ねむカゴギャラバーンサイクル【S7:最終96位】 | 俺はメタグロス

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ギリギリですが最終二桁順位でシーズンを終えたため構築記事を書くことにしました。
 
 
【使用構築】
 


エースバーン@拘りスカーフ
159 184 95 * 95 168
火炎ボール/アイアンヘッド/捨て身タックル/蜻蛉返り
 
ギャラドス@カゴの実
191 145 143 * 120 114 
滝登り/飛び跳ねる/眠る/竜の舞
 
ナットレイ@オボンの実
181 114 187 * 150 22
種マシンガン/ジャイロボール/宿り木の種/守る
 
バンギラス@拘り鉢巻
175 186 131 * 120 124
ストーンエッジ/ロックブラスト/噛み砕く/馬鹿力
 
ピクシー@命の珠
201 * 93 154 110 89
ムーンフォース/火炎放射/10万ボルト/瞑想
 
ガマゲロゲ@食べ残し
209 * 95 105 108 128
熱湯/毒々/身代わり/守る
 
 
●構築の軸
 
特性リベロの解禁によって広い範囲に攻撃を通しやすく高火力の蜻蛉で削りを入れつつ試合展開を作ることが出来るスカーフエースバーンと、エースバーンに対して後出しから切り返しを行えるHBねむカゴギャラドスを軸に構築を組んだ。
 
 
●並びについて
 
 + 
スカーフエースバーンとHBねむカゴギャラドスを軸とし、ギャラバーンどちらとも相性が良く水ロトムやラプラス等を受けられるナットレイを採用し、この3匹によるサイクルを構築の主軸とした。
特に、ねむカゴギャラドスは想定以上に強力な型だった。(後述)
 
補完としてヒートロトム、スピンロトム、リザードン、トゲキッスに強めで有利対面からの高火力の押し付けで崩しを行える鉢巻バンギラス、ドヒドイデを誘いつつドヒドイデ絡みのサイクルを崩せる珠ピクシー、重いパッチラゴンとロトムの対策として電気の一貫を切りつつ、珠ピクシーでは崩せないドヒドイデ+HDピクシーの並びに対してTODを仕掛けられる駒として残飯どくまもガマゲロゲを採用し、構築が完成。
 
 
●立ち回りの例
 
 → 
スカーフエースバーンから裏の5匹のいずれかに繋いで有利対面を作り、こちらに有利なサイクル戦を展開する。
 
 → 
もしくは有利対面からの崩しを行えるバンギラス、ピクシー、ガマゲロゲのいずれかを初手に置き、有利対面なら崩しを狙い、不利対面ならギャラドス、ナットレイに引いてサイクルを回す。
 
とにかくサイクルを回すことでこちらの有利な展開を作り崩していくというサイクル戦の基本に忠実な立ち回りを行う。
 
サイクルを回すのが困難な相手に対してはエースバーンにダイマックスを切りダイアタックで対面処理、ギャラドスの龍舞眠るによる切り返し、ギャラドスで複数回威嚇を入れつつピクシーで瞑想をしてダイマックスといった立ち回りで対処する。
 
 
 
【個別解説】
※ダイマックス=DMと記載

エースバーン@拘りスカーフ
意地っ張り
H28 A252 S228
159 184 95 * 95 168
火炎ボール/アイへ/捨て身/蜻蛉
 
●調整意図
 
最速リザードン抜き
A特化にすることでダイアタックで153-99リザードンが高乱数で落ちる=DM状態で高乱数2発(ダメージ147~)
 
●解説
 
攻めの軸。
スカーフ枠としては受けにくいポケモンの対面処理性能、優秀な繰り出し性能、高いDM適正をもったドラパルトやサザンドラと比べて繰り出し性能で劣るものの、非DM時に攻撃技を一貫させやすい点で勝っている。
 
初手蜻蛉による試合展開作りやエース運用の他、受けるのが難しいポケモンの対面処理が役割となる。
 
技構成は高火力で晴れダイバーンの火力によるゴリ押しを狙えるメインウェポンとして火炎ボール、火炎ボールを半減する水タイプに通る捨て身タックル、命中安定かつドラパルトへの打点となるアイアンへッド、上から削りを入れつつ裏に引ける蜻蛉返りとした。
スカーフ枠ながらダイマックスとの相性が良く、火力を上げるダイバーン、Bを上げるダイスチル、Sを下げる捨て身タックル、Cを下げるダイワームとダイマックスと非常に噛み合う技構成になっている。
 
捨て身タックルを採用してダイアタックを撃てるようにすることでバンギラスを選出出来ない場合にトゲキッス、リザードン、スピンロトムを対面から処理する駒として動かせる。
無振りリザードンならダイアタック×2で高乱数、トゲキッスはダイアタック→ダイスチルで処理出来る。
 
