ステレオ写真・ステレオカメラの不思議。
ステレオ写真、そしてステレオカメラは写真が発明された頃とそれほど違わず生まれたそうだ。1950年頃というから約60年前に大ブレークしたとも聞く。またステレオ写真の学術的論文も多々あるらしい。私はとんと読んだことも無いし、読む気も起こらない。権威ある解説書はすべてドイツで発行しているそうで、習った外国語で一番苦手がドイツ語である。読む訳ない。
さて昨日は、等身大・立体写真について触れたので、今日はカメラの方にも触れておこうと思う。その前に等身大写真のもとになるスリットビュアーの説明では、
そもそも人間の目は
①狭い範囲しかちゃんと見えていない
②目は内側には向くが外側には通常は向かない。
よってステレオ写真の平行法ではあまり大きくすると②の制限で見るのが難しくなる。(慣れてくると結構カメレオンの様に目は動く人もいるが、尋常ではない目となっているのは明らかだ。苦痛もあるし、感覚闘争もある。)
【交差法はここでは論じない。私も出来るが辛いし、不自然である。】
そのため平行法の写真は横幅がせいぜい70mmの2枚写真が無理の無いところのサイズなのである。
これが平行法の最大の欠点であり、像拡大の為のビュアーを用いなければ大きく見えず、道具を使うのも躊躇うと、小さい画面で満足せざるを得なかった。
ところが縦方向は目が自由に動くので、モニター画面いっぱいでも楽に見えるのである。
スリットビュアーWはそんな点を利用してのアイデアらしいが、ステレオ写真部は少なくても結構自然な立体感が味わえる。何でステレオ写真なのに高画素カメラが良いか今思い知った感じがする。A4プリントだとしっかりした写真にするには700~1000万画素が必要なのだ。A4プリントだと目の振り角が、ほぼ自然に近い。輻輳角も上記の通りで実物を見ていたときと同じにレイアウトできる。但し、モニターを見ているから水晶体は見ていた時と違う。だから弱い老眼鏡、近眼なら昔のメガネを掛けると結構水晶体もリラックス出来て良いのだろう。
結構このくらいの大きさにすると、遠方の前後関係、立体の感じが自然に見えてくる。立体強調するのにハイパーステレオと言って、ステレオベースほ広げて撮る人がいるが、意図があってやる分には良いが。本来的には自然な立体感を感じたいならば、ステレオ写真自体を大きくした方が良いと思っている。
ついでながら、ステレオベースに触れたので撮る方に関してもう少し。
今までタブー視されていたトーイン撮影ですが、最近本来的にはトーイン撮影が本当ではないかと思うようになってきた。何故ならば、人間の目もトーイン撮影?である。よく台形歪が生ずると論じる人がいるが、確かにそうなのだが、人間の目も視差があり輻輳が働く以上、台形歪があり、人間の脳は勝手に補正というか、あるいは無視するか、鈍感にできているのではなかろうか。よく近接で気になると言う人があるが、人間の目も近距離は寄り目になってきついのである。当然目間は同じだから立体強調されているのだろうけど、ただ見える範囲が狭いからそこそこ気にせず見ているのではなかろうか。写真の場合は、目を振ればどうにでも見えてしまうから始末に悪い。やはりステレオベースは狭めた方が自然な描写に見える。でもA4に伸ばしたらどうなるか?今度やってみよう。
ステレオ写真も、ステレオ撮影も人間と同じ条件で録画し、再生するのが良いのではと思う昨今です。
もう一つ、書き割り現象について。色々論じられているが、最近はこう考えている。人間の目の立体認識は非常に高速に、敏感に反応する。たとえば、立体写真で同期が取れていない写真を見ると、1枚1枚ではすぐに分からないが、立体視すると即座に脳は反応し、崩れた部分、破綻した部分を認識する。これはすごい能力である。ほんの0.1mmずれても違和感を感じる。今まで、立体写真では、ステレオカメラの構造上、1本の平面のフィルム上に2枚の写真を撮る都合、トーイン撮影はやらないのが常であった。(もちろん2台使えば出来たのであるが、同期や手巻き巻上げの関係で、余程のマニアでないとやらなかったであろう)
