BLCD 『少年四景』感想 | 半腐女ry生活?

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腐っているような腐っていないような声優&アニメヲタが送る感想ブログ。
(と言いつつ、中身はドラマCDの感想ばかり・・・w)

※この感想文は元々拍手お礼の為にアップしていたものを少々手直ししたものです。

書いた当時とほとんど同じなので雑な部分や失礼な部分もあるかもしれません。

何かございましたらご一報くださいませ。







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BLCD「少年四景」を聴きました。
2003年10月24日発売 原作:小野塚カホリ


三木眞一郎(セキ)×緑川光(ポチ)(※リバあり)
森川智之(透)×櫻井孝宏(旭)
成田剣(橘)×岸尾大輔(縹、田島)
(現 岸尾だいすけ)
堀内賢雄(男)×神谷浩史(アツ)



※一部結末のネタバレをしています。ご注意ください!



重かった。BLというよりジュネっぽいかなぁ。小野塚さんの作品ですしね。評判通りの良さでしたが、しばらく気分が沈みました(;´Д`A ```



「僕は天使ぢゃないよ。」

緑川さんの無気力ながら妖艶さを振りまいている演技が秀逸!
やられっぱなしのようで、糸を張り巡らせているのはポチの方ですよね。復讐心とかやり返したいとかそういう醜い気持ちではなくて、純粋に人を愛す気持ちがああいう行動を起こさせたんですよね。
お2人とも芸達者なので、ずぶずぶとはまっていく感じが手に取るようにわかって結末も心理も予測できていても過程から何から楽しめました。



「花」

何が一番驚いたって、このCDは2003年に作られたのですが、櫻井さんが割と今っぽい演技をなさっていたということ。
櫻井さんがBLで演じられるキャラは高めの可愛い感じが多かったので、もっとこういうタイプのキャラをBLで聴きたかったな~と。

戦時中の艱難辛苦は聴いていて辛いですが、この間見た某監督の映画に通ずる部分があって、やけに透@森川さんの気持ちを考えてしまいました。
受けの旭@櫻井さん目線で話が進みますが、足を負傷して戦争に行かないボンボンがあいの子をどういう気持ちから毎日のように抱いたのかとか・・・。
やり場のなさの捌け口とも言えますし、お互いあぶれているからという風にも見えますし、旭に純粋に恋していたとも見えます。
どれも当てはまりそうな気もしますが、何一つ確信は持てません。
平和な世に育った私には、知ろうと努力することはできても、戦争を体験した方の心境のすべては理解することができません。もしも自分だったら・・・の想像が及ばない範囲なのですよね。物語であっても果てしない闇のように底なしの気持ちはただただ黒に映るのです。
やけに色々考えてしまいました。
(文章下手なので言いたいことが伝わってないかもしれません。誤読されませんように(;人;)。)

櫻井さんの昭和初期をイメージして作ったというモノローグが素晴らしい!!!



「LOGOS」

こちらが一番強く残っています。
成田さんがすごいんですよ。15歳ではないけれど、年齢なんてどうでもいいものに見えてきます。もうそういうのは目に入らないですよ。
安田講堂演説の再現はめちゃくちゃ狂気的。橘@成田さんが死体を前に何事も無いように跨いで笑っているのが恐ろしくて、同じく死体を見た時の縹@岸尾さんの絶句した表現がすごく生々しくてここも素晴らしいです。

ロードムービー風に進んでいって、徐々に色々謎が解き明かされていくんですけれど、最後だけとても疑問なんですよね。
あれ、(かねてからの夢だった柏崎の海を2人と1匹で見たんだとは思うんです。もちろん、1人と1匹は死んでしまっているから生首と腐乱死体を一生懸命海まで持っていったのでしょう)。
そして、海を見てキスをする。
その後、彼は98年をただ晩年のように過ごしているということなのでしょうが、20年経ったのに岸尾さんのモノローグはトーンが変わって無かったんですよね。
あれはどういう意味なのでしょう。もう少し低めにしてもいいのに変えなかったということは、時が彼の中で完全に止まってるということなのでしょうかね。


あとは・・・「こういうことは恋人同士がするんだ」も重かったなぁ・・・。あの一言によってすべての謎が一気に解けてしまって・・・。



「セルロイドパラダイス」

こちらもロードムービー風。
まさかの神谷さん初受け作品!まじかっ!?初受けでこんなお上手とか・・・\(◎o◎)/!後輩も見習ってほしいところです。
最初のトイレのHシーンも最高にえろいのですが、まあ、えろはおいておいて、
―おとうさん、おかあさん、おねえちゃん―
というモノローグの若者らしさというのか・・・客体的でもあり、逃避的でもあり、なんかとにかくすごかった・・・。
どうしてアツ@神谷さんは男@賢雄さんに選ばれたのか。最終的にそこに行きつくとき、彼しかいなかったと思えますものね。
賢雄さんもすごく良かったですけど、フリトが面白すぎて飛んじゃいましたよwwwぬいぐるみのよしおとかwwwサエキさんいじりとかwww神谷さんち行っちゃえば良かったのにwそれでいて落としどころで決めてくださるからカッコいいんだな~。

「新宿ラッキーホール」でも賢雄さんのフリトが聴きたかったなぁ!

とにかく、台詞一つ一つが気怠いのに熱くて、作中の言葉を借りれば本当に草いきれの中に人のにおいを感じるようで、脳裏に焼き付きました。


なんか・・・もう神谷さんのBLは聴きたくないなぁ。
悪い意味ではないです。
これを聴いた後にやっぱり神谷浩史はだてにトップに君臨しているわけではない!!!と再確認して、別のCDを聴きたくなったんですよね。
でも、あらかた聴いちゃってて、改めて出演作を調べてみたら内容的に残念なものもあったなと思い出して、そういう作品では素晴らしさが消されてしまい、すごく神谷さんの無駄遣いに思えてしまって・・・。
今までここまでは考えたことなかったんですけど、「セルロイドパラダイス」の神谷さんはこれこそが神谷さんの生かされる舞台であると認識してしまったせいで、うかつにCDを聴けなくなってしまいました。
でも、何か聴きたい!何も聴きたくないというのとは違うんですよねぇ。
「便利屋さん」でも聴こうかな。甘さや可愛さという全然別の方向から攻めるリハビリが必要な気がします。
で、この後実際いくつか聴いたという続きがあるのですが、それはまた別の機会がございましたら・・・!
そう遠くないうちにひとつくらい感想をアップしたいものです。
と、予告してみます(笑)。

※そして後日アップしたのが「VIPシリーズ」の感想です。