市川市の村越祐民市長が、市長室のトイレ内に小さなシャワー室を設置した問題は、マスコミで報道され有名になってしまいましたが、この度、その問題を巡って市川市議会議員からチラシを戴きました。そこで本稿では、この問題を振り返りつつ、チラシを見たいと思います。
 

 まず、村越祐民市長の経歴を振り返ってみます。
 村越市長は元々は民主党の衆議院議員でした。その後、民進党結党に伴って民進党に所属。民進党が民進党・立憲民主党・希望の党に三分裂すると希望の党に入党しますが、希望の党の衆議院選挙候補者には公認されませんでした。理由は分かりません。
 その後、いつの間にか無所属になった村越市長は市川市長選挙に立候補。市川市長選挙は色々あったのですが、結論を言うと、村越市長は立憲民主党・民進党・共産党・自由党・社民党の推薦を得て市川市長選挙に当選しました。希望の党が村越市長を推薦しなかった理由は分かりません。村越市長は最初っから希望の党に入党せずに立憲民主党に入党した方が良かったんじゃないかという気もしますが。
 

 そして現在、シャワー室問題が持ち上がり、令和3年2月市川市議会定例会では以下の議案が提出されました。

発議第28号
「村越祐民市長が市長室に設置したガラス張りシャワーをはじめとする、執行差金及び契約差金等の使途の調査に関する特別委員会の設置について」


発議第29号
「市川市長室に設置されたシャワー室を撤去し、原状回復を求める決議について」


 発議第28号はより厳しい議案であり、発議第29号は比較的緩い議案となっております。
 より厳しい議案は共産党議員らが賛成して否決され、比較的緩い議案は自民党・公明党・立憲民主党・社民党議員らが賛成して可決されました。

 ここでご紹介するのが、市川市議会議員から戴いた、シャワー室問題を巡るチラシです。このチラシは、比較的緩い議案に賛成した議員が配布したものです。
 ↓文面はこちら。


 即ち、市川市長に対する緩い議案に賛成した議員が、市川市長に対する厳しい議案に賛成した政党に対して、このように主張しているのです。市川市の選挙の有権者で、このチラシが何を言っているか理解できる人はいるでしょうか?私は1人もいないと思います。
 市川市長室のシャワー室問題は、マスコミによって「市川市長はけしからん」という文脈で報道され、確かに市川市長がけしからんのは事実なのですが、市川市議会議員もまた、市民そっちのけでシャワー室問題を市川市議会議員同士の勢力争いの道具として利用しているに過ぎないのです。