地下鉄の中で | ココロのコトバ

ココロのコトバ

起立性調節障害という病気で、中学は2年半完全不登校だった息子。
単位制の通信制高校に進み、見違えるように生き生きと高校生活を楽しんでいます。

前向きに一歩ずつ…息子と娘とシングルマザーの私で歩んでいます。

先日、仕事帰りの地下鉄の中でのこと


若いお母さんの怒鳴り声がしました


『ちゃんと座れって言ってんだろむかっ


そのすぐそばで


小さな男の子のぐずった声が・・・


『やだ~しょぼん



するとまたお母さんが


『ちゃんと座れやむかっ


地下鉄の中は仕事帰りの人たちでけっこう混み合っていて


その怒鳴り声は車内に響き渡っています


『いうこと聞かない子は次の駅で降りろむかっ



ますます男の子は


『やだ~しょぼん』と泣いています


そのうちに


『もうこんな子いらない、捨てるむかっ


『いやだ~捨てたらいやだ~しょぼん


と泣いています汗


私(えぇ~っ、捨てるだなんて、そこまで言っちゃう・・・?)


もう地下鉄の中はシ~ンと静まり返り


緊迫してしまいましたあせる


混んでいたので、お母さんと子どもの姿は見えなくて


ただひたすら怒鳴り声だけが聞こえてきます


私は


(お母さん、ちょっとだけその子をだっこしてあげようよ


その子はきっとお母さんに甘えたいだけなんだよ)


そんな風に心の中で思いながらも


子どもに


『こんな子いらないから捨てる!』って言っちゃうのってひどくない??


なんて怒りもこみあげてきましたメラメラ



そうこうしているうちに


私が降りる駅になってしまいました


降り際にちらっとどんなお母さんなのか見てやろう!


そう思い、ドアが閉まる前に振り返ってその親子を見ました


若いお母さんでした


3歳くらいの男の子の横にベビーカーがあったので


その子の下に赤ちゃんもいたんですね


そのお母さんはとても疲れた顔をしていました


私が想像していた鬼のようなお母さんではなく


とっても疲れた顔をした若いお母さんでした


私はそのお母さんを責める気持ちはもうなくなっていました




『1時間だけお子さんを見ていますから


どうぞゆっくりお茶でも飲んできてくださいコーヒー




歩きながら、なぜかそんな言葉をかけている自分を妄想していました


こんな世の中で私があのお母さんにそんなことを言ったなら


絶対に不審者扱いされるだろうな・・・



私はとても恵まれていて


母が近くにいたから子育ても協力してもらえて


育児ノイローゼとか無縁だったけど


世の中には孤独に子育てをしていたり


辛い環境で子育てをしなくてはいけないお母さんたちが


まだまだいっぱいいるんだろうな~


そう思うと、あのお母さんに同情してしまいました




でも、『捨てる』だなんて2度と言わないでね


男の子はお母さんに甘えたいだけなんだよ


夜、眠る頃には


お母さんにギュッとしてもらえているといいなドキドキ