家族に尽くした1年 その15 お墓問題 | hachiのブログ…from time to time

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四十九日が済むと 次はお仏壇とお墓の用意です。

 

父は田舎の長男でしたが

就職で大阪に来て 母と結婚して 家も建てたので 地元の県警勤務の弟が実家を継ぎました。

 

長男至上主義の田舎でしたので

父が帰ると 近所の親戚もたくさんやってきて 「たーちゃん、たーちゃん(父のこと)」と皆さん良くしてくださいました。

メガバンクに勤めていたことも まあいえば田舎の誇りだったようで その様子は幼かった私でも 感じていました。

 

実家を継いでくれた弟は その様子が面白くないようで お酒の席になると よく父とケンカをしていました。

 

そんなこともあり 祖母は父と母に

「あなたたちは ここの先祖代々のお墓には入ってはいけない」と言ったそうです。

 

なので 地元にお墓を買うのだろとずっと思っていたのですが いつまで経っても買う様子もない。

さすがに父が80を越えたから どうしたもんかなとは思っていましたが

元気なら どういうつもりか聞けますが 弱ってきた老人に向かって

「お墓はどうする?」とは 聞きづらく 母が病気になる前なら

父の亡き後 母が考えたら良いと思えたでしょうけど

母がこうなったので 兄が考えるのか?私は 嫁に出た身ですから なんとなくお墓については関与しにくい。

 

NHKスペシャルで 延命措置についての番組をやっていて

それを見ながら もし何かあった時にどうしたいかも聞いておかなきゃねえとも思ったものの

やはり ここまで高齢になると 「延命措置どうする?」と聞くのも なんだかなあ~と。

 

たまたま父が留守の時に母と話していて その番組の話になったので

これはチャンスかも!と思い まずは

「あの番組見てて ちゃんと子供にどうしたいか伝えないとねって思ったわ。

 私は 延命措置は要らない。子供たちに チューブを外すとか そんな決断させるの嫌だし 管だらけで生きたくないし。胃婁も要らないよ。口から食べられなくなったら それが寿命だわ」と言ってみました。

 

そうしたら 母も

「私もそしうしてね。ただ痛いのだけは嫌だから 痛みだけ取ってね」と。

 

はい!聞きましたよ。ちゃんと覚えておくわ。

 

その翌年くらいに母が 胸膜炎で入院した際も80を超えているので延命措置について聞かれましたが その際 父が気が動転して「何をしてでも助けてください!」と言ったので

「お父さん、お母さん それは嫌だって言ってたよ。痛みだけ取ってって言ってた」と落ち着いて伝えると

「そうやった。弟(50代でガンで他界)の時 あれだけは辛そうで見ておれなかった。俺も嫌だ」と。

 

その時も これで父の意思確認も出来たわと思ったものです。

 

結局 この時の言葉を信じて 父の最期の時にも 兄と話し合って決断しました。

 

で、お墓です。

そのNHKの話の時に

「ここは お墓まで聞いちゃえ」と勢いがつき

 

「ところでさあ なんでお墓 用意してないの?」って聞いてみました。

 

「それがね 何度か買おうかとお父さんと話してたんだけど

 お兄ちゃんが結婚して子供でも出来たら その時に考えようと思ったのだけど

結局 結婚しなかったし(実は今年 還暦で結婚しました(笑))後継ぎも居ないからね。

 

お父さんと話し合ったのだけど 二人でお寺の永代供養にしてもらおうって決めてるのよ」と。

 

そうだったんだ~後継ぎね、確かに。

 

「で、どこのお寺?」と聞くと

「う~ん 思い出せない」

まあ、そのうち思い出すだろうと その日はそこまでにしておきましたが

半年くらい後に 「思い出した!!○○院」

という訳で 納骨の場所も決まりましたが

母が どうしても一緒のタイミングで入りたいというので 葬儀会社の人に聞いてみても

納骨はいつでも良いんですよということで とりあえず保留になりました。

 

ダンナの方も 義父の13回忌の法要が終わった時に

いつもはお坊さんには 義母は自分でお茶をいれて持って行くのに

珍しく私に向かって 「お茶を入れて こっちの部屋に持ってきて」と言われました。

 

そのお坊さんは 先祖代々の墓所があるお寺のお坊さんなのですが

お茶を運んでいくと

義母が

「うちのお墓のことなんですけどね

 私が入ったら もう墓じまいして 永代供養にしたいんですよ」と話し始めました。

え、お義母さん そんな風に考えていたんだ~と ちょっとびっくり。

ダンナの代までは良いけど ダンナは次男ですが 長男は結婚してないので

うちの息子が唯一の後継ぎで 息子にとって 縁の少ない場所のお墓の管理はどうするんだと内心思ってました。

 

義父の葬儀の際には 義母が 息子に向かって

「アンタは後継ぎなんやから」と言って 出棺の時に 位牌を持たせていたので

義母は当然 孫息子に期待しているものだとばかり思っていました。

 

お坊さんは

「その件は またうちのお寺に来てもらって相談しましょう」と返事をして

母も「伺います」と返事をしていました。

 

そのあと 義母は 私には そのことについて何にも言ってこられなかったですが

今回のことで ダンナとお墓の話が出たので 聞いてみたら

ダンナは 義母とお墓の話はしたことがないよというので

義母は こういうことって 逆に息子には切り出しにくくて

それとなく嫁の私に聞かせたんだなあと 感心しました。

 

 

仏壇じまい 墓じまいが 問題になってきている今

両親が ゆくゆくは永代供養を望んでいて 現段階ではどこかの檀家になるわけでもないので

新しくしつらえた仏壇も

仏壇開きはせず 母が毎日手を合わせたり 私たちがお線香をあげられるような

小さな祭壇のものを選びました。

 

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