「成功か失敗か・・・」 2016年10月号 大野 尚
起業への志は高ければ良いと言うものでもない。不思議な事に低い人でも成功している人はいる。
精度の高い事業計画が成功を導くとも限らない。アバウトな計画でも成功している人はいる。金があれば成功するか、なくても成功している人はいる。むしろヒト・モノ・カネに委ね過ぎると失敗する事が多いのも事実です。
タイプ別に分類すると
1.思いが強く熱い気持ちの人は、直ぐに行動に移します。→失敗も成功も五分五分ですが、失敗しても立ち直りが早い人です。
2.熟考して行動に移す人は、大きな失敗は少ないが考えている間にチャンスを失い成功確立も減ります。
3.方向性が明確ではなく悩む人は、助走期間を設けて進むべきか?止めるべきか?の判断が必要です。
少なくても失敗する原因は分かっています。
1. 不用意にイニシャルコストを掛けすぎると失敗確立が高くなります。原資がなければ行き詰まります。お金を生み出す前にお金がなくなればそれで終わりです。
2. ヒト・モノ・カネを使うだけの人は失敗します。ヒト・モノ・カネ・ジョウホウを活かす事で未来を創造します。活かす為には知恵と工夫と協力が必要です。
3. 小さな成功で驕るヒト・放漫なヒト・勘違いするヒトは続きません。会社の金は自分の金・成功は我にあり、失敗を他責にするヒトは間違いなく手にしたモノを失う事になります。
「自分の強さ」=得意な事、売りになるべきことを中心に進めるべきです。
事業はお金をかければ成功するわけではありません。自分の強さを武器にお金を掛けずに出来ることを探して見ることから始まります。
その上で、必ずやり遂げる「思い」が沸点に達した時に決断すべきです。但し、世の中は自分の思いだけではなく、顧客市場=マーケットが存在します。市場の「ニーズ」→「ウォンツ」→「デマンス」を捉えているか?
提供するサービスは?・商品は? 「市場性」と「成長性」があるビジネスなのか? または、競走相手がいないニッチな市場を捉えているのか?をしっかりとリサーチすることでリスクを軽減出来ます。
客の多さではなく、自分の提供するサービスや商品で食べて行けるか?どうかの見極めは必要です。だからといって理論武装で固めてしまって身動きが取れずに何もしないと、そこで終わりです。
動けば答えは必ずあります。動いた結果を元に、上手く行かなければ失敗の原因を追求する。上手くいけば、それをさらに高める。答えを導く動きの密度を高める事が成功への「鍵」です。
「成功」は瞬間的な情熱の高さよりも継続する情熱を持ち続ける事ができる者が手にする事が出来るのです。
その証拠に僕の知る成功者達は、本当に何事においても「しぶとい=粘り強い」ヒトが多いです。