つまり今までは、レンズは平行であった。人間の目はトーイン撮影。ここに僅かな/大きな違いが生ずる。レンズが平行だと、確かに台形歪は生じない。それが本当に良いのか。思い出してみると、等距離の位置で並んだ立体物、例えば人間の身体や顔を見てみると(例えば集合写真のようなもの)、真ん中の人はまともだが端の人は歪んだりする。そうすると主体の中心部分でも僅かに歪が出るのが道理。要は2枚の写真に反対方向の歪みが生じている。その差を人間の頭脳は感じ取って、書き割りのように見えるのではないだろうか。トーイン撮影にしても台形歪はじめ何らかの崩れがあるのだろうから、おかしくなって良いもんだが、人間の頭はその辺を補正するように出来ているのではなかろうか。
要は立体写真とは、撮影では主体に向け(トーイン)撮影し、見るときは主体を注視し、主体以外には目を振らずに鑑賞すべきもの。完全実体再現は出来ない。と解釈すべきものではないのだろうか。
そう考えると、撮影も鑑賞も普段人間が見ている通りに再現できれば、紛れも無く注視点近辺だけは、ほぼ理想に近い立体再現ができるのではなかろうか。
今までやってきて、やはり難しいのは鑑賞環境をどう作るかでしょう。
風景は遠く、人物は近距離。当然見るときもその距離あたりを見る感じに水晶体をコントロールする必要がある。目の振りも遠くであれば、ほぼ平行に。近くであれば内側に向けねばならない・・・・・・・・・・・。
何やら、こう考えて行くと立体写真は本当に奥が深く、まだまだやること山積、理想に程遠いのが現実。
やはり妥協の産物なら、理に叶った徹底的な割り切りも必要かも知れない。
<---いずれに続く--->
ステレオ写真:悩殺。立体当倍ヌード写真考。
色々試しましたが、やはり見かけ立体等倍写真の威力はすごい。自分だけかと思ったけど、色々試したけど、結構皆さん見ようとする気持があると、見ることが出来て驚いていた。
恐らくここで立体当倍ヌード写真をアップすれば、それこそ若者やシニア達は食い入るように皆裸眼立体視をやりだすかも知れない。「見えないと恥」くらい言ってみたい。この見かけ当倍の迫力はやはり是非とも共有したいですね。でも捕まるとまずいので絶対やりませんが。
一方でA4プリントは絶対良いと言いつつ、DPE産業に新規参入するかなと計算したりして。いや立体当倍ヌードでグラビア出版した方が良いかな。と睡魔に襲われまた夢見つつ。
実は皆さんにやって欲しいのは、裸眼立体視平行法、やっぱり出来ない人も多い。8~9割の人が出来ると、絶対に3Dが流行るのに。まだまだ3D人口は少ない。寂しいっす。一人で騒いでるのもなんか寂しい感じ。こうなれば絶対に教育してやる。洗脳してやる。対応者比率90%目指して・・・。出来ないとこのブログ、ますますヤバイ。
では、また気が向いたら見て下さい。
バックナンバーもご覧あれ。結構良い写真あるかも。
ステレオ写真: 見たまんま写真
「見たまんま写真」が良いか「そのまんま写真」が良いか悩むところですが、まあどっちでも良いでしょう。
昨日の続きになるが、あまり女性の写真で等身大などの言葉を使っていると如何わしい感じに受け止められるといけないので、題材を風景に切り替えましょう。
風景写真で立体写真とくれば、見たまんま、その場の空気が伝わってこないといけないですね。それで実験です。昨日の要領でご覧下さい。
次の写真をクリックして頂くと大きな写真(A4サイズ位)になりますので、目を近付けて、指を三本立て、その両端越しに裸眼立体視(平行法)でご覧下さい。
この方法を部分裸眼立体視平行法と命名致します。(笑)
見えましたか。日光・中禅寺湖でした。
そのまま、A4プリントにすると、モニターのように画素もなく滑らかなので、本当にきれいに見えますよ。
この写真をクリック。
特殊な立体写真ですので、目の前に指三本立てて見ないと見えません。
ついでにお立ち寄り下さい。ギャラリー別館です。
ステレオ写真を一杯掲載しました。
ステレオ写真:超特大見た目等身大立体写真(初公開)
小さいレイヤ姫の人形みたいな3Dを見たいわけじゃない。出来れば等身大で立体のレイヤ姫が見たいんですよ。違いますか?
