5月18日のこと=大三丸さんの船= | 【心声(ココヘ)プロジェクト】

【心声(ココヘ)プロジェクト】

日本海・秋田県←→太平洋・宮城県山元町・磯浜応援


今日の「正義」が明日の「悪事」。明日の「悪意」が未来の「正論」。
今を生きる人が為すべきこと。「今」を「未来」に繋ぐこと。

5月には網結屋さんを始めていた私。
この日は副運営委員長さんの船の進水式。


でーすーがー、
知らなかったのでカメラの電池がありまへんでした。


こういう人ばっかり撮っちゃうので↓


※K虎の上に乗っちゃいけません。








後ろのでっかいのは防波堤の
波消しブロックを積み上げたりしてるクレーンで御座います。



そんなわけでこんなに船が増えました。


私が占拠してる網結屋さん作業部屋(2F)からの景色。
船がたくさんです。



最後の旗は3枚セット。
大三丸さんは第11水神丸さんと栄宝丸さんと
なっかよーしなので、
絵柄が少々違う旗をお願いしました。
(荒瀬さん、時間がない中でいつもながらに無理を利いてくれてありがとう!)


大三丸さんの甥っ子さんから、言われました。
「かっこいい旗、ありがとう!」
て。

「いろんな人がステッカーとかかってくれたお金で作ったんですよー」
「私が買った訳じゃないっすから~」

って言ったんだけど。
「でも始めてくれたから。旗、貰ったから。ありがとう!」

って言われてね。ツイッタで。
泣いちゃったわ。
嬉しかった。


いろんな人の協力と応援があったおかげ。
私一人じゃ、無理なことだったから。


本当に。
一緒に応援してくれた人。
遠くから近くから見守ってくれる人。
旗を作ってくれる職人さん。
いろんな、いろーんなたくさんの人がいて。
いろんな絵柄の旗を贈ることができて。

本当に。
すごくね。
嬉しいのです。
本当に、たくさんの人たち、ありがとうございます。



でもね。
とある浜の人。
とある船主が言ってた。
こんな言葉を聞いたことがあった。

「俺は船なんかつくんねくたっていんだ~」
「船なんか辞めたっていんだ~」

て。
別に、私がその人の言葉に突っ込みをいれる権利もないし
良くも知らない人だから「なんで?」とか言えないけどさ。


へーえ。そういう漁師もいるんだ。


で自分の中で終わったけど。
その人はそんなことを言いながら
(聞き耳を立てていたら)
実際は船を作る方向でいたらしい。

私もさ。
案外、いろんな浜をうろちょろしてるので。
偶然聞いたというか。
ついつい耳に入ってきたというカネ。
それが、すげえ自慢げに言ってて鼻についたというカネ。
良くも知らない人だったけど。
聞いてて正直、胸くそ悪かったの。
なんか、余裕ぶってるというカネ。
何でそんなに余裕ぶってるんだろうカネ?と。

ココに一緒に書くコトじゃないかもしれないけど。
私はね。それ聞いて、ムカムカしてた。




そして、甥っ子さんのツイートでちょっと泣いたあと。
その後で(こっそり)見たんだよね。
甥っ子さんのツイート。


「じいちゃんの船が、無くならないで復活してくれて、嬉しい」


あの言葉。
私は絶対に忘れない。


忘れられないんだ。


良くも知らない漁師が言ってた言葉にイライラしたことはあったけど。

大三丸さんの甥っ子さんのその一言で、
浄化されたというか。

一瞬、
「そういやそんなこと言ってたどっかの浜の漁師もいたな―」
とか思い出したんだけどさ。

でもね。

甥っ子さんの、たった一言の
とっても純粋なその言葉でさ。
すごく癒されて。
涙が出た。



船の維持って、すごく大変だと思う。
きれい事じゃなくて、お金の方も。
漁に出る天候もそう。
今は油が高騰してるから尚更。
口で言う以上に、すごく大変だと思う。

だから船を買うって言うのは、
すごい覚悟だと思う。
勇気だし、勝負なんだと思うんだ。


だけどそこにあるのはさ。

大三丸さんの甥っ子さんみたいな
とっても純粋な想いだったり。
親族縁者からの期待や応援だったり。
伝統、風習、歴史。
様々な感情。

いろんな。
人間として大切な。
人が生きていくうえで繋げていく、大切なもの。

そういうのが、
船にはたくさん詰まってると思うんだ。



「なにをー! この一般人が!」

って言われるかもしれないけどさ。
言いたきゃ言え言え。


でもね、私は忘れないよ。
絶対に忘れない。

って。
そう思って。

甥っ子さんの言葉に、
更にかなり泣いたんだ。実は。

そういう純粋な「復活してくれて嬉しい」っていう
甥っ子さんの、たった一言の、純粋な想い。

そういうのを、(文字で)見てね。
すごく、気が晴れたというか。

私があのとき感じた見知らぬ漁師に対するいらだちは
どーでも良かったんじゃないかって。


だって、その「ホントは船なんかいらねー」とか言ってた漁師にはさ。
その甥っ子さんみたいな純粋な想いや感情や、
歴史とか伝統とか、そういうのが感じられなかったんだろうなって。


ならば仕方ないなって思ってさ。
逆に不憫ですなって思ったりしてさ。


だから実は、
「こっちがありがとう」って言いたいくらいに感謝したんだ。
大三丸さんの甥っ子さん。

「くだらない他人の台詞に感情がぐらついてた」っていう。
そういう、
関係ないことに、振り回された自分がヴァカだなって。

(甥っ子さんは私より年上で御座います)





だからね。

進水式ってさ。
いろんなコトを考える。
一般人だけどさ。私。


でも、そういう純粋なヒトの感情を見たときにね。

「ああ、希望だなあ……」

って。
単純な私は、そう思ってしまうのです。




旗を贈ることを可能にさせてくれたみなさん。
本当にありがとうございます。