そんななか、僕はいつも彼らが「どんな本を読んでいるのか」にも着目してきた。
具体的な書名はまた別の機会に挙げるが、
振り返ると賢人とビジネス書との関わり方には、次の2パターンがあることに気づいた。
(1)ビジネス書は全く読まない。
(2)自分がよく書くジャンルのビジネス書はすべて読む(著作家という仕事のため)
この傾向をみなさんはどう感じるだろうか。
意外に思ったかもしれない。
しかし、先日このどちらにもあてはまらない賢人に会った。
その賢人(男性)とは、かれこれ1年近くのお付き合いになる。
男二人で足を運ぶにはちょっともったいない(?)おしゃれなイタリアンレストランで、彼に聞いた。
「ビジネス書って読みますか?」
全然興味ないし、読まないよ─。僕は彼がそう返してくると思った。
「本を読むのも大切かもしれないけど、現場の方がはるかに学ぶことが多い」。そんな会話を以前彼とかわしたことがあったからだ。
しかし、彼からは意外な答えがかえってきた。
「売れている本はほとんど読んでいるよ」
意外だった。しかし、もっと意外だったのは彼のビジネス書との付き合い方。
「でも、僕は、ビジネス書に書いてあるスキル・ノウハウはほとんど使わない。むしろその逆を行く方が多いかな」
え? 僕は混乱した。
「別にビジネス書を軽んじているわけじゃないんだ。むしろ著者はリスペクトしている。
でもね、そのスキルやノウハウを何万人、何十万人が読んで、まねるわけでしょ。
だとすると、『人から一歩抜きんでよう』と読書したのに、『その他大勢に埋もれる』ことになりかねないでしょ」
あっけにとられる僕をよそに、
彼は少年のようにあどけない笑顔で(彼は私より十歳近く年上のアラフォーだが)続けた。
「だから僕にとって、ビジネス書は、必読」
この話を聞きながら、数多くのベストセラーを出している
ある著者の言葉も思い出した。
「僕が本を書くのは、次のステージに行くとき」。彼はもちろん、古い内容を読者に伝えようとしているわけではない。むしろ、多くの人に自分の叡智を伝え、人生にプラスにして欲しいという崇高な想いからだ。
ただ、アラフォーの賢人とベストセラー著者の言葉から、僕はこんなことを考えた。
●もし、100人があるビジネス書を読んだら……
(1)9割は読んで満足(行動しない)
(2)残りの1割は、行動を起こす
というのが良く言われる行動パターン。
僕自身、決して優秀ではないが、
起業家というサバイバル人生を選択した時点で、
自動的に(2)をせざるを得ない毎日を送っている。
しかし正直、行動を起こしても結果が出ないことは少なくない。
これはみなさんも感じたことがあるのではないだろうか。
その確率を少しでも上げ、
自分自身を成長させるためにできること、それは……
「ビジネス書はいっさい読まない」
ということではないだろう(笑)
だけど、少なくとも行動を起こせるレベルの人は、
(3)本に読んであることは本当か?と疑いながら読んでみる。
そして、 多くの人がその本に書いてあることを実践するなら、
あえてその逆を行ったり、空いたポジションに入ったりしてみてはどうだろうか?
と、常に「自分の頭」で考えることが必要ではないかと思う。
この記事を読んでいる人はおそらく、「読んで満足」の壁は突破した人だと思う。
だから、今年は一緒に越えてみませんか。
第二の壁を。
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