NHKの番組のひとつに

「あしたが変わるトリセツショー」があります。

 

再放送で

「アブラの取説」がありました。

 

ω3脂肪酸について取り上げていました。

 

 

 

ぜひご覧になってください。

 

醤油を使わない、オイルをつかったお寿司なんか最高のアイデアと思いました。

(生の魚介類は、これまた最高。お米は控えめにしましょう。)

 

*(注)今回は食事とは関連のないエントリーです。*

 

 

「自己免疫疾患はすべて治癒する時代が来る」

と予言しているかくちゃんです。

 

食事療法ではない、自己免疫疾患に対する「かくちゃん理論」があります。

それは、

「疾患を引き起こす抗体を作れないようにすれば自己免疫疾患は治癒する」

です。

 

ですので、リツキシマブの適応拡大は予測していました。

しかしまだまだ適応拡大の余地があります。

たぶんリツキシマブも多発性硬化症に効果があると思います。

 

で、本日ご紹介の論文はコチラ↓↓↓

<引用ここから>

再発性多発性硬化症に対するウブリツキシマブとテリフルノミドとの比較 Ublituximab versus Teriflunomide in Relapsing Multiple Sclerosis

L. Steinman and Others

背 景

モノクローナル抗体ウブリツキシマブ(ublituximab)は,抗体依存性の細胞溶解を促進し,B 細胞を枯渇させる.ウブリツキシマブは,再発性多発性硬化症の治療薬として評価中である.

方 法

2 件の同一の第 3 相二重盲検ダブルダミー試験(ULTIMATE I,ULTIMATE II)で,再発性多発性硬化症の参加者を,ウブリツキシマブの静脈内投与(1 日目に 150 mg,その後は 15 日目,24 週目,48 週目,72 週目に 450 mg)とプラセボの経口投与を行う群と,テリフルノミド(teriflunomide)の経口投与(14 mg を 1 日 1 回)とプラセボの静脈内投与を行う群に,1:1 の割合で無作為に割り付けた.主要エンドポイントは年間再発率とした.副次的エンドポイントは,96 週目までの MRI 上のガドリニウム増強病変数,障害の悪化などとした.

結 果

ULTIMATE I 試験に 549 例,ULTIMATE II 試験に 545 例が登録され,追跡期間中央値は 95 週であった.ULTIMATE I 試験では,年間再発率はウブリツキシマブ群で 0.08,テリフルノミド群で 0.19 であった(率比 0.41,95%信頼区間 [CI] 0.27~0.62,P<0.001).ULTIMATE II 試験では,年間再発率はそれぞれ 0.09,0.18 であった(率比 0.51,95% CI 0.33~0.78,P=0.002).ガドリニウム増強病変数の平均は,ULTIMATE I 試験ではウブリツキシマブ群で 0.02 個,テリフルノミド群で 0.49 個であり(率比 0.03,95% CI 0.02~0.06,P<0.001),ULTIMATE II 試験ではそれぞれ 0.01 個,0.25 個であった(率比 0.04,95% CI 0.02~0.06,P<0.001).2 試験の統合解析では,12 週の時点で障害の悪化が認められた参加者の割合は,ウブリツキシマブ群で 5.2%,テリフルノミド群で 5.9%であった(ハザード比 0.84,95% CI 0.50~1.41,P=0.51).注入に伴う反応(インフュージョンリアクション)は,ウブリツキシマブ群の 47.7%に発現した.重篤な感染症は,ウブリツキシマブ群の 5.0%とテリフルノミド群の 2.9%に発現した.

結 論

再発性多発性硬化症の参加者において,ウブリツキシマブは,テリフルノミドと比較して,96 週の期間における年間再発率を低下させ,MRI 上の脳病変を減少させたが,障害の悪化リスクを有意には低下させなかった.ウブリツキシマブはインフュージョンリアクションと関連した.(TG セラピューティクス社から研究助成を受けた.ULTIMATE I 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT03277261,ULTIMATE II 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT03277248)

 

<引用ここまで>

 

多発性硬化症・視神経脊髄炎などは、抗アクアポリン抗体などの自己の神経に対する抗体が悪さをする疾患です。

「じゃあ、そんな抗体をできないように、すべてのBリンパ球だけいったん消しちゃえば?

