「・・・・・・・・・俺ですか?」
「スルメを愛してるに決まってんじゃん。どんだけ日本のリュウたちに「送ってくれ」言いたかったか・・・」
「俺はスルメより下ですかぁぁぁ」
玄関先で聞こえるふたりの会話に 離れた大輔さんのくちびると僕のくちびるは 同じようにくすっ、と笑った。
「さて、新年の乾杯といこうか。俺の知らないところで消えていったたくさんの「命」にも」
「うん・・・」
「そういう「組織」と戦うことに 俺なりに協力をさせてくれ」
「・・・・・・・タキグチさんが作戦を考えるけど ちゃんと大輔さんもいつも頭数に入ってるじゃない?」
「後方支援だけどな」
「大輔さんにだけは・・・みんな思ってるんだよ。「きれいなまま」でいてほしいって」
大輔さんだけは 僕らと違って人の命を救う頭脳がある。
僕らみたいに手を血に染めることはない。
僕らの「希望」なんだ。
「おー、美味しそうですね。すみません、遅くなりました」
「早く乾杯しようぜ」