夢から醒めた夢

夢から醒めた夢

ありそうで無いコントのような物語『シチュエーションネタ』を中心に更新しています!
是非読んで下さい♪

 

 

さぁ、大泉洋に踵落としする。夢から醒めた夢でございます。

 

 

 

 

本日はシチュエーションネタをやります!

 

今回は今だからこういうネタが書けて良かったんだけど、タイミングだけ「8月に公開すればよかった」とか「ネタチャレでやるべきネタだったな」と後悔の残るネタです。

 

そのタイトルは…、『8月の桜』!

 

 

H.S.S.Y.Yの5人全員が登場するネタなのですが、今回はもはや”コント”ではない!

 

さっきも書いた通り、本当はネタチャレでやるべきネタではあるんです!

過去に書いた事の無い作品になっておりますので!

 

そして、舞台が8月に展開されているシチュエーションのものなので、季節感がズレてしまっているのですが、本当にとんでもないネタを書きましたので、是非ご覧下さい!

 

 

マジで良いシチュエーションネタになったから!

 

 

それではどうぞ!

 

 

 

 

ミ〜ン ミンミンミ〜ン

 

吉田「布団かける?」

 

三上「暑いから大丈夫。ありがとう。」

 

吉田「そうだよね、今 8月だもんね。…あ、アイス食べたくない?こっそり買って来ようか。」

 

三上「いいよ。先生に怒られちゃう。」

 

吉田「…何かさ、ずっと病院のベッドにいるのも退屈でしょ?ちょっとくらい ワガママになってもいいんだよ?」

 

三上「…ごめんね。私がこんな身体だから…。」

 

吉田「いや、違う!違くて!結衣が悪いわけじゃないって!悪いのは病気なんだからさ、一緒に頑張ろう?」

 

三上「………。」

 

吉田「…あ、退院したら2人でどこかに旅行に行こう。どこに行きたい?北海道でもいいし、海外でもいいよ。」

 

三上「…行けないでしょ…。」

 

吉田「…え?」

 

三上「先生から聞かされてるんでしょ?…私、もう長くないって…。」

 

吉田「あ…、その…、………聞こえてた…?」

 

三上「聞こえてはいないけど、自分の身体の事なんて、自分が1番よく分かってるから…。」

 

吉田「…治るよ…。結衣の病気は絶対に治る!」

 

三上「治らないって…。本当に…自分で分かってるから…。」

 

吉田「結衣…。」

 

三上「…あとどれくらい?」

 

吉田「…え?」

 

三上「私の余命…。私はあとどれくらい生きられるの?1週間くらい…?」

 

吉田「………。」

 

三上「そっか…。もっと短いんだ…。」

 

吉田「…やりたい事…、全部やろう…。結衣が生きている間にやりたい事、全部やろう!俺に出来る事は何でもするからさ!」

 

三上「…いいよ…。勇人にこれ以上、負担をかけたくない…。」

 

吉田「「負担」…?「負担」って何だよ…?俺は負担だなんて一つも思ってないよ?…何でワガママを言ってくれないんだよ!俺、そんなに頼りないか!?俺は結衣のためだったら何でもするって!見たいもの…食べたい物…行きたい所…、何でも言ってくれよ!」

 

三上「………くらが見たい…。」

 

吉田「え?」

 

三上「桜が見たい…。大きな木に咲く満開の桜…。」

 

吉田「…え…。」

 

三上「…な〜んてね!今、8月だもんね!桜なんて見られる訳無いもんね!…ちょっと…冗談言っただけ…。」

 

吉田「………。」

 

三上「ごめんね、本当に大丈夫だから!勇人とこうやって話してるだけでも十分に幸せだから!」

 

吉田「いや、見よう。」

 

三上「えっ?」

 

吉田「絶対に見せてあげるよ。…満開の桜を。」

 

〜カフェ〜

 

吉田「…という訳で、8月に桜を見る方法を考えて頂きたい。」

 

芳賀「ねぇよ、そんな方法!「考えて頂きたい」じゃねぇよ!」

 

柳「8月に桜なんて聞いた事ないぞ?」

 

今藤「結局どういう事?彼女が誕生日だから、そのプレゼントとして何でも願いを叶えるっていう約束をしたら、「桜が見たい」って言われたの?」

 