 しばらく待てば、新しいリンパ球が生まれてくるから問題ないし。」

ということで、ウブリツキシマブで一時的に体内からBリンパ球を抹消してみました。

選択して抹消できればいいのですが、それは難しいので、体内のすべてのBリンパ球を抹消します。

すると再発病変は画像診断では 0.02個または0.01個まで減ったのです!!!

障害に関しては、すでに完成してしまっている障害までは回復できなかったようです。

 

抗CD20抗体とJAK阻害剤で、いままで不治の病とされていた自己免疫疾患・難病に光明がさしてきています。

 

本日ご紹介の論文はコチラ↓↓↓

<引用ここから>


食肉摂取と関節リウマチの関連

 食習慣は関節リウマチ(RA)の危険因子の1つに挙げられるが、
食肉摂取との関連については不明な点が多い。
イラン・Sport Sciences Research InstitutenのElahe Hatami氏らは症例対照研究を実施し、
両者の関連を検討。結果をNutr J(2022; 21: 51)に報告した。


新規RA患者100例と健康人197例の食肉摂取を比較

 RAの危険因子としては遺伝的および環境的因子の両方が指摘されているが、
環境的因子の中で食生活は患者自ら修正可能である、とHatami氏ら。
赤肉の摂取がRAの症状を悪化させる可能性があり、
RA患者が多い西洋では動物性蛋白質の消費が多い一方、肉食とRAとの関連は見いだせないとする報告もある。
そこでHatami氏らは、RAと食肉摂取との関連を検討する症例対照研究を実施した。

 対象は、イラン国内の診断12カ月以内の新規RA患者(RA群)100例、健康人(対照群)197例の計297例。
心血管疾患、腎疾患、肝疾患、がんなどの慢性疾患の既往がなく、妊娠をしておらず、アルコール摂取の習慣がない、食物アレルギーの既往がない、特殊なライフスタイルや食生活をしていないなどを組み入れ条件とした。食肉摂取については、168項目から成る食物摂取頻度調査票(FFQ)により把握。赤肉、鶏肉、魚介類(鮮魚および缶詰)、加工肉、内臓肉における過去1年間の平均摂取量を割り出し、低摂取と高摂取に分けた。

 対象の主な背景は平均年齢がRA群49.26歳、対照群40.88歳、女性が順に81.0%、76.6%、平均BMIが26.2、24.8、喫煙者が17%、2%などであった。
加工肉の高摂取でRAリスク高い

 多変量解析により、食肉摂取量別にRAリスクを求めた。
その結果、魚介の高摂取でRAリスクは有意に低く〔調整後オッズ比(aOR)0.52、95%CI 0.27-0.98、P<0.05〕、有意差は認められなかったものの鶏肉の高摂取でもリスクが低い傾向にあった(aOR 0.60、95%CI 0.32?1.14)。

 一方、加工肉の高摂取はリスクが有意に高く(aOR 3.45、95%CI 1.78-6.68、P<0.05)、
有意差は示されなかったものの赤身肉の高摂取(同1.22、0.65-2.30)および内臓肉の高摂取(同1.44、0.76-2.72)でもリスクは高かった。

 以上から、Hatami氏らは「魚介の高摂取では関節リウマチのリスクが低く、加工肉の高摂取ではリスクが高まることが示唆された」と結論。その上で、より高摂取の集団や異なる人種を対象としたさらなる研究の必要性を訴えている。

 

<引用ここまで>

 

