ー告解ーいつか何処かで 119 | ユンジェとトンと私

ユンジェとトンと私

奇跡の5人の中から生まれた
もう一つの奇跡の花 ユンジェ
윤재곁에있을거야

「やっぱりキョンミだ!久しぶりー!綺麗になってて、一瞬わからなかったわ!」

 

ヤンスンははしゃぎながらキョンミに抱きついた。

 

「ママのお友達ですか?ー流石ママ、友達も凄く美人さん!」

 

「でしょーそれに美人だけじゃないの、財閥のお嬢様なんだからー」

 

「どうりでーママにない品の良さを感じるわーー」

 

「コラー年俸下げるわよー」

 

大きな笑い声がホテル内に響き、ミレは恥ずかしさと疎外感を感じた。

 

ちらっとキョンミの表情をみた。

 

キョンミも気分を害してるのを感じ、そしてあまり会いたくない人だろうと悟った。

 

「先生、次の仕事の時間がせまってますのでいきましょうか」

 

「ええ、そうね」

 

(やはりミレは機転が利く子。瞬時にわたしの心を読み取る。この子は財閥の奥様よりわたしの右腕にふさわしい子だわ)


キョンミ達は軽く会釈をしてその場を立ち去ろうとした。

 

「ちょっと待って!今からこの子達と解散するから、みんな~ここで解散ね!ちゃんとご両親や子供、お世話になっている人達にお土産買っていきなさいよ!ピンハネしたら承知しないからね!」

 

「はーい!ママからお小遣いたっぷり頂いたんでーオンマが日本の製品欲しがるからお土産で荷物パンパンですよぉー」

 

「そう。それはご苦労様!みんなちゃんと孝行してくるのよ!楽しんでらっしゃい」

 

「ありがとうございますー」

 

そして女性達ははしゃぎながら帰去っていった。

 

「エリ、私がいない間頼むわよ」  

 

「はい、お任せください。店の事は気にしないで下さい。ママの長年の夢が叶うといいですね。」

 

「いつもありがとう。頼りにしてる」

 

先に帰った女性達より落ち着いた雰囲気のエリにヤンスンはハグをした。


エリはキョンミ達に一礼して帰っていった。

 

「ごめんなさい!お待たせしちゃった!キョンミ本当久しぶり!もう会うことないと思っていたけど、こうして偶然に会うって事はやっぱり私達縁があるのね!」

 

ヤンスンは本当に嬉しそうにキョンミとの再会を喜んでいる様子を見てキョンミは不思議だった。

 

私とお腹の子を利用したのね!


と、怒り狂い絶交した形で何十年も連絡も取ってこなかったのに…

 

それにヤンスンが身につけてるものは全て高級品だった。


ピアスや、ネックレス、ブレスレットも本物の輝きを放していた。

 

そしてその輝きにヤンスンは負けないオーラがあった。


(いつのまにこんな気品を漂わせる女性になったんだろう)

 

後ろ楯もなにもなかったヤンスンが高級品で身を包んでいるところを見るとジェジュンはかなり成り上がったのかとキョンミは思った。

 

「久しぶりだから飲みましょうよ!話したいことが山ほどあるわ!」

 

(ジェジュンとかかわるのは真っ平ごめんだ、ヤンスンとも二度と会いたくない)

 

「ごめんなさい、ヤンスン。私次の仕事行かなくちゃ、また次回でも」

 

「ちょっと待って!」

 

ヤンスンはバックから名刺を差し出した。

 

ちらっとみると韓国語ではなく漢字と別な文字が並んでいたのでキョンミは日本語だと理解できた。

 

「私今日本でクラブ経営してるの。今の子達は私の支店のママやチーママ達。日本に出稼ぎに来ている子達はみんな複雑な事情があってね。定期的にこうして帰国させているの。今回私は長期滞在する予定。話したいことが山ほどあるわ!だからいつでも電話して!」

 

そしてキョンミの耳元で囁いた。

 

「心配しないで、私ジェジュンと別れたから、今シングルよ。どうやって生きてきてここまでのしあがったか興味ない?」

 

驚くキョンミにヤンスンはニコリと微笑んだ。

 

「オンマ!」

 

そこへ夕食を一緒に取る約束をしていたジヌがやってきた。

 

「え、キョンミの子供?」

 

「ええ、ユノと私の子よ。ジヌ、オンマの高校時代の友人よ」

 

「こんにちは、はじめまして」

 

ジヌは頭を下げた。

 

「こんにちは、そう!そのままユノと結婚したのね。目元はユノにそっくりだし、全体的にはキョンミに似てる。親のいい所取ったわね。イケメンだわ!ね、お嬢さんそう思わない?」

 

「はい!思います!」

 (はっ、やっちゃった!)

キョンミは手で口を抑えた。


照れくさそうに微笑むジヌを見てミレはゴメンと言いながら手でハートマークを作った。

 

「ふふふ、物怖じしないお嬢さんねーうちにスカウトしたいくらい!あなただったらすぐにうちのナンバーワンになりそう!いつでも連絡してちょうだい」

 

そう言ってヤンスンはミレに名刺を渡した。