吉田「うん…、まぁ…、そんな感じかな。」

 

芳賀「何だ、8月に「桜が見たい」って!とんでもねぇワガママ女じゃねぇか!」

 

吉田「俺が「ワガママ言え」って言ったんだからいいんだよ、そこは!」

 

今藤「まず、誕生日だからって彼氏に無理難題を押し付ける女、嫌いだわぁ〜。」

 

吉田「そんな事言わないであげてよ。そんな悪い子じゃないんだから…。」

 

柳「そういう要望を出す女って、絶対ろくな女じゃないよな。」

 

吉田「おい、結衣の悪口言うなって!」

 

今藤「…え、「結衣」…?もしかして、高校でウチらと同じクラスだった三上結衣…?」

 

吉田「…あ…、言っちゃった…。」

 

芳賀「…え、お前 今 三上と付き合ってんの!?どうやって!?」

 

吉田「しつこく告白したんだよ。…っていうか、そんな話はいいんだよ。」

 

今藤「三上さんって、そんな彼氏に無茶苦茶を言うタイプだったっけ?自分の事よりも他人の事を優先したり、すごい人の事を思いやる人だったイメージがあるけど。」

 

吉田「いや、違うんだって。ちょっと事情があって そういう要望を言ってくれただけなんだって。」

 

今藤「でも、誕生日のお祝いでそれを言ってきたんでしょ?普通にヤバくない?」

 

柳「三上、イカれてんな。」

 

吉田「違うんだって!」

 

柳「…え?」

 

吉田「ごめん…。俺、みんなに嘘ついてた…。結衣の誕生日は8月じゃない…。結衣…、絶対に助からない病気なんだ…。」

 

今藤「…え、どういう事…?」

 

吉田「結衣は闘病中なんだ…。でも、あと1週間も生きられない…。だから、結衣のために何でもやるって決めたんだ…。」

 

今藤「…最初から そう言ってくれれば良かったのに…。」

 

芳賀「何であんな嘘をついたんだよ?」

 

吉田「病気が分かった時、高校時代の友達には心配をかけたくないからって、誰にも言わないように頼まれたんだよ…。結局、バレちゃったけど…。」

 

今藤「そうだったんだ…。」

 

吉田「結衣が生きている間に、何とかして桜を見せてあげたいんだよ。…でも、あと1週間も持たないから…。俺だけじゃどうしたらいいか分からなくて…。」

 

今藤「…。」

 

芳賀「…。」

 

柳「…あのさ、ちょっといい?」

 

吉田「何?」

 

柳「余命が1週間ってセミみたいだね。」

 

芳賀「言うな、そんな事!お前、ずっと空気読めてないぞ!?」

 

今藤「じゃあ、どうする?三上さんに何とか桜は見せてあげたくない?」

 

芳賀「いや、無理だって!桜の季節じゃないんだから!」

 

吉田「頼むよ、みんなで知恵を出してくれよ!」

 

芳賀「大体、何で8月に「桜が見たい」なんてお願いを引き受けちゃったんだよ?」

 

吉田「「俺に出来る事は何でもする」って言っちゃったんだよね。」

 

芳賀「お前に出来る事じゃねぇだろ!」

 

吉田「頼むって!何とか良い方法思いつかない?」

 

柳「でもさ、1週間後にはもう死ぬんでしょ?」

 

吉田「…あぁ…。」

 

柳「だったら、わざわざそんな苦労して叶えてあげる事もないんじゃないの?どうせ死ぬんだから。」

 

芳賀「お前、黙ってろよ!ずっと酷いって!」

 

吉田「でも、確かに普通に考えて8月の桜なんて無いよなぁ…。」

 

芳賀「え、三上ってそんなに桜が好きなの?」

 

吉田「え…、うん。」

 

芳賀「死ぬ前に一度見たいレベルで?」

 

吉田「そう…まぁ…うん…。」

 

芳賀「え、本当にそんなに好きなの?」

 

吉田「こっちが聞きてぇよ!」

 

芳賀「いや、絶対にこっちが聞きてぇよ!何だお前!」

 