かくちゃん理論では、自己免疫疾患にも食事が関与していると多数の論文が指摘していると考えています。

今回も、赤身肉(獣肉・いわゆる4本足の哺乳類)の多量摂取は自己免疫疾患を増悪し、

魚介類・家禽類(鳥類)は罹患リスクが低いと結論付けています。

 

赤身肉と家禽類はアミノ酸組成(蛋白質の種類)はあまり違いません。

しかし脂質に関しては明らかな差があるといわれています。

 

また今回は加工肉(食塩などを添加された食肉。ハムやソーセージなど。)では特にリスクが高いとされています。

やはり食塩が増悪因子であることが示唆されています。

 

無塩・ω3脂肪酸は、自己免疫疾患にも良いと考える方が、イランにもいらっしゃるようです。

 

ちょっと古いエントリーを引っ張り出してみました。

やっぱり理論的に間違っていないようです。

 

 

別のソースでも

赤身肉よりも家禽肉・魚介類・植物性蛋白質が

健康に良いとの研究結果です。

 

アミノ酸組成は、赤身肉と魚介類・家禽肉では変わらないそうですので

やはり脂質が肝要なのでしょう。

Wahls医師は、自身が多発性硬化症という自己免疫疾患で、歩行すらままならない状態になりました。

当時の治療ではまったく症状に改善がみられませんでした。

免疫抑制剤、インターフェロンなどいろいろ試したけど、効果がみられなかったそうです。

 

で、一念発起して、考え抜いて、原始人食を改変した食事療法を試してみたそうです。

 

 

それで、今では元気に過ごしています。

ちょっと商売っ気を出しすぎて、以前の支援者とは疎遠となっているようですが。

 

私のブログでも以前エントリーにしています。

 

このYouTubeでは

クリーブランドクリニックというとても有名な病院で講演しています。

色とりどりの野菜を食べることは以前からおっしゃてましたが

硫黄の多い野菜を摂ることを勧めるようになったようですね。

海藻と微量元素はどこにいったのかな?

ビデオで症状の改善した患者さんが提示されていますので

Wahls' protocol はガチで効くと思います。

 

 

なにやら食べ物がかくちゃん理論に似ている本を見つけました。

「がん劇的寛解」和田洋巳・著です。

他にも著作があるようです。

 

生野菜食を推奨しています。

それ自体はいいことなのですが

理論は「アルカリ化食」と、これまた非科学的アプローチなのが残念です。

 

アルカリ化でいいなら

炭酸水素ナトリウムを服用するとかすれば

体はアルカリ化しますので

癌が減るはずです。

そんなことはありません。

 

私が患者さんにアルカリ化を勧めているのは

尿路結石くらいのものです。

尿路結石は酸性で析出し、アルカリ性で溶けますので。

 

あと玄米食・全粒粉小麦を勧めていますが

これも私はお勧めしません。

できるだけ炭水化物はゼロに近いほうが良いと思います。

食べるなら、ごく少量を、私はお勧めします。

 

非科学的アプローチ・非科学的理論が多いので

かくちゃん理論とは、そぐわない書籍でした。

本日ご紹介の論文はコチラ↓↓↓↓

<引用ここから>


コーヒーが急性腎障害のリスクを下げる可能性

交絡因子調整後のハザード比が0.89


 コーヒー好きの人は、いくつかの健康上のメリットを得ている可能性のあることが既に知られているが、
また新たなコーヒー摂取の良い影響を示唆するデータが報告された。
コーヒーが、急性腎障害のリスクを下げるかもしれないという。
米ジョンズ・ホプキンス大学のChirag Parikh氏らの研究によるもので、詳細は「Kidney International Reports」に5月5日掲載された。

 Parikh氏は、「習慣的にコーヒーを摂取している人は、2型糖尿病や心血管疾患、肝疾患などのリスクが低いという事実は、現在では広く知られるようになった。われわれの研究に基づけば、コーヒー摂取がリスク抑制というメリットになり得るそのような疾患のリストに、急性腎障害の追加が可能だ」と、同大学発のリリースで述べている。

