家族に尽くした1年 その13 父が遺したもの | hachiのブログ…from time to time

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今の気分、きまぐれに

たった2か月の話を 12話も書いてしまいました。

ここ数年 ブログを書くネタも思いつかず

書きたいなあと思っても 書く時間もなく

 

店のブログを書く仕事(といってもあまりのカメ更新に お客様からも 早く書いてとせっつかれるほど)があるので

そっちをやらなくてはと思うと なかなかこっちに来ることもできず・・・

 

なんでまた こんなに勢いよく書いてるんですかね??

自分でも驚いてます

 

前回も書きましたが 今 家のリフォームを計画してて

いろんな情報を調べてると 案外アメブロに来るんですね。

おうちを作る方や リフォームする方が その経過をいろいろアップしてて

面白くもあり 勉強にもなるし。

 

今回のリフォームも すでにいろいろ難関にぶち当たっていて

そんな経過も書いてみたいなあと思うようになりました。

 

その前に とりあえず近況報告のつもりで書き始めてみたら

いろいろあった1年を整理することも

自分の中で 必要な気がして 書き始めてみたら止まらなくなって

父の話を書き終えました。

 

初めて肉親を亡くしたわけですが

もっともっと若い時期に 親を亡くされる方も多いでしょうし

そういう方は その喪失感も多いだろうし 立ち直るのにも時間が必要だったとの話も聞いていたので

親を見送るという不安や恐怖があったのは事実です。

 

親の介護に関しても

母はすでに7年前に 脳出血で一命を取り留めましたが

右半身不随という後遺症と 高次脳機能障害が残り

介護が必要になりましたが 父と一緒に暮らしていたので

自分の中では 介護の実感があまりなかったのが

ここ1~2年 父が弱ってきたことで じわじわと介護がやってきて

気づくと真っただ中となりました。

 

親を見送ることも 介護に関しても

いつか訪れる避けられないことだけど

出来ることなら遅く、できればせずに済みたいことで

見て見ぬ振りをしていましたが

当たり前ですが その日は突然やってきて 何が何だかわからないけど 

必死にやってるというだけで その時は 自分の感情とかもわからなくなっていて

こうやって振り返ることで 整理出来た気がしました。

 

誰かに共感を求めたいわけでもなく 承認欲求があるつもりでもないですが

ただ ここは 長い時間を掛けて なんとなくhachiという人間が

自分の気持ちを吐露できる 唯一のところになっていて

書ける場所があることが ありがたく思っています。

 

 

さて 話は

その1その2その3その4その5

その6,その7,その8その9その10

その11その12 から続きます。

 

人が一人亡くなると いろんな手続きがあります。

死亡届から始まり 年金の手続きなど 様々で

特に相続に関しては みなさん大変だとおっしゃいますし

1年かかるわよと言われてました。

 

死亡届は 兄がすぐに役所に行ってくれて完了。

そのあとは まずは 残された母の生計がどうなるのかです。

 

父は メガバンクに勤めていたので 年金は手厚いことはわかっていました。

銀行のあと 2社務めたので そこからも年金があり

その総額は そこそこのサラリーマンの月収以上ありました。

 

母が倒れて リハビリ病院に転院するときに

「高額年金所得者でおられるので 扶養のお母様も3割負担ですので」と

病院の費用も なかなかの金額でした。

 

その時父が

「銀行の退職金の一部を年金型で受け取ってるから 多いんや。

 こうなる(高額年金所得者は3割負担)ことがわかってたら そうしなかったのに」とこぼしてました。たぶん退職の時には 高齢者は1割負担だったんだと思いました。

 

私が父から預かっていた通帳は 年金が入る通帳だけでしたが

そこには 自動的に年金が入り 光熱費などの引き落としや 母が利用してる介護サービスの引き落とし、生協やクレジットカードも引き落とされていて それを全部足しても 年金収入は多いので 自動的に残高が増えていく感じでした。

 

その口座にも そうやっていくらかの金額がありましたが

もう年金生活を20年以上していて ここ数年は 何処に行くわけでもないし 何を買うわけでもなく 家の手入れで高額に使っていた様子もないし、旅行や鉄道、カメラが好きで 現役時代には 趣味にお金をつぎ込んでいたのは知ってましたけど  

ちょっと考えただけでも

その残高以上は 絶対あるはずとは思っていました。

 

父が入院中に 兄に 実家の経済状況について聞いてみても

「お前に通帳を預けてること以外は聞いてないよ」と何も知らない様子。

「でも 親父からは 俺が死んだら 年金は遺族年金で 半分以下になるから少なくなる」との説明は聞いていたと。

 

母はずっと専業主婦でしたので 月々の年金は5万円程度

その通帳はすぐ見つかったけど 父が存命中に 母の介護サービスのうち いくつかのものは そこから引き落としになっていたので 大した残高はありませんでした。

 

年金事務所は込み合っているらしく 予約は 2週間後になり

その間 ネットで「遺族年金シュミレーション」と検索して調べたら

到底 母を将来施設に入れることが出来る金額にならず 「どうしよう?」と不安になりました。

 