吉田「…あいつ、自分の命が長く無い事を自分自身でも分かってた…。それなのに、一切ワガママを言わないんだよ…。生きてるうちにやりたい事とか、見たい物とか行きたい所とかいっぱいあるはずなのに…。だから、結衣がやっと言ってくれたお願いを絶対に叶えてあげたいんだ…。」

 

芳賀「吉田…。」

 

吉田「…という訳で、8月に桜を見る方法を考えて頂きたい。」

 

芳賀「それがムカつくんだよ!三上に対してはすげぇ良い奴なのに、俺らに対しては丸投げなの超腹立つんだけど!あと、その「考えて頂きたい」って言い方やめろ!」

 

吉田「思いついたか!?」

 

芳賀「思いつかねぇよ!っていうか、多分無いもん!そんな方法!」

 

柳「あ、俺 良い事思いついたんだけど。」

 

吉田「マジ!?何だよ、教えてくれ!」

 

柳「今って、三上が「桜を見たい」って言ってるから、頭を悩ませてるんだろ?なら、三上を殺せば桜の事を考える必要無くなるよな。」

 

芳賀「発想が怖ぇよ!何なの、お前!?もう そうやって生きていくって決めたんか!」

 

柳「でも、これでみんなが幸せになるよな。」

 

芳賀「1人殺される奴いるんだけど!?どこが「みんなが幸せになる」んだよ!」

 

今藤「ところで桜が見られるとして、三上さんをその場所に連れて行く事って出来るの?」

 

吉田「実は…、結構難しいんだよね…。今は体調は安定してるんだけど、いつ容態が急変するか分からないんだ…。だから、可能な限り病院の施設内で見せてあげたいんだけど…。」

 

芳賀「それ、メチャメチャ難しくない…?」

 

今藤「あ、じゃあこうしない?病院の窓から見える所に桜の木を植えるの!」

 

芳賀「無理だろ!植えてから桜が咲くまでに2〜3年はかかるんだぞ!」

 

今藤「そこはしょうがないじゃん。待とうよ。」

 

芳賀「あと1週間も生きられないって言ってんだろ!バカ女が!」

 

今藤「はぁ?「バカ女」って言う方がバカ女だと思うんだけど!」

 

芳賀「「バカ女」って言われる方がバカ女に決まってんだろ!俺、男だし!」

 

柳「花咲かじいさん呼ぼうぜ。」

 

芳賀「いないんだよ、そんな奴!昔話の中の架空の人物なんだから!」

 

吉田「みんな…!結衣のために真剣に考えてくれてありがとう…!」

 

芳賀「どこが真剣なんだよ!こいつら何も真面目に考えてないぞ!?」

 

吉田「ありがたいなぁ…!」

 

芳賀「っていうか、お前がもっと怒れよ!色々と許せない発言ばっかり出てんだぞ!?」

 

吉田「ありがたいわぁ…!」

 

芳賀「それ何モードなんだよ!30ヶ所くらい神社参りして悟り開き始めた奴か!」

 

柳「ってか、1番不真面目なのは芳賀、お前だろ。ツッコミばっかりして何も意見出してないじゃん。」

 

芳賀「お前らがボケまくるからツッコミが忙しいんだろうが!んで、よくこのトークテーマでボケられるよな!神経を疑うんだけど!」

 

柳「何がだよ。」

 

芳賀「お前、自分の家族とか大事な人が死にそうな時に、他の奴がボケまくってたらどう思うんだよ?」

 

柳「ぶっ飛ばすよ。」

 

芳賀「そういう事を人にやってるんだよ、お前は!」

 

今藤「あ、ねぇねぇ。今、ネットニュースで見たんだけど、北海道が今年の猛暑で季節外れの桜が咲いたんだって!」

 

吉田「嘘!?どれどれ…?…本当だ!しかも昨日じゃん!東京だって暑いのに、そんな話聞いた事ないよ!」

 

今藤「さすがに8月に咲いてるから、当然満開とはいかないけどね…。」

 

芳賀「写真で見た感じ、3〜4つ蕾が咲いてるくらいだもんな。」

 

柳「北海道…、行くのか?」

 

吉田「…さっきも言った通り、今の状態の結衣を北海道まで連れて行く訳にはいかない。俺が北海道まで行って、その桜の木の写真を撮って…、桜の花を1つ持って来る…。」

 