炎+鋼+ノーマルという広い技範囲から対面+後続に一貫する技を選択出来て、ダイマックスとも噛み合うためスカーフ枠としてかなり完成されたポケモンである。
特性リベロは技の撃ち分けだけでなく、技を一貫性させるという観点から見ても強力な特性であると言える。
 
 
ギャラドス@カゴの実
腕白
特性:威嚇
H164 B244 S100
191 145 143 * 120 114 
滝登り/飛び跳ねる/眠る/竜舞
 
●調整意図
 
A184-1エースバーンの球ダイジェット×2を高乱数で耐える(~194)
 
●解説
 
受けの軸。
HBギャラドスを使っていてエースバーンに後出ししてもダイジェット→ダイナックル→ダイジェットで突破される点が気になり、それを防ぐためにねむカゴ型にした結果最強のポケモンが爆誕した。
 
ねむカゴ型にすることで物理を受けるクッションとしての役割の他に、下記の役割を任せられる。
 
・最強の切り返し
受け出し→眠る→ダイウォール(珠でなければ竜舞)でエースバーンに対して後出しから切り返しを行える。
思考停止でダイマックスを切ってくるエースバーンは後出しから竜舞の起点に出来る。
死に出しからならトゲキッスやリザードン等一発耐える相手であれば誰であろうと眠る→ダイマックスと動くことで切り返しが出来て非常に強い。
 
・対カバルドン
カバルドンの欠伸の一貫を切れる。
A184エースバーンの蜻蛉→A145+1ギャラドスのダイストリームで215-187カバルドンが高乱数で落ちる。(ダメージ210〜)
 
・全抜きエース
ギャラドスを削って処理しようとする動きに対して眠るを挟むことで何度も舞えるため積みエースとしても強い。
 
・TOD
ギャラドスを突破出来ない低速サイクルに対して数的有利をとれば眠るだけで勝ちである。
 
このように単体でカバー出来る範囲が非常に広い。
勝ち試合の半数がこのギャラドスによる切り返しと全抜きによる勝利であり、シーズン7環境においては最も強いポケモンであったかもしれない。
H-Bに振り切るとA194球ギャラドスも後出しから切り返せるようになるが、Sが欲しい場面が多かったため耐久を削っている。
 
剣盾環境において6〜7世代の相棒であったメガメタグロスの代替枠を探しても一向に見つからないが、高数値によるサイクル+積みによる全抜きが出来るメガボーマンダの代替枠となるポケモンは皮肉にも発見してしまった。
 
 
ナットレイ@オボン
呑気
H252 B148 D108
181 114 187 * 150 22
種マシンガン/ジャイロボール/宿り木/守る
 
●調整意図
 
オボン込みでA194球ギャラドスへの後出しが可能なH-Bを確保し、残りをD振り
 
●解説
 
エースバーンとギャラドスが共通として苦手とする水ロトムやラプラス等を受ける駒として採用。
特殊水への受け出しが多いので、H-Bを珠ギャラドスのダイジェットへの受け出しからダイスチル→ダイウォールで切り返しが可能な数値を確保した残りをDに割いて特殊にも気持ち厚くした。
当然だが対ラプラスは安定しない。
 
役割対象に受け出して宿り木+守るで削る以外の役割に乏しい点が気になったため、詰め筋になれる鉄壁+ボディプレスの構成にするべきだったかもしれない。
地面タイプに受け出しをしなければHP管理にはかなり余裕があるため構成変更の余地はある。
 
 
バンギラス@鉢巻
陽気
A252 B4 S252
175 186 131 * 120 124
ストーンエッジ/ロックブラスト/噛み砕く/馬鹿力
 
●解説
 
数を増やしたスピンロトムとリザードンに強い枠としてバンギラスを採用。
型は有利対面から崩しを狙える鉢巻型とした。
 
採用理由的にはヒートロトムと選択だが、この構築において重いドラパルトとの対面に強い点を評価してバンギラスを選択。
 
トゲキッスに強い枠としても動かすことはあるが、珠ダイフェアリーで処理されるので役割は安定しない。
 
意地っ張りASで採用していたものの、最速ラプラスの影響でS60族のメタレースが激しく、意地っ張りバンギラスでは上をとられることが多かったので性格を陽気に変更。
意地っ張りバンギラスの利点である後出ししてくるアーマーガアをエッジ×2で処理する場面はほぼなく(あってもオボンで確定数をズラされる)、陽気にすることで全てのラプラス、耐久ロトム、アッキミミッキュ、遅いトゲキッスを上から殴れるようになったので変更して良かったと思う。
 
