採点基準をどう満たしているのかを聞き分けするには? | 精密採点DX&DAMとも録音♪を楽しむ

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 採点カラオケの点数は、「採点基準をどれだけ満たしたかの結果」に過ぎません。そこには、歌が上手いとか下手という主観の要素は入りません。このような内容は、以前より何度も書いてきました。同じように考えている人もいるのかもしれませんが、採点カラオケのユーザーの多くは、得点と歌の上手い下手を一緒に考えている人が多いのが実情ではないでしょうか。


 殆どの人が理解できない理由は、どうして点数が出ているのか理解できていないからと考えられます。「音程、リズム、強弱」は、解りやすい部分ですが、人によっては、採点的な正確さを認識できないと思われます。これに関しては、訓練しかありません。


 更に難解なのは、声質です。低い点数ではあまり関係ありませんが、100点に近づくほど声質の要素が重要になってきます。レーダーチャート総合計500点中、490点前後まで出せるのが前提の話なので、そこまで辿りついていない人は、各項目の評価を上げてからの話になります。採点では、最終的に歌声にどういう響きが入っているかが重要になります。採点に合う響きが入っていないとチャートの合計が同じでも点数に大きな差が出てしまうことがあります。これが俗に言う裏加点と呼ばれるものです。100点に届かせるには、多かれ少なかれ裏加点の要素が必要になります。この加点要素を聞けるような感覚を持っている人は、発声による声の違いが聞き分けられるといえます。採点で最終的な詰めをするには、声の聞き分けと調整が必要になってきます。無理やり点数を伸ばす場合には、採点に声を合わせる必要があります。批判的な意見の多い採点声(ヒツジ声)も、わざわざ使うのには理由があります。

 多くの人は、聞き心地を「声質」で済ませて終わりのようです。「声質が悪ければ上手くても仕方ない」「声質が悪いから問題外」という発想自体が採点の理解を阻んでいる原因です。「声質」で済ませてしまうという事は、歌の表現に大きく関わる発声についての理解も拒否しているのと同じです。


 歌の表現を、「音程、リズム、強弱」だけで考えていませんか?楽器でいえば「音色」、歌でいえば「声質」、わかりやすく言えば声色を忘れていませんか?絵画でいう色には、たくさんの種類があります。音楽でいう色というのは、音色です。歌では、色々な発声技術で音色作りをします。楽器の場合は、楽器の出来により個性があります。歌では、生まれ持った身体的特徴で声に個性が出ます。声帯の大きさや体型で最初から声が違うのは、身体的要素が原因ですが、最終的な味付けに必要なのが発声です。

 世の中には、最初から羨ましいほどの声質の持ち主というのは間違いなくいます。天才にあたる人たちですが、そういうのは除外して考えていいです。変えられない部分を嘆いた所ではじまりませんし、たりない部分を補えるのが、発声技術です。個性の本質は変わりませんが、発声技術によって味付けできる事は多いです。声質で済ませているうちは、それ以上の進展はないと思います。これは採点に限らず、普通の歌い方でも同じです。


 多くの人が採点結果と歌い方の関係を理解できないのは、声質と発声方法の聞き分けができないのが大きな原因と考えられます。採点をより理解するためには、声質(生まれながらの特徴の声)だけで済ませるのではなく、どういう声の出し方(発声方法)で歌っているのかを聞けできるようになる必要があります。


 声の聞き分けができるという事は、歌の表現で使う声の聞き分けもできるので、点数に踊らされる事はなくなります。高得点の癖のある音源を馬鹿にしている人は多いですが、どうしてそういう声だと点が出るのかを聞き分けられ、理解している人は非常に少ないです。主観だけで判断している人の多くは、声の響きの成分を細部まで認識できていないという事です。また、わざわざ音程判定がいいように真っ直ぐに棒歌いしたり、区切りをいれて確実に音を伸ばしたりするのにも理由があります。普通に歌ってしまうとブレてしまう音程を強制的に真っ直ぐに認識させるといった意味を解っている人は、非常に少ないです。特徴的な歌い方には、ゲームを確実に攻略するために意味があるというのをまったく聞けてない人ばかりだという事です。主観で判断しているうちはわかりませんが、得点が出ているという事は、採点的要素を確実に満たしているという事実がある事を忘れてはいけません。

 特別な例では、ゲームだけを追及しているうちに、採点に合う声を自然に身につけてしまい、声の出し方の知識を持たないまま100点を連発するような人も存在します。そういう人は、なぜそういう声になったのかや、声の出し方を説明できないため、話を余計ややこしくしているかもしれません。結論としては、採点と通常歌唱をきちんと理解するためには、発声の知識が必要になってきます。


 発声的要素を聞くのは非常に大事ですが、音程、リズムといった音楽的な基本の要素をしっかり聞けるのは、更に重要です。音程リズムをきちんと認識できなければ高得点は出ません。更に100点に届くような領域では、声の要素が重要になります。繰り返しになりますが、これが俗に言う裏加点と呼ばれている、チャートに現れない要素です。最終的には、声質の勝負になりますが、もう少し低い点数の場合は、そこまで神経質になる必要はありません。低めの点数領域では、曖昧さを入れても大丈夫なのは間違いないです。しかし、この曖昧さが、勘違いや誤解を多く生む原因にもなっています。採点結果の点数は、点数なりの要件しか満たしていません。どういう風に聞こえても、採点的な要件にあった点数しか出ません。この辺を聞き分けできない限り、誤解や勘違いに気づくのは難しいのかもしれません。


 よく言われる「変歌い」「キモ声」歌唱の超高得点音源は、採点的要素を確実に含んでいます。普通に歌うと見えにくい要素を過剰にした歌い方にすぎません。いい歌を歌う技術を聞き分ける耳に関しては、採点を聞くのと共通な部分も多いように感じます。聞き分けできる耳は、普通の歌い方の分析にもいかせるはずです。また、自然に歌っていて、あまり点数が高くない時の理由もわかるはずです。数値に踊らされる事のないように、採点を上手く活用する心構えが重要ではないでしょうか。





DAMともに採点軌跡付き音源を公開してあります。

100点の採点歌唱とは別に、採点歌唱を目立たなくした音源も公開してあります。



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