 Parikh氏らは、アテローム性動脈硬化症の原因追究のための大規模臨床試験「ARIC(Atherosclerosis Risk In Communities)研究」のデータを用いて、コーヒー摂取と急性腎障害(acute kidney injury;AKI)との関連を検討した。AKIは、何らかの原因により腎機能が急速に低下した状態であり、救急治療が必要になることが多く、急性期から回復後に慢性腎臓病(chronic kidney disease;CKD)へ移行することも少なくない。

 解析対象は、45~64歳の成人1万4,207人。コーヒー摂取量はアンケートによって把握した。中央値24年の追跡で、1,694件のAKIイベントが発生した。解析の結果、コーヒー摂取量が多い人ほど、AKI発症リスクが低いことが分かった(傾向性P=0.003)。

 より具体的には、コーヒーを全く飲まない人を基準として、1日8オンス(約237mL)のコーヒーを2~3杯以上飲む人はAKI発症リスクが有意に低かった〔2~3杯/日でハザード比(HR)0.83(95%信頼区間0.72~0.95)、3杯以上/日でHR0.83(同0.71~0.96)〕。コーヒー摂取量が1日に1杯以下の人のAKI発症リスクは、コーヒーを全く飲まない人と有意差がなかった。

 AKI発症リスクに影響を及ぼし得る因子〔年齢、性別、BMI、eGFR、収縮期血圧、喫煙・飲酒・運動習慣、摂取エネルギー量、食事の質(DASHスコア)、教育歴など〕を調整後も、コーヒーを全く飲まない人に比べ、コーヒー摂取の習慣のある人はその摂取量にかかわらず、AKI発症リスクが11%有意に低かった〔HR0.89(95%信頼区間0.80~0.99)、P=0.03〕。

 Parikh氏は、コーヒーがAKIリスクに影響を与えるメカニズムについて、「カフェイン自体が腎臓内の血流を改善し酸素供給が安定することと、カフェイン以外の生理活性物質の作用の関与が考えられる。ただし、正確な理解にはさらなる研究が必要だ」と述べている。また、研究者らは、「コーヒーをブラックで飲む習慣と、ミルクやクリーム、砂糖を加えて飲む習慣とで、AKIリスクに及ぼす影響が異なるのかどうかを確認する必要がある」としている。

 なお、今年5月に「Annals of Internal Medicine」に論文掲載された研究では、コーヒーをブラックではなく、少量の砂糖を加えて飲むという習慣も、全死亡(あらゆる原因による死亡)やがん死、心血管死のリスクの低さと有意に関連することが示されている。

<引用ここまで>

 

なぜコーヒーが?

それはカフェイン=トリメチルキサンチンが

キサンチンオキシダーゼと結合して、抗酸化作用を示すからだと思います。

抗酸化作用、すなわちNO=一酸化窒素を保護することにより

NOによる血管拡張作用が維持され、腎血流量を維持できることが大事なのだと思います。

急性腎障害の原因のひとつには、高血圧の薬剤があります。

高血圧の薬剤には、血管を収縮させるものがあります。

腎臓の血管を収縮させてしまい、腎血流量が減ってしまうことがあるんです。

コーヒーによる腎血管拡張・腎血流量の維持は、腎臓を守るには良いことのようです。

 

そういえば

ゲルソン療法でコーヒー浣腸をするのは、抗酸化作用を期待しているからかもしれませんね。

私は、コーヒー浣腸には効果がないように思いますが。

本日ご紹介の研究はコチラ↓↓↓↓

 

<引用ここから>

食事からのナトリウム摂取量がアトピー性皮膚炎リスクに関連

食塩摂取制限が低コストかつ安全な介入となる

 食事からのナトリウム摂取量が多いとアトピー性皮膚炎リスクが高まる可能性が、
米国研究皮膚科学会年次総会(SID 2022、5月18~21日、米ポートランド)で報告された。