試しにやって下さい。モニターでもすごいですが、A4プリントはさらにすごいよ。
昨日の続きですが、超特大立体写真がどこまですごい描写をするか見てみましょう。
下の写真は小さくて、感動は少ないかも知れません。
そんなんで、写真をクリックして拡大してみて下さい。
見る位置(写真と目の間隔は出来るだけ近く。20~30Cm位)を変えると等身大位になると思います。モニターの大きさで、横幅がA4サイズに至らないときは等身大に見えないかもしれません。モニターだと画素が見えますので、やはり等身大はプリントが良さそうです。
とにかくA4まで伸ばして、平行法で見ると、写真の向こうに別世界が広がります。一生懸命練習して平行法をマスターしましょう。2枚の写真の境目に紙で衝立を立て、左の画像が右目に、右の画像が左目に入らないようにして下さい。慣れると目の前に3本指を立て、三本指の両端越しに平行法で見ることが出来ます。便利ですよ。
人間は、ピントを見る目の輻輳角が物の大きさの判断基準になるらしい。だから交差法やレンチキュラーや3Dモニターをいくら見ても立体感はあるけど、実体感を感じられません。いくら見ても大きさがモニターやプリントの大きさにしかならないからです。実際に見ていたときの輻輳角にしてあげる必要があるのです。だから、何としても平行法なのです。昔の方法では、中判ポジをビュアーで見る方法です、
近くが見えない方は老眼鏡のような凸レンズを、近眼の人は、度が進む前の古いメガネを掛けて見ると楽ですよ。
平行法が出来て、鼻先20Cmのものにピントが合わせられ、A4の高画質プリンターでプリント出来たら、完全に別世界へ行けます。(笑)
これぞ立体写真。単なる3Dと違うのです。小さいレイヤ姫の3Dを見たいわけじゃない。出来れば等身大で立体のレイヤ姫が見たいんですよ。
どうですか?でも見えなくても保証しません。全ては個人の能力次第。
他の方法で実現しようとすると、えらい装置となってしまいます。
大抵は、立体感はあるけど、小さい映像なんですね。
良い写真は、この方法でフォトスタンドで飾っておきましょう。いつでも彼女がそこで微笑んでます。
驚きましたか立体写真。多くの方がこんな立体写真を見たことなかったでしょう。私も初めてです。驚きました。完璧です。
等身大写真は、この写真をクリック
ついでにお立ち寄り下さい。ギャラリー別館です。
ステレオ写真を一杯掲載しました。
http://windows3d.hp.infoseek.co.jp/index.html
高精細立体写真を撮るならこれをお薦めします。
現代版ステレオカメラ
目立たず携帯、さっと動体撮影。ベストショットの為の新カメラ形態。
ステレオ写真:等身大・立体写真が簡単に出来る。
ついつい、良い写真は大きくきれいに見たいもの。
なかなか私の使っているパソコンのモニターも15インチ液晶で、スリットビュアーでも縦方向800画素にしか伸ばせない。
そこで、もっと大きく、もっときれいに見たい。そうなるとプリントしかない。そこでプリントの大きさをどこまで大きく出来るかやってみた。目間60mmから70mmを狙って試行錯誤。
とうとう出来ました。約A4プリント立体写真の完成です。
スッゲェ~、超弩迫力。モデルさんが目の前に立っている。
見た目、等身大だ。平行法の威力だね。
自前の4色プリンターだから色が今一だったけど、DPEに出したら完璧だよ。スゲェ、きれいだ。部分重なりだけど立派な立体写真。天下無敵、平行法脳内結像の驚異だね。
(これって、交差法でも、アナグリフでも、レンチキュラーでもダメで、平行法だけの特別な不思議な力)
これなら行ける。1,000万画素×2 の威力だね。
額に入れて、飾っておけばいつでも等身大立体写真で見られる。「最高です。」ってか。但し、指三本立てることをお忘れなく。
これひょっとして、雑誌のグラビアに利用すると売れるかも知れない。いや、ひょっとすると大ブレーク。
結婚式、七五三、成人式、見合いの写真にもさり気無く一枚ってなのも、喜ぶかも知れないよ。
誰か、やってみよう。絶対受けるぞ。
ばんばん撮って、ばんばんDPEに出して上げようね。
