地デジカよ、そこは雛段じゃない。 | 明け行く空に…。  ~ひねもすひとり?~

地デジカよ、そこは雛段じゃない。

最近ことあるごとにメディアに露出しているあのキャラクター、あれですよ、地デジカ。
あれはうざったい。

特にバラエティ番組なんかには高確率で出演してますね。

何がうざいかというと、正規に尺をもらって「みなさん地デジへの移行はお済みですか」なんて言うならまだしも、最近は往年のウォーリーを探せ的な感覚で、雛壇に座ったりしている。

誰にも全く触れられずひっそり佇むその姿を見つけると「あ、地デジカだ……」と思わず口ずさんでしまう自分が嫌いだったりする。

まぁいいけど。

 


 

何だかんだと言いつつも、我が家はすでに地デジへの移行を済ませた。

もちろん家電エコ何とかポイント欲しさにテレビを買い替えた。

おかげで面倒な何とかポイントの申請を経て、手元にはいくつかの商品券とQUO何とかカードが届いた。

今日はそんな何とかカードを懐に忍ばせ、職場近くにある唯一のお買いものスポットであるロー何とかソンに弁当を買いに行った。

今日もパンチパーマに口髭の、まるでその筋の方を彷彿するような店長がレジに鎮座している。オレはさっさと買い物を済ませようと缶コーヒーと適当な弁当を掴みレジへと向かう。


「お待ちのお客様こちらのレジへどうぞ」
 

その声に振り返ると、そこには見慣れぬ女性の店員の姿があった。

『かわいいじゃねーか』

心でそう呟き、オレは商品を彼女の前に置く。
まだ不慣れなその手つきは、その胸に掲げた研修中の文字を強調させるようであった。

だがそれすら『かわいいじゃねーか』

である。



「498円でございます」
  

そう言われ、オレは予め用意していた何とかカードに手を伸ばすが、ふと頭をある思いが過る。



『まだ不慣れだから、現金にしとくか』
 

そう思い一度出した何とかカードを引っこめようとする。

「カードでお支払ですね」

しまった気づかれた。
仕方なくそれを提示すると、彼女は難なく精算を済ませる。

何だ、もはやしっかり業務をこなせているじゃないか。オレの取り越し苦労だったかと思うと同時に彼女がいう。


「お客様、まだ残高が残っているようですが、新商品のからあげ何とかクンはいかがですか?」



オレは言葉を失った。
500円(カード)-498円=2円

彼女はあと残高2円のオレに対して210円の商品を勧めてきたのだ。

 

ま、結局現金を足して買ったんですけどね。

可愛いから。
ついでに彼女の胸には地デジカのマークがしっかり鎮座していていたんです。

  

と、地デジ完全移行があと一年を切ったとある日、こんな日記を認めていたのだが、それも延期となってしまいましたよ。



そういえば、最近地デジカの姿も見なくなったなぁ。 
そんな感じで。