチャン・ベイルは前回の「3」のジョン・コナーを奇麗に忘れさせる名演です。
ファーロング版のジョン・コナーの成長を垣間見たような演技はキャメロンが意図したものに近いでしょう。
最も、キャメロン自体はディック小説(「ジョンの世界」等)を意識していたと考えられますので、キャラは作りやすかったかもしれません。
少しファシズム的要素も含まれ、いい感じです。

$それは、いつでもBだった-地球静止02


キアヌ・リーブス関しては、オリジナル以上に独自性を感じます。
まあ、元々、無表情で宇宙人みたいな俳優ですけど・・・w
態々、背広着せるよりラフな服でも充分、宇宙人をやりこなせたでしょうね。

世界的不況のせいで大スターの扱いに困っているのはハリウッドも同じという事でしょうが、大スターを中途半端に使って、大作風の小作品を作るのはそろそろやめて頂きたい。
小作品は小作品の良さがあるわけで、大作とは分けて作るべきなんでしょう。

やはり観た後に違和感が残ります。
大きな風呂敷に小さくて高級なまんじゅうが一個だけ・・・
そんな感じの二本でした。

ただ、何故か、続編が出来れば、多分・・・いや、間違いなく、観るであろう二本でした。