今藤「いつ出発するの?」

 

吉田「今日行くよ。結衣もいつまで持つか本当に分からないし…。」

 

今藤「そっか…。」

 

柳「もし良かったら、俺の自転車使う?」

 

芳賀「飛行機で行くに決まってんだろ!出川哲朗じゃねぇんだから!」

 

柳「スイカのヘルメット被ってな。笑」

 

芳賀「いいんだよ、そんなのは。」

 

柳「「充電させて下さい!」って言ってな。笑」

 

芳賀「要らねぇ情報重ねんな!あと、あんまり笑うなよ!?」

 

吉田「今から行けば…、明日には帰って来られるだろ…。」

 

〜翌日〜

 

ミ〜ン ミンミンミ〜ン

 

吉田「結衣、桜!桜だよ!」

 

三上「……………。」

 

吉田「ごめんな、結衣が言ってた「大きな木に咲く満開の桜」は無理だったけど、これ見て!北海道で咲いたんだよ!」

 

三上「……………。」

 

吉田「結衣が「桜を見たい」って言った日にちょうど咲いたんだって!多分、結衣のために咲いてくれたんだよ!」

 

三上「……………。」

 

吉田「ちゃんと現地で写真も撮ってきたんだけど、これだけだと寂しいだろ?だから、本当は良くないんだけど、咲いてた桜を1つだけ取ってきちゃった。」

 

三上「……………。」

 

吉田「覚えてる?高校の同級生だった芳賀と柳と今藤!あいつらも一緒にどうやったら桜を見られるかを考えてくれたんだよ!」

 

三上「……………。」

 

吉田「でも、やっぱり なかなかこの時期に桜は見られないみたいでさ…。」

 

三上「……………。」

 

吉田「…ねぇ………。」

 

三上「……………。」

 

吉田「結衣………。」

 

三上「……………。」

 

吉田「…目…、開けてよ………。」

 

三上「……………。」

 

吉田「…ごめん…。」

 

三上「……………。」

 

吉田「…約束…守れなくてごめん…!ずっと近くにいてあげられなくてごめん…!結衣の病気を治してあげられなくてごめん…!」

 

三上「……………。」

 

吉田「ごめん…!ごめん…!ごめん…!」

 

三上「……………。」

 

〜1年後〜

 

今藤「芳賀、線香倒れそうだよ。火も消さないと。」

 

芳賀「おぉ、悪い悪い。…じゃあな、三上。また来るよ。」

 

今藤「またね、三上さん。………あれ、吉田?」

 

吉田「おぅ、芳賀と今藤!結衣のお墓参りに来てくれたんだ?」

 

芳賀「あぁ。残念だったな、せっかく北海道まで行ったのにな。」

 

吉田「ん………。」

 

今藤「でも、彼女のためにそこまでやれるなんて、結構見直したよ?」

 

吉田「それでも…、約束は守れなかったから…。」

 

芳賀「………。っていうか、あの木 何?すげぇ中途半端な高さの木あるけど。」

 

吉田「あれは桜の木だ。」

 

芳賀「…え?」

 

吉田「結衣のお墓がここに立つって決まってすぐに、俺が桜の木を植えたんだ。今はまだ小さいけど、数年後には毎年 春に満開の桜が見られるようになる。」

 

今藤「…え、吉田って こんなにかっこよかったっけ!?」

 

芳賀「良い彼氏じゃねぇかよ、お前〜!」

 

吉田「ちょっと、やめろって2人とも!」

 

柳「おぉ、みんなも来てたんだ?」

 

吉田「柳!」

 

柳「あの時は色々と失礼な事を言って悪かったな…。今は…すごく反省してる。」

 

吉田「でも…、たくさん意見を出してくれた…。」

 

柳「………。」

 

今藤「吉田は早く次の恋に進まないとね!」

 

吉田「何だよ、急に?俺はいいよ。」

 

今藤「そんな事言わないでさ、早く新しい彼女作りなよ?」

 

吉田「俺は当分いいって。柳とかに言ってよ。」

 

柳「俺?俺はいるよ。」

 

吉田「え、嘘!?柳、彼女いるの!?」

 

柳「うん。…あ、そうだ!せっかくみんな集まってるし、ちょうどいいや。俺の彼女が明後日誕生日なんだけどさ、プレゼント代わりに8月なのに「雪が見たい」って言うんだけど、何か良い方法考えてくれない?」

 

芳賀「無理だよ!」

 

 

 

 

 

…はい、いかがだったででしょうか?

