先日スイスを訪問してきました。スイスは人口約760万人、愛知県より少し多い程度、面積は約41,000平方キロメートル、九州と同じくらいの面積、一人あたりのGDPは世界トップクラス、日本は20位以下に沈んでおります。
スイスにはネスレ、ノバルティス、ジャガー・ルクルト、ピクテ、ウブロ、ショパール、リンツ&シュプリングリー、スイス再保険会社等々、世界に冠たる企業がたくさんあります。
日本で地方の時代・道州制度の導入と言われて久しいところですが、スイスはまさに日本の地方のレベルで世界に冠たる地位を築き、国民も豊かな暮らしを楽しんでいます。
今回スイスの企業を訪問した結果、その特徴を列挙してみますと次の様になります。
・政府は何もしてくれない。従って企業は自助努力で頑張るのみ。
・国の方針で大切なことは国民投票で決定する。EUへの不参加も国民投票で決めたそうです。
・公用語がロマンシュ語(古代ロマン語に近い)、ドイツ語、フランス語、イタリア語と4種類あり国際感覚が磨かれる。
・スイス国内のマーケットは小さいので、最初から世界のマーケットを意識せざるを得ない。
・永世中立国であるが、軍隊を持っており60歳まで兵役がある。
・エリート教育と産業人育成教育がうまく機能しており、国民もそれを支持している。
・女性の参政権が認められたのは1971年とごく最近である。
・日本と同じく国民は勤勉である。
小生は以前から日本の都道府県とEU加盟国を比較し、日本の都道府県単位で充分世界を相手に経済分野で戦えると思っておりましたが、今回のスイス(EUには不参加ですが)を見て、その強さの一端に触れることによりなお一層この思いを強くした次第です。