3月27日に市川市長選挙・市川市議会議員補欠選挙が実施されるのですが、いや~酷い。本稿では候補者を何人か取り上げ、ご紹介したいと思います。

 まず、思わず注目してしまうのは、市長候補に民主党出身者が3人もいることです。

 1人目は現職の村越祐民市長。

 村越市長は元々は民主党の衆議院議員で、その後、民進党結党に伴って民進党に所属。民進党が民進党・立憲民主党・希望の党に三分裂すると希望の党に入党しますが、希望の党の衆議院選挙候補者には公認されず、無所属となって前回市長選挙では立憲民主党の推薦を受けました。しかし千葉県知事選挙ではどういう訳か自民党を支持しました。

 2人目は守屋貴子候補。以前は立憲民主党所属の千葉県議会議員でしたが、離党して市川市長選挙に立候補。ポスターにも無所属と書かれています。

 今回の市長選挙では労働組合の連合、熊谷俊人千葉県知事、立憲民主党の野田佳彦元首相らが支持しています。

 3人目は田中甲候補。かつて民主党所属の衆議院議員でしたが2001年に離党し、その後の衆議院議員総選挙で民主党所属の村越祐民候補に敗れました。その後、みんなの党、日本維新の会に所属し、無所属で市川市長選挙に立候補しました。今回の市長選挙では自民党所属の石井準一参議院議員や日本維新の会所属の藤巻健太衆議院議員らが支持しています。

 村越市長については散々マスコミで報道されたので私から申し上げることはありません。

 守屋候補は、前回の市長選挙では村越候補を支持しました。然るに、今回の市長選挙で自ら立候補したということは、前回支持した村越市長を落選させようとしていることを意味しています。しかし、私が見落としているだけかもしれませんが、守屋候補が村越市長を裏切った理由を本人が公表しているのを見たことがありません。前回の市長選挙で村越市長誕生に貢献したのに、そのことを無かったことにするのは卑怯です。守屋候補は村越市長を裏切った理由を有権者に説明すべきです。

 さて、選挙の立候補者というものは、普通、「私が当選すればこんなプラスがあります」と表明するものです。しかし市川市長選挙はそうではない不思議な選挙です。村越市長にマイナス面が多かった為、候補が「マイナス面をプラスマイナスゼロにする」と表明しているのです。田中候補のポスターをご覧下さい。

 何と公約が「悪いことはしません」なのです。勿論、田中候補はちゃんとした公約を発表しているのですが、ポスターに書かれた第一の公約がこれであることが市川市長選挙のレベルを物語っています。

 因みにこちらは田中甲候補のチラシですが田中甲という文字がどこにも記載されていない卑怯なチラシです(配布者は市川市政を共に考える会)。

 今回の市長選挙と同時に市川市議会議員補欠選挙も実施されますが、こちらも酷い。

 電磁的公正証書原本不実記録・同供用の罪で懲役2年執行猶予4年の判決を受けた村越市長の私設秘書・押切裕雄氏と思われる人物が立候補しているからです。

 押切候補の選挙ポスターを見ますと、何と「現職・村越市長支持」と書かれ、村越の文字が見えるように消されているのです。マジックペンで手書きしたのか、こういう印刷なのかよく分かりません。こんなことが許されるのでしょうか?

 千葉県知事選挙では、どんなにレベルの低い候補者がいても、同時にマトモな候補者も立候補していましたが、こんなにレベルの低い選挙を体験するのは初めてです。