 

泣いた人います?笑

 

今回はチャプターが4つに分かれています!

①病院(吉田が三上を看病)

②カフェ(吉田が柳・芳賀・今藤に桜を見る方法の相談)

③病院(三上が死亡)

④墓の前(1年後にみんなが集結)

…すごくざっくり書くと、こんな感じなんですね。

 

この中で、笑いどころがあるのは②のみ!(④のオチは笑いどころは作ったけど)

それ以外は本当に真面目なストーリー展開になっています!

 

自分の死期が迫っている事を知っていながらもワガママを言わない三上。

そんな三上のために、一生懸命駆け回る吉田。

…この2人、メチャメチャ愛おしくない?

 

ちなみに、書き手として良いのか悪いのか分かりませんが、③のパートで書きながら泣きました。笑

吉田が北海道まで行った翌日、三上にいち早く桜を見せようと説明するけど、三上からの返事は無い。

でも吉田は、三上が既に亡くなっている事を薄っすら分かっていながらも、それを受け入れたくないから わざと1人で喋り続けているんですね。

このパートは、こういう心理描写なんだと知った上で読むと、結構切なくなるはずです!

 

…なぜ、この『8月の桜』を今になって書いたかというと、6月からタイトルが先行して脳内構想にあったものが、ただただ「書きたい」という感情が爆発して指を動かし始めました!

本当に『8月の桜』という一見意味が分からないけど、絶対に良い話だと思うようなタイトルで、読む側の期待を上回る作品を書きたかったんですよね。

ただ、それには8月に桜を見る方法を明確にしなければならない。

6月時点では物理的にそんな情報は入って来ませんでしたが、今になって再度調べると、今年本当に北海道で8月に桜が咲いたらしいんです!

奇跡だよな、実際にあった現象のおかげで、これを書き上げる事が出来たんだから!

 

でも、結局三上が生きているうちに桜を見せてあげる事が出来なかったから、④でお墓の近くに桜の木を植えてあげた吉田、優しくない!?

吉田のこういう役は書いた事が無かったし、泣ける系の作品も書いた事が無かったから、どう考えても『ネタチャレ』案件だったよな。

 

通常のシチュエーションネタを好きでいてくれる方にとっては異色のネタかと思いますが、個人的には超好きな作品となりました!

 

 

本当にアメブロが終了するか、KSKが死ぬまではシチュエーションネタを書き続けるから!

アメブロが続いているのに、KSKが更新しなくなったら、それはもうガチで死んだと思ってもらって大丈夫です。

 

愛してるぞ、H.S.S.Y.Y!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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H.S.S.Y.Y 第1回コントライブ『五人五色』

 

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心霊スポット | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

 

 

 

【シリーズ第1弾『FRIENDS』】

 

『FRIENDS』第1話はこちら!

FRIENDS 第1話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

『FRIENDS』第2話はこちら!

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『FRIENDS』第3話はこちら!

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『FRIENDS』第4話はこちら!

FRIENDS 第4話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

『FRIENDS』第5話はこちら!

FRIENDS 第5話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

『FRIENDS』第6話はこちら!

FRIENDS 第6話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

動画ver.の予告編もお楽しみ下さい!

 

 

 

 

【シリーズ第2弾『FRIENDS2』】

 

『FRIENDS2』第1話はこちら!

FRIENDS2 第1話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

『FRIENDS2』第2話はこちら!

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『FRIENDS2』第3話はこちら!

FRIENDS2 第3話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

『FRIENDS2』第4話はこちら!

FRIENDS2 第4話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

『FRIENDS2』第5話はこちら!

FRIENDS2 第5話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

『FRIENDS2』第6話はこちら!

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『FRIENDS2』第7話はこちら!

FRIENDS2 第7話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

動画ver.の予告編もお楽しみ下さい!

 

 

 

 

【シリーズ第3弾『FRIENDS3』】

 

『FRIENDS3』第1話はこちら!

FRIENDS3 第1話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

『FRIENDS3』第2話はこちら!

