かならずしも望む結果ではない、けれど… |  ZEPHYR

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ゼファー 
― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

鑑定依頼をくださる方の多くは、やはり自分にとっての期待する未来を見たいとの思いが強い方がいます。

が。

きわめて当たり前の話なのですが、人の運勢を見たときに、その人のご期待通りの結果が明示されるとは限りません。

人間には、どうしても難しい運気がやってくることがあり、それと同時に非常に厄介な人物が出現することもあります。

その運気の到来とともに起きた出来事、登場した人物であれば、それが持続する間は同様な出来事がやはり持続する可能性は高い。
人間関係の問題であれば、その人間関係は一定期間、悩みとなって残るかもしれません。

これなども自分が何か努力すれば改善できる程度のものと、やはり相手があることですから、相手がどうしようもない難しい人物であれば、打つ手は「そこから離れる」「よほどの覚悟を持って対決する」しかない場合もあります。

その結果を知らされて、「今でも十分ひどいのに、これから先もだなんて!」と嘆くお気持ちは、十分に理解できます。

そんな未来を聞きたかったのではない、これから先の明るい見通しが知りたかったのだと。

でも、そのような気休めの幻想の未来を提示しても、現実が変わるわけではありません。

たとえば二年ほど、今の出来事を引き起こしたハードアスペクトがあるのなら、その間はそれなりの覚悟を持って過ごしたほうがましです。

覚悟は人に強さを与えるからです。

しかし、安直な見通しは人を弱くします。
そして変わらずに起きる出来事へのショックばかり大きくします。


これは恋愛などのご相談でも同じ。

自分が思いを寄せる相手との幸せな未来が見たくて鑑定依頼される方は、やはりとても多いのですが、結果が思わしくないことはあります。

現状の運勢では、別れに終わる可能性が高いというようなケースもありますし、相手の男性がとうていその女性を受け入れるとは思われない場合もあります。

その男性と結ばれたいというのは、恋する女性としては当たり前のお気持ちです。

しかし、その男性は自分ではない。別な人間ですから、別な未来、別に望んでいる関係があるかもしれないのです。
そのお気持ちを考えてあげるのも思いやりだろうと思います。

相性が決定的に悪い場合もありますし、明らかに結ばれる相手と違っているように思われる場合もあります。

結婚などということになれば、よけいに縁のある人とでないと、なかなか成就はしにくいものです。

水と油を溶け合わせることはできず、恋愛という激しい情動の運動が起きている時だけ、混ざり合っているように見えるもの(ドレッシングのように)。


占星術師は人のホロスコープを、運勢をただ読むだけの人です。

相談してご利益(りやく)があるわけでもないし、自分の都合のよい未来にすり替えてくれる存在でもない。

受け入れがたい結果を受け入れるのには時間がかかる人もいます。
が、そのような結果が提示されても、受け入れる必要は別にないのです。

占星術は人の人生を読むツールの一つに過ぎず、決めるのはご自分です(このことは鑑定依頼者向けのページにも記載してあります)。
だから、結果を拒否しても構わないのです。

ただ、相談される以上は、言葉としては受け止めてほしいかなと思います。
受け入れるかどうかは別にして、勇気をもって受け止めてはほしい。

そう思います。


このブログの執筆者であるzephyrが、占星術鑑定の窓口を設けているのはFC2ブログにある<占星術鑑定に関して>の記事のみです。