作例を見たい人はこっち。(怪しくも、へんな写真でもありません)
ついでに見て行って、ギャラリー別館。
ステレオ写真を一杯掲載しました。
http://windows3d.hp.infoseek.co.jp/index.html
現代版ステレオカメラ登場
目立たず携帯、さっと動体撮影。ベストショットの為の新カメラ形態。
ステレオ写真:女性ポートレートは大きく見ましょう。
ポートレートを大伸ばしで見てみましょう。
http://windows3d.hp.infoseek.co.jp/index.html
最初だけ読み込みに15~30秒程掛かります。JAVAをインストールしてないと動作しません。
パソコンでスチール見るなら、これが最高。恐らく本物を目前で見ている感じです。実際の人物の位置を見る感じで鑑賞する平行法だからなんでしょう。平行法は絶対にマスターした方が良いと思います。
女性ポートレート(だけじゃないですが)は大きな写真で見た方が正直良いに決まってます。
以下の写真のフルサイズ版をアップしましたのでご覧下さい。(見えない人は訓練してみて)
2種類のビュアーソフトを用意していますが、自分で見た感じでは、スリットビュアー(ワイドビュアー)で見られるようになると全体が大きく一発で見られるので良いと思います。
目の前15cm位の位置に、指3本を密に立て、指越しに平行法で見るのです。3本指の意味は、左の画像が右目に、右の画像が左目に入らないようにするためです。大きな1枚の立体画像に見えたと思います。
指がどうしても気になる人は、もう一方のスリットビュアーで見ると良いですよ。
その名の通り、(横方向の)視野が狭いので、目の振りはコンピュータ操作で行います。
平行法の苦手な人は、操作で目間を狭めて見ると楽です。
とにかく、パソコン操作で色々動かして見て下さい。
ステレオ写真:今の内だよ。ステレオカメラを作ってみよう。
ステレオカメラを作ってみよう。
(カメラメーカーの人こそ知らない最新ステレオカメラの作り方)
この間、価格.comを覗いたらCanonのIXY DIGITAL 10が15,800円で出ていた。
実はこのカメラSDMという技術を利用すると、2台のカメラの同期が、簡単に出来るのです。
つまり2台買えば、立派なステレオカメラが出来るのです。2台買っても31,600円。これ当初の半額以下。
SDMはステレオデータメーカーと言って、以下のサイトからソフトをフリーでダウンロードし、それをカメラの中に入れるメモリーカード(SD)に書き込んでおけば良いだけ。それにちょっとしたレリーズスイッチを自作するか、2000円ほど出費してリコー(CA-1)という出来合いのリモートレリーズスイッチを繋ぎ、体裁よくカメラとこのレリーズスイッチをセッティングするだけです。
風景主体の横画面でよければ、こんな風にすれば良いのです。1台あるとこれからの写真生活が10倍楽しくなりますよ。(ちょっと大袈裟か。でもちょっと前まで夢の様なカメラだったのですよ)試して見て下さい。
ステレオデータメーカー(SDM)についてはこちらをご覧下さい。
http://stereo.jpn.org/jpn/sdm/sdm.htm
また2台のカメラで撮った画像をステレオ画像に編集するソフトもこのサイトで供給してますので、是非使わせて貰らいましょう。ステレオフォトメーカー(SPM)という素晴らしいソフトです。
http://stereo.jpn.org/jpn/stphmkr/index.html
以上で、ステレオ写真を撮る準備は終わりです。日曜工作と言うほどではありませんが、1日もあればお膳立ては完了です。どんどん撮影して、編集して、皆で見せ合いましょう。
自分で撮影し、自分で編集して、ステレオ画像を作ることが大事です。この機会を逃すことなくチャレンジしてみましょう。このカメラも既に製造中止で、市場在庫のみです。早めにゲットしておいた方が良いですよ。その他の機種も大体生産中止で、新しいカメラの対応もなかなか難しい状況の様ですから、今がチャンスです。性能的には十分でしょう。
早い者勝ちですよ。