こんにちは!
地域支縁団体ARCHのブログ担当の寺坂です。
たびたび更新が滞っていて申し訳ありません。
遅くなりましたが、第三回復興学・支援学の報告です。
第5講目の講師は増田寛也氏(前岩手県知事)
テーマは「東北復興論~震災復興と行政の在り方」
増田さんは5つの項目を行政視点で講演してくださいました。
1,急ぐべき事項
まずは「住まい」とのこと。高台移転や元の土地に住みたいという要望。
様々な問題を抱えつつもせまりくる仮設住宅の期限。だからといって安易に住む場所を決めてしまってはまた繰り返しになってしまうとのこと。
他にも仕事の創出、がれき処理、「福島」の回復。孤立防止のケアが挙げられました。
がれき処理を雇用としても、処理がある程度進めば大量の失業者を生み、結局解決しない。
そのために漁業の復興が重要だとおっしゃいました。
2,産業復興のために
1項目であった漁業の復興についての説明がメインでした。
元々漁業が盛んな地域であるし、時季を逃せば1年何もできない、と言ったように早期に取り組まなければどんどん廃れてしまう恐れがあるようです。
もちろん農業なども同じですね。
3,懸念される事項
やはり職員の疲れが顕著だそうです。
自分自身も被災者である中でほぼ休みなしで働いた上に、働きづめでうつ病がでたり、自殺者もでたりしたそうです。
報道では見られない事実ですね。
他にも人口流出が把握できていないかったりと問題が山積み。
4,今後に向けて
この震災で見られたのが自治体間の水平支援だそうです。
市町村の仕事は市町村職員の方が慣れているため、県職員を派遣するよりも他の市町村職員の派遣の方が効率よく仕事が進むようです。
このことから今回の震災のように隣近所の市町村が一気に被害を受けても支援し合えるように、遠くの地域と提携を結ぶことをこれを機会に進めていくべきとのことです。
5,検討を要する事項
最後は今までのまとめです。
増田さんがこれから大事とすべきことは「自助 公助 共助」だそうです。
震災から学べたことが全て詰まっている言葉だと思います。
増田さんの講演は主に行政の現実を語り、受講者達がどうすべきが考えさせられるものでした。
第6目の講師は西尾雄志氏(日本財団学生ボランティアセンター長)
テーマは「学生・若者のボランティア論」
西尾さんは大学生のときに阪神大震災のボランティアに参加し今回は学生ボラの送り込みを調整してくださっていました。
ボランティアセンターでは被災地6か所に派遣、のべ5千人の学生が参加。募金活動を経て4/15から現地活動。外国人も参加できるよう通訳も入る、などの活動を行っているそうです。
ボランティアを送る際に「破傷風」を注意喚起されたときには大きくショックを受けたそうです。
破傷風はまず国内ではありえなくて、よほど衛生状況が悪くないと注意されないそうです。
学生ボランティアの意義は現地の人たちと「共にがんばろう」とのことです。
「学生」が頑張っている姿を見ると「自分」も頑張らなきゃと思ってくれる方が多いそうです。
そして学生自身が「何もできなかった」と悔しい思いを忘れずにもってくれれば、今後に必ず活きてくるとこと。
これからボランティアに求められることとしてはとにかくいろいろ考えて「提案」してみることだそうです。
現地の人に「何をしてほしい?したらいい?」と聞いても「わからない」というのが現実です。
そこでたくさん提案していき、現地の人が「いいね!」と思ってくれたものを実行していけば復興へつながるとのことでした。
学生でもできることがある!ではなく、学生にしかできないことがある!ということを気づかせてもらえました。
ボランティアって何すればいいかわからない??って悩んでる人もまずは現地の人と共に頑張ってみるのはどうでしょうか?
そうすれば学生視点でしか見つからない課題が見つかるかもしれません。
お二方とも短い時間でしたが、熱く、中身の濃い講演を有難うございました。
さて、次回は6月8日(金)16:40~行われます。
第7講で登場するのは赤坂憲雄講師(学習院大学教授、復興構想会議委員)
テーマは「東北学」
第8講で登場するのは小松正之講師(政策大学院大学教授)
テーマは「「東北の水産業の復興・新生」」
お二方とも震災復興のオピニオンリーダーです!
参加はFB(http://www.facebook.com/syuhei.sato.39ref=tn_tnmn#!/events/230858370358345/)
もしくは、参加フォーム(http://form1.fc2.com/form/?id=738295)へ!
みなさんの参加、お待ちしております!