アレも滴る女性の恐怖。 | 明け行く空に…。  ~ひねもすひとり?~

アレも滴る女性の恐怖。

先日の仕事帰りのことですがね、いつもならば地下鉄~電車~軽ナンバー1・・・ってパターンで帰宅するのだが、その日は翌日の勤務内容に合わせて、自宅まで会社の車を利用して帰ることになったんです。
野暮用があったのでいったん北へ北へR45を走り、それを済ませたあと高速道路へ飛び乗り帰路に付くつもりだったが、急に肉を食いたい病が発病する。類似品として、ラーメン・すし・牛丼などの食べたい病がありますが、その日はあくまで肉が食いたい病が発症。
さて、どうしたモンかなと思いつつR45を北上しておりましたら、おあつらえでもしたように見えてきたのがファミレスっぽいステーキ専門店の看板。
もうね、間髪いれずに方向指示器を左に出すオレであります。

店内に入り、何の躊躇もなく「サーロインステーキ200g」を単品で注文。
店員の「ライスやパンは?」の問いかけは、そんなもの要らんと一蹴。
今日は肉が食いたい病なのであって、肉と一緒にライスやパンが食いたい病ではないのである。



焼き方はいかがなさいますか?



この問いに対しての答えはいつだって同じ、ミディアムであって他ならない。
高級店でめっちゃ高い霜降肉でも食うのならレアでいきたいところだが、いかんせん安いのが最大の武器であるファミレスっぽい店でありますので、レアで食うことに対して幾分抵抗があるのは否定できないからだ。
まぁいいや。

そうこうしていると、オレの後に続いて若い男2人が来店し、同じくサーロイン200gを注文する。
くそっ!オレの真似しやがって。



焼き方はいかがなさいますか?



お決まりの質問に対して、2人はちょっと悩んでつぶやく。
どうやら2人ともレアには抵抗があるらしいことは、隣の席についているオレの耳にも届いてきた。
当然注文を聞いていた女性店員の耳にも届いていただろう。
そして2人は決断し店員の女性に伝える。



じゃあ、頑張って焼いてください。



もう一人は



僕は一生懸命で。



いるんだよ、こういうしょーもないことをいうヤツが。
オレは今時流行らんことを言ってるなぁと思いつつ、そんなやり取りを聞き流していた。
店員は再度聞き返す。



焼き加減はいかがなさいますか。



今度は焼き方ではなく、焼き加減と言い直す店員さん。ちょっと加減を強調して。
オレなら間違いなくイラッとした素振り満点で聞き直すのに、この女性は終始笑顔で対応。
鏡だな。



んじゃ、店員さんの好きな焼き加減でいいですよ。



面倒になったのか知らんが、とにかく客の方が折れたようだった。



かしこまりました。少々お待ちください。



注文を繰り返すでもなくそそくさとその場を立ち去る店員さん。
もちろん満面の笑みです。
やはり鏡です。



注文入ります。サーロインステーキ200gのセット、超レアで2つお願いします。



やっぱ怒ってんじゃん!!

とにかくオレはおいしくお肉を頬張り、ご満悦で店を後にしました。
隣の席に血だか肉汁だか分からん液体がだらっだらと滴るステーキが届いていたのを尻目に。



以上。




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