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『FRIENDS3』第3話はこちら!

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『FRIENDS3』第4話はこちら!

FRIENDS3 第4話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

『FRIENDS3』第5話はこちら!

FRIENDS3 第5話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

『FRIENDS3』第6話はこちら!

FRIENDS3 第6話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

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FRIENDS3 第7話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

『FRIENDS3』第8話はこちら!

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『FRIENDS3』第10話はこちら!

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『FRIENDS3』第11話はこちら!

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『FRIENDS3』第12話はこちら!

FRIENDS3 第12話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

動画ver.の予告編もお楽しみ下さい!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

タフォーーー!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さぁ、吉沢亮の右肩にサイゼリヤのタトゥーを掘る。夢から醒めた夢でございます。

 

 

 

 

…ネタチャレ、最終回でございます!

 

名残惜しいね。

 

今回披露するコントは『15年間の初恋』です!

 

 

最終日という事で、当然H.S.S.Y.Y5人全員登場のコントです!

 

BARで展開する5人の人間関係をお楽しみ下さい!

 

 

それではどうぞ!

 

 

 

 

吉田「いや〜、マジで結婚おめでとう、芳賀。」

 

芳賀「ありがとう。お祝いでこんな素敵なBARに連れて来てくれて。」

 

吉田「いいんだよ。んで、式はいつ挙げるの?」

 

芳賀「再来月を予定してるんだけど、なかなか日程をどうしようか決まらなくてなぁ〜。」

 

吉田「俺にも式の案内出してくれよな。絶対出席するから。」

 

芳賀「ありがとうな。っていうか、吉田は良い人いないの?」

 

吉田「俺はそういうのいいんだよ。」

 

芳賀「でも、吉田ももう30歳だろ?結婚とか考えないの?」

 

吉田「う〜ん…、結婚したいと思える相手もいないしなぁ。」

 

芳賀「理想が高いんじゃないの?全てが自分好みの女性なんて、この世にいないぞ?」

 

吉田「いや、いたんだよ。そんな素敵な人が。」

 

芳賀「え?」

 

吉田「高校1年生の頃から本当に好きな女子がいてさ。可愛いのはもちろんだけど、成績も学年で1番良くてさ。それでいて、性格も良くて絶対に人の悪口を言わないんだよ。三上さんっていう人なんだけど。」

 

芳賀「メチャメチャ良い子じゃん!んで、その子に告白はしたの?」

 

吉田「したよ。でも、俺が三上さんに釣り合うような男じゃないのは初めから分かってたから「付き合って欲しい」って事は言わないで、「好き」とだけ伝えたんだ。」

 

芳賀「…それで…、結果は…?」

 

吉田「優し過ぎてフってもくれなかったよ。でも、その優しさを受けて、三上さんの事がもっと好きになったんだよな。」

 

芳賀「へぇ〜、そんなに優しくて可愛い完璧な女性なんて見た事無いな。」

 

吉田「だろ?見た目も性格も100点な女性を知っているのに、他の女なんか 女として見る事なんて出来ないんだよ。」

 

芳賀「急なクズ発言やめろよ!せっかく途中まで良い話だったのに!」

 

吉田「でも、本当に三上さん以外の女性と仮に結婚したとしても、三上さんを思い出して何かにつけて比べちゃうかもしれないだろ?三上さんを超える人じゃないと何も魅力を感じないけど、そんな人いないしな。」

 

芳賀「んん…、でもちょっとその三上さんって人に執着し過ぎなんじゃないの?」

 

吉田「そうかなぁ…。でも、これが俺の初恋だからなぁ…。」

 

芳賀「それにしても、良い意味で多少の妥協はあってもいいんじゃない?」

 

吉田「まぁ、そっか…。俺ももう30歳だし、そろそろ次の恋に進んでもいいのかもな…。」

 

芳賀「そうだよ。」

 

キィ〜…パタン

 

今藤「1人で。」

 

吉田「あいつでいいや。」

 

芳賀「何が!?」

 

吉田「俺の次の恋の相手、あいつでいいや。」

 

芳賀「ちょっと妥協し過ぎだろ!俺からアドバイスしておいてアレだけども!」

 

吉田「すみません。」

 

今藤「はい?」

 