 米カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)のMorgan Ye氏らは、
1999~2000年、2001~2002年、2003~2004年に実施された米国国民健康栄養調査(NHANES)での
米国の小児と成人1万3,183人について、ナトリウム摂取量とアトピー性皮膚炎の関連を調べた。

 その結果、1日のナトリウムの平均摂取量は3.30gで、6%が調査時点での皮膚炎、12%が過去1年の皮膚炎を報告。
年齢、性別、民族、所得貧困比などの潜在的交絡因子で調整後、
1日のナトリウム摂取量が1g増えるごとに、

調査時点での皮膚炎リスクが増大(調整オッズ比1.22、95%信頼区間1.02~1.45)、

過去1年の皮膚炎リスクも有意ではないが増大していた(同1.15、0.98~1.34)。

 著者らは、
「このデータは、塩分摂取制限がアトピー性皮膚炎の低コストかつ安全な介入となることを支持するが、
アトピー性皮膚炎のより明確な測定方法を使用した縦断的集団コホートでの研究が必要とされる」と述べている。
 

<引用ここまで>

 

食塩と免疫の関連は、なかなか報告がありません。

皮膚でのナトリウム・プールが増えるのが悪いのでしょうか?

それとも食塩による血圧上昇が、皮膚での血流を増やすのが悪いのでしょうか?

なかなか機序をクリアカットに説明できません。

時間をかけて考えてみることにします。
 
アトピー性皮膚炎は現代病のようです。昔はこんなにアトピー性皮膚炎の患者はいなかったようです。
原始人食=無塩・高カリウム・低炭水化物食はアトピー性皮膚炎にも良い影響が期待できるようです。

本日ご紹介の論文はコチラ↓↓↓

<引用ここから>

 

インスリン投与量ががん発生に関連?


 1型糖尿病患者は、一般集団と比べて特定のがん(胃がん、肝がん、膵がん、腎がん)の発生率が高いと報告されているが(Diabetologia 2016; 59: 980-988)、がん危険因子に関する検討は少ない。米・Merck Research LabsのWenjun Zhong氏、米・Ohio UniversityのYuanjie Mao氏は、インスリン投与量ががん発生率と関連する可能性があるとJAMA Oncology (2022年7月28日オンライン版)で報告した。
 

 


1,300例のがん発生を最長28年間追跡

 対象は、1型糖尿病患者の登録研究であるDCCT/EDIC研究の参加者のうち、1983?89年に登録され、2012年までがんの発生に関するデータがある1,303例。1日当たりの平均インスリン投与量で低用量群(0.5U/kg未満)、中用量群(0.5?0.8U/kg未満)、高用量群(0.8U/kg以上)の3群に分け、がん発生率を検討した。

 最長28年(3万3,813人・年)の追跡期間中に93例(男性36例、女性57例)ががんと診断され、発生率は1,000人・年当たり2.8(95%CI 2.2~3.3)だった。がん発生時期については、10年以内が8例、11~20年以内が31例、21~28年以内が54例、がん発生部位は皮膚27例、乳房15例、生殖器8例、消化器6例、頭頸部5例、骨または血液4例、前立腺4例、尿路2例、胸部2例、不明2例であった。

 年齢と性を調整したCox比例ハザードモデルでは、がん発生の危険因子として年齢〔ハザード比(HR)1.08、95%CI 1.05~1.12、P<0.001〕および女性(同1.74、1.15~2.64、P=0.005)が、保護因子として運動習慣(同0.63、0.36~1.10)とHDLコレステロール(HDL-C、同0.98、0.95~1.00)が抽出された。

 1,000人・年当たりのがん発生率は、低用量群が2.11、中用量群が2.87、高用量群が2.91であった。

 時間依存変数(1日のインスリン投与量)と時間固定変数(1日平均インスリン投与量、HDL-C値、運動習慣)WO用いた多変量モデルでは、毎日のインスリン投与量とがん発生率の関連が認められた〔時間依存変数:HR 5.93、95%CI 1.21~29.06、P=0.03。時間固定変数:同4.13、1.13~15.17、P=0.03〕。

