「旅から学ぶ」 ②   | 「バックパッカーがH・Ⅰ・Sの役員になった奇跡」小さな会社の未来の創り方

「バックパッカーがH・Ⅰ・Sの役員になった奇跡」小さな会社の未来の創り方

出来ない事はやらないことだとHIS創業者「澤田秀雄」氏から学んだ。ベンチャー魂と自ら経験した多くの失敗が成長の奇跡を創る。伝える事よりも伝わること!直ぐに実践したくなる、熱き魂に触れてください。

   2016年9月号 大野 尚

 旅から多くの事を学んだ。

 1時間後、目的地のバーリに到着。

数十分後、荷物受取ターンテーブルでは多くの人が自分の荷物をピックアップしていく。僕らのメンバー6名も早々とピックアップ。「いよいよ始まる旅へのト・キ・メ・キ」を感じる一瞬だ。・・しかし、僕とWさんの荷物を残し、バゲージコンベアーは虚しくラストコール。・・・そう、ロストバゲージへの申請に重い足取りで向かう。・・・更に困難は続く。次回へ・・・ 先月はここまでです。この後、どうなったか?

 

 まだロストバゲージの部屋の前には行列は出来ていない。僕らの前に一人だけだ。担当者はアラサーの女性だ。先に並んでいた男性は何事もなくスムーズに手続きを終了。次は僕らの番だ。その時、いつの間にか後ろに並んでいたスペイン人と思わしき男性が大声で何事か叫ぶ!アラサー担当者も叫び返す!!アラサーの顔は真っ赤に、おまけに目は釣り上がり、叫ぶ!!「ポリツィア!!」もう、アカン、コレで、僕らの荷物は・・・その後は、適当にあしらわれてしまった。カタカタと頼りない音を出すガタが来たプリンターから印刷された紙を渡され、サヨナラだ。

僕らは、辛うじて当日と翌日のホテルを伝えることは出来ていたが、日本人の僕らをプリントされた紙切れには中国人と明記されていた

 こんな時どうする?

ヒステリックになってしまった相手に何を言っても埒が明かない。他の担当者を探すか、いなければ、証明書を貰って退散するしかない。詰め寄れば、火に油を注ぐようなものだ。・・・そう、僕らは大人しく紙切れ一枚を手に空港を後にした。

予約したレンターカーを借りて、5日間、毎日、移動の旅が始まった。

当日(一日目)「マテーラ」・・・航空会社から連絡なし、荷物も届かず、生憎、日曜日の為、下着類など必要なものは買えず、同行者から購入。

翌日(二日目)「キィエティ」・・・現地航空会社に連絡するもコンタクト出来ず。致し方なく、電話代の出費は痛いが、成田の航空会社の日本オフィス(ロストバゲージ係)に電話する。担当者は非常に真摯な対応であった。即刻、イタリアの担当者宛にメッセージを送ると約束をしてくれた。バゲージが届くことを信じて最低限の着替えを購入。連絡なし、荷物届かず。・・・諦めの心境となる。

三日目「リミニ」・・・午後、ホテル到着後に現地担当(ボローニャ)から電話が入る。「明日の昼までにホテルに届ける。」/「明日は困る。早朝にミラノへ出発するので困る。今日。持って来てくれ!」と頼むが、「遠いから無理だ。明日、ミラノに届ける」/「ボローニャからだったらミラノの方が遠いのに、なぜ?近いリミニに今日、届けられないのだ!車で一時間半だ!」と詰め寄ると。・・・“ブチ!”と電話を切られてしまった。

結局「荷物届かず、仕方なく、下着類を含めて必要な洋服・靴などを購入。再度、成田の航空会社の日本オフィス(ロストバゲージ係)に電話。イタリア本社からは返答なしとのレスポンス。

4日目「ミラノ」・・・夕方着。荷物、ホテルに届かす。・・・明日が最終日。完全に開き直ってしまった。

5日目「ミラノ」・・・最終日、明日が帰国である。朝食後、成田の航空会社の日本オフィス(ロストバゲージ係)から電話が入る。「本社と連絡がついて、本日のお昼(正午)迄に荷物が届きます。」・・・正午まで待ってみるがバゲージは届かず。・・・結局、我ら二人は必要なものを買い足しながら、その荷物は「買い物袋」と「車のトランク」で5日間を過ごした。しかし、購入したものが結構な量になってしまった。スーツケース買わなきゃ。と言うことで、ミラノの街を散策。「オッ!!これは良い」目に飛び込んできた洒落たキャリーケース。店に入ると10坪ほどの店内は感性高きバゲージが配列されている。これは超えている。誰もが持っている王道の「リモア」・老舗代表格の「ゼロハリバートン」を超えている。感動の余韻にひたることなく間隙を縫って即購入。もちろん二人共。・・・これが良かった。現地価格は約10万円。日本で買えば25万円。気分良く、意気揚々とホテルに戻ると同行者から電話。「僕の部屋に二人の荷物が届いていますよ。」/「エッ!!」

 六日目、「ミラノ・マルペンサ空港」・・・ロストバゲージにあった我々二人は両手に1つずつ2つのスーツケースを持ち帰る事になった。

 

 帰国後の顛末、「日本」・・・我々は保険に加入していた。尚且つ、僕は今回の事を時系録に沿ってレポートを記入していた。バゲージのロストバゲージ証明書・バゲージタグ・搭乗券・Eチケット・購入したもの全ての領収書を捨てずに、捨てさせずにとっておいた。

 「保険は使わなくて良かった。」と思うものです。使う時は、何かがあった時です。少しのお金を惜しんでしまうと、何かがあると、大変な損失となります

 我々は遅延手荷物の保険対応の最高額(96時間ルール)と航空会社からの補償額が入る事になりました。

素敵なスーツケースが「おまけ」に付いて来た旅でした。

 

教訓・・・機内手荷物には最低限の下着と着替え、常備薬等を持ち込む事。一週間位の旅なら買い物袋で充分かしれませんね。・・・忘れられない「旅」となりました。