母に聞いても いろんな記憶を失っているので

「私には何にもわからないから」と言うし

脳出血で倒れる前に そういえば母が

「私たちが死んだあと お葬式とお墓のお金とこの家しか残らないからね」とは言われていたことを思い出しましたが

家は持ち家で 最終的に困れば売却できますが

そんなに派手に暮らしていたようには見えない父のお金は 一体どこに行った?と

まずは 家の中の捜索から始まりました。

 

家の中のいたるところから

保険の証書や株の証書 いろんな通帳が出てきましたが

記帳自体が 平成の最初の方の記録しかないものがほとんどで

さくら銀行など もう今は存在しない銀行のものまで 取ってありました。

記帳はしてみましたが 何も記帳できないものやエラーになるものばかりで

私がなんとなくあるだろうと思っていた銀行に 残高がいくらかある感じでした。

 

保険も 昔の保険は 払い込み満期と共に補償も満期になるものが多かったので

母も以前「75を過ぎたら保険もなくなる」と言っていた通りで

出てきた証書が 死亡保険金ありと書いてあり 「やった!」と思ったら

次年度には 金額が少なくなったり 解約されてたり。

 

株も 証券会社名が 合併などで何度も変わり 

で、いったい どの証書が生きてるの?という感じで

大金があるかと思ったら そうじゃなかったり・・・

とにかく 期限が切れてる証書も大量にあり

実家の総資産額が まったくわからない状態で 途方にくれました。

 

こんなにたくさんある通帳や証書をそれぞれのところで調べるには

死亡届から 戸籍謄本など いろんなものが大量に必要になるので

それを考えるだけでうんざり。

 

お客様で 親を見送られた方からも それがいかに大変かを聞いていたので

それを仕事しながらやれる自信はありませんでした。

 

配偶者を失った母が 自分でしなければならない手続きが多く

前述のお客様からも 「本人が行けない場合は すべて委任状がいるから大変よ」と教えてもらってました。

 

母は右手が使えないので 字を書くことも大変で それも思いやられるわと思ったら

幸か不幸か 母は身体障碍者手帳があるので 委任状なしでも 兄が簡単に手続きが出来たのは

不幸中の幸いでした。

 

年金事務所へは 今後の母の生計が心配なので

兄と二人で向かいました。

必要な書類を渡したら あっという間に計算書が出てきて

ネットのシュミレーションよりは かなり多い金額で
(遺族年金の計算は いろんな要素で変わるので とても複雑)

私が もし施設に入るならこれぐらいは必要と思っていた金額以上だったので

とても安心しました。

 

金融機関に勤めていた父ですから

そのあたりは抜かりなく考えていたようで 改めて感謝しました。

この世代の年金は手厚いし うらやましいです。

 

 

さて 生計の心配はなくなりましたが

母に相続される実家の総資産問題

葬儀会社から 葬儀のオプションとして司法書士による無料相続相談会

アポイントの日が来て

それまでに捜索で見つかったあらゆる書類を持って行きました。

 

今回の相続は 私と兄は放棄するつもりで

母がすべて相続することにしていました。

 

とにかく資産の全貌がわからないと 何も出来ないということで

預金の調査

保険の調査

株等の証券の調査

を依頼することにしました。

それと 不動産の登記の変更も依頼

 

もちろん有料で 総資産の額によって 手数料が決まるのですが

おそらく想定される資産額の手数料ぐらいなら 払ってもいいかなと思っていたら

兄が すぐ「すべてお願いします。妹も私も忙しいので」と返事をしてくれたので

ホッとしました。

 

手数料も それなりの金額ではありますが

全銀行の預金残高、全保険会社の調査、株の調査

見つかったものの 解約や保険の処理 株の売却、登記手続きや名義変更

相続に関する手続き それに付帯する書類の作成や 手配までやってくれるので

私たちは何もしなくても良いと聞いたので ありがたくお任せすることにしました。

 

手続き完了まで 4ケ月くらいかかりましたが

私たちがしたのは その会社との契約と委任状へのサインだけで

役所へ一度も行く必要もなかったので とてもよかったです。

 

こと金銭にまつわることは 兄弟間でも 価値観の違いから

揉めることが多いと聞きますが

この手数料を払ってでも お任せしたいと お互いが思えたので 助かりました。

 

調査が完了して 報告が来ましたが

どこかに埋蔵金もなにもなく(笑) 残念ながら すごい保険金も 大儲けできるような株もありませんでした。

 

父と母のお金ですから

二人が使い切ればいいとは思っていましたが

本当にその通り、父の遺族年金で 毎月がまかなえて なにかあっても大丈夫な程度の預貯金

そして 父が建てた家が 母に残されました。

 

私たちにはっきりわかるような終活をしてくれていなくて

母も なにもわからなかったのですが

障がい者になった母が 子供たちにお金の心配をかけずに生活できるようにして 

旅立っていった父。

 

今回のことで 終活の大切さも感じましたし

また 自分の老後に関して 考え直す機会でもありました。

 

 

 

その14

家族に尽くした1年 その14 四十九日まで | hachiのブログ…from time to time (ameblo.jp)へ続く