8月のウィーン | ゆばー*短歌* ≪Ecoute! Ecoute! C'est Ondine≫

8月のウィーン

もう涼しいと期待していたのに、昼間は日差しが強いウィーンです。
朝と夜は肌寒いし、家の中や日陰は昼もちょっと寒いくらいです。

街中は観光客でいっぱいなのに、
借りているアパートから一番近くのカフェは、バカンス中でしばらくお休みだし、
オペレッタなどを上演しているフォルクスオパーも、カレンダーは9月から(たぶん6月から8月いっぱいまでお休み)。
道を歩く、かなりお年を召した方の胸の谷間が見えるワンピースが、まだまだバカンスよ!と語っています。

ヨーロッパのすてきなマダムは、若い人用の服を着ているのではなくて、
自分にぴったりの、自分も人も楽しませるようなドレスを着るのが上手です。
(わたしはおばあさんのそんな姿がかなり好きです。ヨーロッパの太陽の下では自然なのです。
皮膚はしわしわで、夏は日焼けしていて、腕や背中にたくさんシミがあって、無防備で無邪気なマダムたち、まだまだ健在です。)

ウィーンの水は相変わらずおいしく、観光客相手でも、レストランやカフェの感じがよいのも相変わらず。
朝のカフェで、じっくりと新聞を読んでいる人が多いのも相変わらず。
祝日と日曜には、店が一斉に閉まって食べものが買えない、というのも、相変わらず。
普通のバターやクリームが、日本で食べたことがないくらい美味しいのも相変わらず。

でも、駅に有料のきれいなトイレがあって、どこかみたいにお出かけするたびに何度もカフェを探す羽目にもならないし、
お野菜、乳製品、お肉など、BIOなマーケットが増えたみたいです。

柚 葉