親子の人生も違っていたのでは? | 「らぽーる」日誌

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離婚と親子の相談室「らぽーる」の日々を綴ります。

現在私は、母子家庭の子に学習指導を行っています。
下は小学校1年生から上は高校1年までいます。

不登校になった子どものことで、お母さまから私に相談されたのがきっかけです。
家から一歩も出ないよりは、少しでも外に出ることをすすめ、私のところに来るようになりました。

昔と違って、学校が全てを賄ってくれるわけでなく、学力UPには親のサポートが必要な時代、親のサポートがないと、学力が高くないことは、多く見受けられます。

その子が私のところに通い、ずいぶん慣れて、心を開いて来てくれたころ、その子からポツリと出たことば・・・

「私のお父さんは、私の事きっと嫌いになったんだと思う。私なんてどうでもいい人間なんだ。」
「今までは、私や〇〇(下の子)の誕生日・クリスマスには、テーマパークのチケットを送ってきていたのに、急に送って来なくなった」と言って来ました。

「そのチケットはお父さんからだよ。とお母さんが言ってたの?」と聞いところ、「ううん。お母さんは一度もお父さんからだと言ってない。でも絶対にお父さんだと思っていた。」

「会えなくても、誕生日・クリスマスに送ってくれるのが、私の事も大切にしてくれていると思えてすごく嬉しかった」

「でも、この間のクリスマス・私の誕生日には何も送って来なかった。だからお父さんは私のことなんて嫌いになったんだと思う」
「別のお母さんの子の方が大切なんだよ。」

「子どもの事が嫌いになる親なんていないよ。まして会えない子ほど、子どもに対する思いは強いものだよ。きっとお父さんなりの事情があったからだと思うな。」

私はお母さまから、元ご主人が、そのテーマパークで働いていたが、数か月前に退職し故郷へ帰ったと聞いていたので、その理由で送って来れなくなったことは、直ぐにわかりました。


翌日には、お母様と会い、お母様にお子さんとのやり取りを伝え、「ずっと一人で抱えてきたね。元ご主人や実の妹の悪口も一度も子どもには言わないできたね。それは本当に立派だし偉いよ。」とも伝えました。泣き崩れたお母さま。

その後は、お母さまは全てお子さんに話し、お子さんは現実を受け入れるのに時間もかかっています。

共同養育制度だったら、この親子の人生もまた違っていたと思います。離婚してもずーとパパとママでいてね。子どもの本音だと思います。

そんなこんなしている間に、日本ではまた一組の家庭が離婚しています。