ふゥ~ん・・・
この春から桜咲き、花の大学生になった息子。
「今日、新歓だから帰り遅い。飯いらない!」
息子からのメール。
ふ~ん、そうか、そうなんだ、いらないか、飯。
ふ~ん・・・
生意気だな、この間まで「か」行も言えなかったくせに。
自分のこと「たーちゅん」なんて言ってたくせに。
「びあととじゅ」・・・・・「ブラックコンドル」
「ちぇっまん」・・・・・・「ジェットマン」
「ぱんまん」・・・・・・・「アンパンマン」
「もんもちぃ~」・・・・・「もしもし」
ふっ・・・可愛かったな。
「すげえよ、キレイナ女子ばっかだよ。良かった~俺、この大学行って」
君、この発言はちょっと間違ってるよ?
そうじゃないよね、大学って所はさ?
母の声届かず。
「終電に間に合うように帰っておいで」
出会い 2
・・・やっちゃた。
正直な気持ち。
かなりヒドイ風邪を引いているため、目はお岩。体は骨と皮。
即、馴染みの獣医さんへ。
風邪を治し、ノミ・ダニ駆除、お腹の虫をきれいにして夫が退院してくるまでに里子に出すつもりだった。先生の話を聞くまでは。
「目は治らないよ」
はい?
治らない?
五体満足の子猫にだって、里親探しはとても大変なのに・・・
ハンデのある子に見つかるわけがない。
そして、ゆりの病気はそれだけではなかった。
「てんかん」
床から飛び上がるような激しい発作。
体は硬直し、失禁し、収まるまで何度 「死んじゃう!」と思ったことか。
1度発作を起こすと、約1週間は自力で立てなかった。
まるで死体のように硬直したままの状態。
トイレに連れて行き、体をささえてあげてないと排泄できない。
ご飯も自分で食べれない。
仕事をぬけて、家に帰り、食事をさせ排泄を介助し。
そんな毎日が続く中で、1度だけ、トイレが間に合わなかった。
たぶん、自分でがんばってトイレに行こうとしたんだと思う。
ひとりで、硬直した体を起こして立ったんだよね。
でも、途中で倒れてもらしちゃったんだよね・・・
泣けちゃったなぁ~、その姿みたら。
小さな体で頑張ってるこの子が愛しくて、愛しくて。
もう、手放すことなんて考えられない。
うちの子です。
はい、怒られましたとも夫に。
しこたま怒られました。
彼はいまだに「ゆり」は名前で呼びません・・・
「ちびくん」って勝手に呼んでおられます。
女の子なんですけどねェ。
ま、いっか・・・。
出会い 1
ゆりは、道の真ん中にいた。
お腹がすいて、途方にくれて、もう一歩も動けなかったんだと思う。
子猫と出会い家に連れ帰るたび夫に・・・しこたま私は怒られて・・きました。 しこたまです。 たらふくです・・・
ペット禁止のマンション。
夫の言うことも、もっともで。今まで良い里親様が見つかってたのは、本当に幸運だっただけ。
いつか、いつか、行き詰まる。
頭ではわかっているのよ、わかっちゃいるけどやめられない
って、ふざけてる場合じゃないんだけどね。
出会うたび、何とかできるんじゃないか?
誰かが何とかしてくれるんじゃないか?
でも、誰かなんていないの
そして・・・チャンスだったの。
ゆりと出合った時、天敵の夫は病院で点滴を受けてたのだぁーーー!!
迷わず、自分の車にポーンとゆりを投げ込んでたのは言うまでも・・ない。
そして「シャー」と威嚇し、私を振り返ったその子の顔は・・・・
お岩さんの・・・・ようでした。
まずは自分の覚書・・・
ひいふうみい・・・と数えたら・・・
我が家の長女「さくら」は11歳になるんだぁ~。
人間の歳で言うと44歳! いつの間にか追い越されちゃったね。手のひらサイズの小さな子猫。哺乳瓶からミルクをあげて、お互い必死だったよね。すこーし歩けるようになると、踏んずけちゃうんじゃないかと不安でエプロンのポケットに入れて家事をしたっけ。あんまりにも小さくて、育たないと思ったよ。
だけどさ~、さくら。君と出会ってから私は・・・私は・・・
いろんな子を連れてくるようになっちゃってさ。苦労をかけてるよね、さくらにも。初めて私が、落ちてた?子猫(しかも風邪引いてクチャクチャの)連れてきた時のさくらさん。
何日も何日もご飯も食べず。2m近くあるタンスの上に篭城し(どやって上ったの??)うんちもおしっこもどうしてたの?
・・・すまないね でもさ、いい加減さ、あきらめてくれないかな?
病気だと思って許してね
さくらさんゆりさんお願い、たまにはダッコさせてね。