本日、四十歳になりました。不惑の年です。
三十歳になった時に、「あっという間に四十になるよ。」と人から言われましたが、正直そんな感覚はないです。むしろ二十代の十年間よりも波乱万丈で変化に富んだ毎日だったので、「過ぎ去った」という感じはしません。
演劇辞めて、就職して、結婚して、転職して・・・いろいろありました。
とても充実した十年間でした。

そして四十を迎え、人生も折り返しですかね。
後半戦も家族とともに楽しく歩んで行きたいものです。

家族と言えば・・・ここで情報解禁!
演劇人のマネして情報解禁とか言ってみた(笑)

現在、妻は妊娠六ヶ月です。
この秋に、ついに初めての子供が産まれます。
今は順調に大きくなる妻のお腹に語りかける幸せな日々を過ごしています。
ちなみに関係ないですが、私のお腹も順調に大きくなっています(笑)

ますます責任が増す四十代に突入。
素敵な十年間にしたいものです。
先日、とある依頼を受けて元所属劇団の6番シードの稽古場に遊びに行きました。

久しぶりに演劇の稽古を拝見したのですが・・・

いやあ、まいったね。

えーと、今から現役の人達にとって超失礼なことを言うよ。

あのー・・・・

メチャクチャ芝居がやりたくなった!!!

これはやばい。
もう、演劇の稽古場には近づかないようにしよう。



劇団6番シード20周年記念公演第二弾「Dear Friends」

素敵な作品になりそうです。みんな。見に行ったら良いと思うよ。
気になる人は「純白サウスポー」で検索!



稽古後の飲み会に栗生ちゃんがいなくて残念だったことは他の劇団員にはナイショ。
先週末、集団asif~の「迷中の学舎」を観劇。
「メイチュウノガクシャ」と読んでしまったが、正解は「マヨナカノマナビヤ」らしい。
ちょっと、タイトル狙いすぎだろーと思ったのはナイショ。

これまた、過去に出演させていただいた劇団さん。
良い役をやらせていただいたこともあり、かなり思い出深い劇団だ。
ただ・・・実は観劇自体は久しぶりなのだ。
この劇団は「ネガティブコメディ」を掲げて独自のカラーを色濃く打ち出している。それ自体は良いことなのかもしれないが、カラーが強すぎるために作品の展開にややパターン化を感じてしまったのだ。早い話が展開が読めてしまうというやつ。そのため、「うーん、毎回観なくてもいいかな~~。」という気持ちになっちゃたのだ。てへ。
今回、久しぶりに見に行ったのは古巣6番シードの椎名亜音と土屋兼久が出演者に名を連ねていたから。椎名は以前も出ていたけど、つっちーの出演はかなり興味深い。アズイフもつっちーも知っている私からすると、なんとなくこの二者は噛み合わないんじゃないかと思って(笑)。だからこそ化学反応が楽しみだった。

観劇した後の率直な感想を一言でいうと「ムチャクチャ面白かった!」。
あまりにも感動したので、終演後劇団員の方々に言いまくっていたら意外そうな顔をされた。
正直、自分でも謎なのだが引くぐらい気に入ってしまった。劇団員に「ありがとう。」と言われたが、「いやいや、こんな素晴らしい作品を見せてくれて、こちらこそありがとう。」という感情さえ湧いていた。気持ち悪いな俺、きっと疲れてるんだ。

何に感動したのかと冷静に考えると、やはり脚本と演出に格段の進化が見られたことかな。
脚本は前述したようにパターンがあるのだが、それを崩さずにバージョンアップさせているという印象。展開の予想が出来ていたとしても、グイグイ観客を引き込んでいくパワーがあった。コメディからネガティブへの移行も今までで一番スムーズだった。
演出に関しては、ほぼ客演の二十六人の大所帯を旧知の仲間が集まったチームのようにまとめあげていた手腕が見事だった。実は大人数芝居で一体感を感じる舞台は珍しいのだ。現場を体験したことがあるので予想できるが、このことは演出を支える劇団員の力も大きいと思われる。他の面でも演出家として引き出しが増えていると感じた。特に経験が浅い(と思われる)若い女優さんへの演出は上手いね。散りばめられた小ネタのクオリティも私が出ていた時よりおもしろくなっていた。当然か。
上田恒平以外の劇団員は出番控えめの役を担っていたのだが、劇団員が仕事師ぶりを発揮して作品を締めているのは気持ちよい。山本恵太郎の「女って怖いね。」の一言に込められたニュアンスは絶妙だったし、重野祐輝の「新井くん!」はスマッシュヒットだった。山田亮は私を意識していた(笑)。順番に朗読するインプロで最期を劇団員に任せたのも演出家の信頼感からだろう。
まあ、もっと出たいという役者の本音もあるだろうけどね。

劇団員以外の出演者で光っていたのは四谷先生役の方。クセが強いように見えるが、実は受けの芝居が相当上手いのではないかと感じた。つっちーとのシーンでも、ネタとしてはベタベタなのだがリアクションの上手さで芝居を成立させていた。朗読インプロのシーンも含め、先生役の中で一番「先生感」が出ていたと思う。実際にはありえない先生なんだけど、ちょっとした生徒との会話の距離感の取り方とかにリアリティがあった。
椎名もさすが。まあ、あれは誰にでもできる役じゃないよね。女優としてキャリアも実力も脂がのりまくっている今の椎名にはあれぐらいの役は当然任されるんだろう。常に高いハードルを与えられるというのは実に幸せだろうな。強いて言えば、悲愴感は充分伝わったけど、その中に悪意や狂気をもう少し混ぜられれば良かったと思う。これは素顔の椎名を知っているためかもしれないけど。
つっちーも得意な役柄(地?)を与えられて見応え十分。インプロは邪魔していたけどね(笑)。

インプロは評価が分かれるところ。
もう、この劇団の売りになっているので無くすことはありえないけど、圧倒的な技術を見せるというレベルには達していない。まだ、テンパっている役者の姿を見て楽しむ、というレベルかな。私は好きだけどね。

とにかく、劇団としてレベルアップを感じられたのは嬉しい。
知り合いが出ていなくてもチケット代を払える劇団に認定できる。