吉田「好きです。」

 

芳賀「そんな訳ねぇだろ!」

 

吉田「何だよ、邪魔すんなよ。」

 

芳賀「告白が早過ぎるんだよ!一目惚れよりも全然早ぇわ!ナンパ師のスピードだよ!」

 

吉田「一目惚れなんかしないだろ、こんなブスに。」

 

今藤「はぁ!?」

 

芳賀「あんまり本人を目の前にして そういう事言うなよ!?」

 

吉田「付き合って下さい。」

 

芳賀「無理に決まってんだろ!本人の目の前で「ブス」とか口走ってんだから!」

 

吉田「何でお前が答えるんだよ。俺はこの女に聞いてるんだよ。」

 

芳賀「「この女」とかも言うな!」

 

吉田「付き合ってもらえますか?」

 

今藤「え、無理。」

 

吉田「…性格の悪い奴め。」

 

芳賀「お前が言うなよ!…あの…、こいつが大変失礼しました!1杯ご馳走するんで、気を悪くしないで下さい!」

 

今藤「…あなた、この後予定ある?」

 

芳賀「え、何か口説かれそうなんだけど!?」

 

今藤「私と一緒に次の店に行かない?」

 

芳賀「いや…、俺 結婚するんで…。そういうの無理です…。」

 

今藤「クソが!」

 

芳賀「おい、誰も幸せになってねぇよ!初恋の思い出に無理矢理蓋をして妥協した相手に告白したらこんな事になるの!?」

 

吉田「勉強になったな。」

 

芳賀「何で楽観的なんだよ!お前が黒幕なんだよ!」

 

吉田「俺やっぱりダメだわ。もう三上さん以外の女性に対して恋愛感情なんか抱けないんだよ。」

 

芳賀「そっか…。何かごめんな。吉田の1人をずっと好きな気持ちも大切だよな。余計なアドバイスして悪かったよ。」

 

吉田「いや、いいんだよ。でも、今なら三上さんにちゃんと告白出来るのにな。」

 

芳賀「…いつかどこかで会えたらいいな。」

 

吉田「…うん。」

 

キィ〜…パタン

 

三上「え〜!素敵なBARだね!」

 

柳「だろ?…あ、2人で。」

 

吉田「え、三上さん!?」

 

芳賀「え、嘘!?この人が!?」

 

三上「…?」

 

柳「あっちの席にしようか。」

 

三上「うん!」

 

吉田「…俺の事、覚えてないのかなぁ…。」

 

芳賀「何かそんな感じだったな…。でも、高校を卒業してから12年も経ってるんだろ?さすがに忘れられていても仕方ないんじゃない?」

 

吉田「でも、三上さん相変わらず可愛いなぁ…。」

 

芳賀「確かに。30歳なのが嘘みたいだな。」

 

吉田「いや、早生まれだから29歳。」

 

芳賀「知らねぇよ!」

 

吉田「1994年3月22日生まれだから。」

 

芳賀「詳細な生年月日いいわ!」

 

吉田「好きな食べ物はクレープ。テストの成績は全てトップなのに体育が苦手。休み時間にはよく緑茶を飲んでいた。」

 

芳賀「もういいって!学生時代の三上さんの情報なんか要らないんだって!」

 

吉田「右手の指が5本ある。」

 

芳賀「それ何の情報!?5本じゃない場合に言えよ!…いや、5本じゃないなら そっとしといてやれ!」

 

吉田「ごめん、告白してきてもいい?」

 

芳賀「いや、俺は全然いいけど…。三上さんって人も男の人と一緒に来てたから、2人でいる間はやめておいた方がいいんじゃない?」

 

吉田「確かにそうだな。じゃあ、あの男がトイレに行った隙に声を掛けよう。」

 

芳賀「その方がいいね。」

 

吉田「あ、その前に俺もトイレに行って来ようかな。」

 

芳賀「おぅ。………しかし、すごい素敵なBARだな。」

 

三上「修斗。今日は色んな所に連れて行ってくれてありがとね。」

 

柳「楽しかった?」

 

三上「うん!とっても!」

 

柳「良かった。…さっきのレストランで言えなかった事があるんだけど…、今言ってもいいかな?」

 

三上「え…、うん。…何?」

 

芳賀「え、ちょっとこの雰囲気ヤバくない…?」

 

柳「これ…。」

 

三上「…え…、これ…。」

 

柳「給料半年分の指輪。」

 

芳賀「ヤバい、ヤバい、ヤバい!プロポーズしようとしてる!早く戻って来い、吉田…!」

 

柳「結衣………。」

 

芳賀「ヤバい!言っちゃう…!」

 

柳「柳になりなよ。」

 

芳賀「何だそのプロポーズ!

