2022・オーストリア・ルクセンブルグ・独・仏 ★★★☆☆(3.4)
監督:マリー・クロイツァー
出演:ヴィッキー・クリープス フローリアン・タイヒトマイスター
19世紀のオーストリア皇妃エリザベートをモデルに描くヒューマンドラマ。
40歳になった彼女の1年間に焦点を絞り、エリザベートの素顔を浮き彫りにする。
監督などを手掛けるのはマリー・クロイツァー。
ヴィッキー・クリープスのほか、フローリアン・タイヒトマイスターや
カタリーナ・ローレンツらがキャストに名を連ねる。(シネマトゥデイより抜粋)
新作をレンタルしても、見たいものはやって来ない。余り待ってない作品選んだら
本作がやって来た。レンタル。
ヨーロッパ宮廷一の美貌と謳われたオーストリア皇妃エリザベート。
1877年のクリスマス・イヴに40歳の誕生日を迎えた彼女は、コルセットをきつく締め、
世間のイメージを維持する為に奮闘するも、厳格で形式的な公務に
ますます窮屈さを覚えていく。
人生に対する情熱や知識への渇望、若き日々の様な刺激を求めて、
イングランドやバイエルンを旅し、嘗ての恋人や古い友人を訪ねる中、
誇張された自身のイメージに反抗し、プライドを取り戻す為に思いついたある計画とは…。
<ポスターの様に派手な反抗ではなく、静かなる抵抗と言う感じ>
原題が「コサージュ」と言う、何とも皮肉なタイトル。
ヨーロッパ宮廷一の美貌を持つと言われたエリザベートだが、まさに夫のお飾り。
客が来て、一緒に食事を取る時も、人形の様に席に座らされているだけ。
高い地位に居ながら、意見する事等許されない…。
40歳になり、皆の視線がよりきつく思われる。
「年には勝てないね」「新聞に書かれている程太ってないけど」etc…。
自分には美貌と言う武器があったのだが…。
やっぱりね…等と言われる事を恐れ、コルセットの紐は慣れた古株の女官にしか絞められない。
「もっと…」「もっと…」。勿論、運動も人知れずに行う。食事も…。
そして、お飾りなんかじゃないと主張するのだが…。
実際に身長172cmと背が高く、ウエスト51センチで体重は生涯43~47キロという
驚異の体形の持ち主だった。
美貌と痩身であることに執念を燃やし過酷なダイエットや美容方法でそれを維持していた。
鬱では無いにしろ、絶えず「死にたい」と考えていたのか「死」に対する憧れを持っていたのか
色々試して見ているのだが…。
(そりゃ~他になんの楽しみもないし、かと言って夫は彼女の事はほったらかし)
<マリーには良い縁談があっても駄目だと言い、生涯独身を貫く事を要求する>
意外に思ったのは、病人や障害者、貧しい民衆に同情するなどの一面もあった。
(どういう気持ちなのかは理解出来なかったが、単に優しくなれたのかな?と…)
彼女の40歳の1年だけを描いているのだが、何か大きな出来事があったとか
そう言う事ではなくて、そろそろ美貌だけでは…と言う彼女の「焦り」とかを
描きたかったのか…。
見るのをやめた「バービー」と併せて見ると良いと評論家の方々は言っておるが。
(バービーの方は、死について考えたり、セルライトが現れた足を嘆いたり…と確かに被るか)
私は宝塚には全く興味がないのだが、ヒットした演目に「エリザベート」がある。
と言う事で、ヅカファンにとっては「承知」の内容で興味深くもあるだろうが
私にはお初の女性であった為に本作を楽しむ為には、少しは彼女の事を
前もって知っておく方が良いのでは?と思った。
そうでないと、今一つピンと来ない女性であり、彼女に対しても何にも思う事がない。
(そんな人生なのね~ぐらい)
彼女の生涯となったら、また別の話なのだが(旅行中に心臓を刺されて死亡している)
自分の死の前に、50歳頃に息子である皇太子が自殺している。(心中みたい)
とかとか、波乱万丈の人生が描けたのになぁ~と。
もっと知りたいお方は、彼女に詳しい人のレビューに行ってくれい。
全体的に静かな作品と言うイメージで、気を抜くと別世界へレッツラゴーとなる感じで御座る。
(残念ながら、私はもっと彼女の事を知りたいとは思えなんだ…すまんね)
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