 1日当たりの平均インスリン量低用量群、中等用量群、高用量群におけるがん発症率(1,000人年当たり)は、それぞれ2.11、2.87、2.91であった。

 

 

 

より大規模な研究での検証が必要

 高インスリン血症は発がん危険因子として知られているが、インスリン治療とがんの関連については報告によりばらつきがある。1型および2型糖尿病を対象とした観察研究のメタ解析では16件中13件で両者の関連が認められなかった一方、4件ではインスリングラルギンと乳がんの関連性が示された(Diabetes Care 2016; 39: 486-494)。しかし、いずれも1日当たりのインスリン投与量は少なく(通常0.3U/kg未満)、追跡期間中に多くの患者が一時的または永続的にインスリンを中止していた。

 Zhong氏らは「今回の研究には、特定のがん種での解析を行うには症例数が少ない、1日インスリン投与量の幅が広い、残留交絡が影響している可能性があり必ずしも因果関係があるとはいえないなどの限界がある。より大規模な研究でインスリン治療とがん発生率の関連を検証する必要がある」と考察している。

 

<引用ここまで>

 

かくちゃん理論では、がんの増殖因子として、成長ホルモンであるインスリンおよびIGF-1を重視しています。これらのホルモンをできるだけ少なくすることは、がんの成長を遅らせる効果が期待できると考えています。

 

ちょっと思うところがありまして、

ゲルソン療法の復習をしています。

 

 

 

 

 

 

などを参考にさせていただいています。

・無塩

・生野菜・大量の生ニンジンジュース=高カリウム食

・アマニ油=ω3脂肪酸

・動物性タンパク質の制限

・穀類は玄米や全粒粉の未精製のもの

 

うーん、まさに無塩・高カリウム・ω3リッチ・ケトン食ですね。

 

無塩・高カリウムは血圧を下げます。それに対応して、動脈の平滑筋は収縮し、血圧を維持しようとします。

がん細胞への血流は減ってしまいます。

 

タンパク質は炭水化物ほどではありませんが、インスリンを分泌させます。インスリンはがん細胞の増殖シグナルです。

 

ω3脂肪酸については、赤血球の変形能を上げ、より酸素を組織へ届けることが、がんへの効果を示すのかもしれません。がんと赤ちゃん(胎児)は酸素が嫌いですから。がんと赤ちゃんは酸素を使わないので、ミトコンドリアでケトンを使うことはできません。ケトジェニックダイエット・ケトン食では、がんの兵糧攻めができます。

 

精製した小麦は、塩を用いないと、食材として用いることができません。グルテンは塩がないとくっつくことができないのです。パン、ナン、ピザ、うどん・ラーメン・パスタといった麺類、ケーキ、クッキーすべて食塩を用います。玄米であれば、でんぷんの吸収をゆるやかにして、食塩を用いずに食べることができます。私はインスリン分泌を避けたいので、玄米や全粒粉も控えたほうがより良い効果が得られると考えています。ここらへんはゲルソン療法・星野式ゲルソン療法とは、一線を画しています。

 

・コーヒー浣腸

これは全く理解できません。理論的裏付けは全く思いつきません。

 

星野式ゲルソン療法では

・海藻類を摂取し、微量元素をしっかり摂る。

も追加されています。欧米では元来、海藻を食べる文化がありませんからね。ただ最近では欧米でも寿司を食べるので、ちょっと風向きが変わっているかもしれません。そういえば、がんのスクリーニング検査である、メタロバランス検査では、がんは特有の微量元素のバランスを呈することを利用しています。ミネラルバランスの是正は、がんに影響を与えるのかもしれません。

 

今回は、食事療法の科学的裏付けについて記載してみました。