誤った評価基準に喝 !!
指紋付着防止の性能評価で、よく 【 水の接触角 **°以上 】 という、
採用基準をご指定いただくことがあります。
実はこれって、評価基準としてはあまり意味がないんです。
なぜかと申しますと、指紋の成分は「皮脂」= 油成分だからです。
人間の指紋成分は、個人差があったり、同一人物でも日によって変わるため、
大変不安定です。 そのため、指紋成分の評価に用いる代用品として油性ペン
を用いて評価することをお勧めいたします。
方法は簡単です。
油性ペンで指紋防止コーティングされた表面に書き込みを入れて
1.インキがはじかれるかどうか?
2.インキが簡単にふき取れるかどうか?
実際に指紋をつける評価と比較してみますと、油性ペンのインキのつき方
やふき取り性能は、指紋の付きにくさと相関性があります。
下の写真は実際にテストした写真です。
上段と下段、どちらが防汚性が高いのかは一目瞭然ですね! (^O^)
ところが水の接触角を計測してみますと、、、、
上段のサンプルは水接触角 117°
下段のサンプルは水接触角 110°
水の接触角が防汚性の性能評価として不適切であるのがお分かりいただけると
思います。
ですが、前述の油性ペンの評価は数値化が難しいという欠点があります。
では、実際に数値として表現できる適切な評価方法は何か ?
次回、正しい防汚性の評価方法についてご説明したいと思います。