とある高校のボクシング部。全国屈指の強豪校であるこのボクシン部には、少し変わった習慣がある。それは・・・
「新入部員ども！！さっさと一列に並べ！！」
　そう言うのは高校生にしてはかなり体格のいいボクシング部部長である。
「これからお前らにボクシングの厳しさってのをみっちり体に叩き込んでやる！二年は一年の準備を手伝ってやれ。三年はウォーミングアップだ！」
「あ、あの部長。」
「なんだ？一年は更衣室でさっさと用意しろ。」
「いったい何をするんですか？」
「言ったとおりだ。その体にみっちりとボクシングの厳しさを叩き込んでやる。」
　部長はそういって不敵に笑い。三年のほうに向かっていった。
　そう。この部の変わった習慣とは「新入部員と三年とがスパをする。」というものだ。たいていの新入部員はこの後部を去ることとなる。そして残った者だけがこの後の厳しいトレーニングに耐え、屈強なボクサーへと成長していく。
「部長、準備ができました。」
「よし。では一年と三年。背の順に並べ。そしてなるべく同じ体系の者同士でスパをする。」