からすみ | ハシモトブログ

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橋本電子工業株式会社社長によるブログ

 昨年11月と今年1月にスペイン、ポルトガル、スイス、イタリアを訪問する機会に恵まれました。たまたま訪れたポルトガル・リスボンのリベイラ市場で「からすみ」を見つけました。その場で試食する環境ではなかったので真空パック入りの「からすみ」を1個買ってきて食べてみました。その美味しさは日本の「からすみ」と遜色ありませんでした。強いて言えば日本のものより、少しねっとり感が少ないという程度です。それに味を占めイタリアのトレヴィの泉近くの魚屋さんに売っていた「からすみ」を5個買ってきました。そこも試食は出来ませんでした。持ち帰って食べてみたところ、やはり大変い美味しいのですが、日本のものと比べると少しパサパサしています。これはどうやらイタリアではこの「からすみ」をチーズの様にしてスパゲッテイに振り掛けて食べるようです。それで少しパサパサしてないとうまく擦れないと言う事なのでしょう。ちなみに価格は一個当たりポルトガル約1,000円、イタリア役1,400円、日本約15,000円です。どこの国においても珍味とされているようですが、美味しさ(勿論小生の勝手な判断ですが・・・。)は、日本、ポルトガル、イタリアの順です。ここではたと思う事は、日本人はポルトガルやイタリアの「からすみ」を珍味として酒の肴として食するでしょうが、ポルトガルやイタリアの人達は日本の「からすみ」を自国のそれよりも有難がって食べるだろうかと言う事です。この事は、コモデティ化した家電商品が日本製から新興国のものに変わっていったのと同じ理屈ではないかと言う事です。
 というようなことを考えながらポルトガルの「からすみ」を食べてしまい、今はイタリアの「からすみ」をキンミヤ焼酎の炭酸割のあてとして食し、あと僅かとなった「からすみ」を前に、日本の工業製品の将来に思いを馳せています。