 
ピクシー@珠
控え目
特性:マジックガード
H244 C196 S68
201 * 93 154 110 89
ムーンフォース/火炎放射/10万/瞑想
 
●調整意図
 
無振りアーマーガア抜き調整+1
C189トゲキッスの球ダイジェットを耐える
 
●解説
 
ドヒドイデを後出しから崩しを行えるポケモンとして珠ピクシーを採用。
ドヒドイデを崩す枠でありながらドヒドイデを誘うのでとても刺さった。
 
崩し枠でありながらドラパルト、ギャラドス、トゲキッス等と撃ち合える点が優秀だった。
また、この構築で重いドラパガエンを強引に崩す役割も担った。
 
 
ガマゲロゲ@残飯
臆病
H228 D100 S180
209 * 95 105 108 128
熱湯/毒々/身代わり/守る
 
●調整意図
 
Hを16n+1にしつつ、準速パッチラゴン抜き
残りD
 
●解説
 
パッチラゴンが重いので地面枠が必要で、カバルドン、ドサイドン、ヌオーと色々試した末に電気の一貫を切りつつロトムに強いガマゲロゲを最終日に採用した結果想定以上に噛み合った。
 
パッチラゴン、ドサイドン、ウインディ等のポケモンを処理しつつ受け回しに強めな命の珠を持たせたアタッカー型を採用したかったがピクシーに命の珠を奪われているため残飯型で採用。
現環境ではどくまも戦術そのものが全く警戒されていないためか、後出ししてきたラプラスを嵌めたり、ドヒドアーマーガアピクシーの並びに対してドヒドイデ対面で身代わりを貼って熱湯を撃っているだけでTODで勝てたりした。
 
パッチラゴンに対してはサイクルによる択ゲーを仕掛けられるだけで全く強くない。
 
 
 
【総括】
 
●構築の欠点
 
ドラパガエンが非常に重い。
エースバーンのアイアンへッドでドラパルトを上から削ろうにもガオガエンに受けられ、ギャラドスを展開しようにもガオガエンによってギャラドスのAを下げられドラパルトの展開を許してしまう。
 
また、ゴリランダーは崩し性能の低いエースバーンとギャラドスでしか処理出来ないので、この2匹を通せない構築に採用されたゴリランダーはとても重かった。
 
ドラパガエンゴリランダーの並びとマッチングしたら詰んでいた。
シーズン7ではよく見かけたこの並びに弱いのは構築の欠陥である。
 
ピクシーをトゲキッスに変更することでドラパガエンに厚くなり、ガマゲロゲに命の球を渡しやすくなるのでこのような並びに組み替えるべきであったかもしれない。
 
 
●選出
 
マッチング率が高かったカバルドン入りの展開構築、ドラパガエンのサイクル構築、ドヒドイデ絡みの受け回し構築への選出立ち回りを記載。
 
・カバルドン展開
カバルドンの裏はゴリランダー、エースバーン、スピンロトム、リザードンが多め。
カバルドンさえ削ればエースバーンが通りやすいので初手エースバーンの蜻蛉からギャラドスに繋ぐ立ち回りを軸として水タイプがいた場合はナットレイ、スピンロトムやリザードンがいた場合はバンギラスを選出する。
水タイプ+スピンロトムorリザードンの並びの場合はエースバーンを切ってバンギラス+ギャラドス+ナットレイと選出。
 
・ドラパガエン
鉢巻バンギラスと珠ピクシーが比較的一貫するのでバンギラス+ピクシーという選出でドラパガエンどちらにも厚めに選出。
ドラパガエンの裏にゴリランダーがいたらバンギラス+ピクシーという選出は不可能なのでほぼ詰みである。
上述したようにドラパガエンゴリランダーの並びとはよくマッチングしたのでこの構築の欠陥である。
 
・ドヒドイデ絡みの受けサイクル
ドヒドナットやドヒドアーマーガアピクシー等。
珠ピクシーがとても刺さる。
また、ガマゲロゲや鉢巻バンギラスで崩せそうであれば併せて選出する。
数的有利をとった後のTOD要員かつ、崩し枠に対する切り返しとしてギャラドスを裏に添えることでそうそう負けない。
 
 
●後書き

最終日の瞬間最高順位は80位程。
7/1の0時に1200位からスタートして全く溶かすことなくじわじわと順位を上げていけたが、デフレシーズンであること、シーズン8から環境が変わること、二桁順位で終わらせたいことからこの順位を維持している段階で辞めてしまった。

ねむカゴギャラのような単体で強いポケモンの開発は出来ても、上位勢と比べて強い勝ち筋を生む発想力とそれを形にする構築力の足りなさが原因で伸び悩むためシーズン8ではその点を改善していきたい。
要は頭が硬いのである。歳をとるのって嫌だね。