 

柳「は?何だよお前?」

 

芳賀「何だ今の神がかったダサさのプロポーズは!」

 

柳「俺の苗字が柳だから、「結婚して柳になりなよ」って意味だよ。」

 

芳賀「そういう説明を求めてる訳じゃねぇんだよ!お前、多分バカだろ!」

 

柳「は?バカじゃないんですけど。九九言えるんですけど。」

 

芳賀「バカのハードルを九九で設定してる時点で相当バカなんだよ!」

 

柳「7×9=43!」

 

芳賀「間違えてんじゃねぇか!出来ないクセに7の段に手出すなよ!あと43って素数だからな?」

 

柳「「素数」…?」

 

芳賀「やっぱりバカじゃねぇか!え、三上さん、本当にこの男でいいんですか?」

 

三上「え…、何で私の名前を…?」

 

芳賀「あ、いや…。」

 

柳「何だお前、もしかして結衣に手ぇ出そうとしてんのか?そんな奴、俺が半殺しにしてやる!」

 

芳賀「いや、俺はそんなんじゃ…。」

 

吉田「おぉ、ごめん。遅くなった。今、気合い入れてきたから、このまま気持ちを伝えようと思って。」

 

芳賀「ダメダメダメダメ!半殺しにされちゃう!」

 

吉田「はぁ?何で?」

 

芳賀「お前がトイレで気合いを入れている間に状況が大幅に変わってるから!」

 

吉田「どういう事…?」

 

柳「何だよ、こいつ?もしかして、テメェも結衣に気があんのか?」

 

三上「あ…、もしかして吉田くん!?」

 

吉田「えっ!?…覚えててくれたの…?」

 

三上「うん!高校時代に「付き合って下さい!」って土下座までして告白してくれた吉田くんだよね?」

 

芳賀「聞いてた話と全然違うんだけど!?「「付き合って欲しい」とは言ってない」って言ってなかった!?」

 

吉田「まぁ…、本当は言った。」

 

芳賀「何で俺にカッコつけたんだよ!…え、土下座はしたの?」

 

吉田「土下座もした。」

 

芳賀「土下座もしたんかい!」

 

三上「泣きながらね。」

 

吉田「うん、泣きながら。」

 

芳賀「何で泣いたんだよ!何だよそのカオスな告白シーンは!」

 

三上「その光景を生徒の誰かが撮っていて、動画サイトに上げられてね。」

 

吉田「うん。」

 

芳賀「とんでもねぇな!泣きながら土下座して告白してる姿を動画に撮られてアップされたのかよ!」

 

柳「あ、その映像見た事あるかも!何かTik Tokで2日間だけバズってたよな!」

 

芳賀「何か変なバズり方してんな!よく2日で飽きられたな!」

 

吉田「俺が本当の事を言わなかった理由…、分かったろ?」

 

芳賀「うん、すごくよく分かった。…え、じゃあフラれてないってのも嘘?」

 

吉田「え?」

 

芳賀「いや、「付き合って欲しい」って言わずに「好き」とだけ伝えたから、「ありがとう」とだけ言われてフラれなかったんだろ?でも、今の話だったら何かしらの返事はもらえてるんじゃないの?」

 

吉田「………。」

 

柳「フってねぇよ。」

 

芳賀「…は?何であんたが…。」

 

柳「俺もこいつが泣きながら土下座して告白してる動画を見たって言ったろ。結衣は「ありがとう」としか言わなかった。…多分、結衣は情けない姿で動画に映っているこいつに「フる」なんてトドメを刺したくなかったんだろ。」

 

吉田「三上さん…、…そうなの…?だから俺をフラなかったの…?」

 

三上「…うん…。」

 

吉田「三上さん…。あの時の言葉…、あの時の気持ち…、変わらない想いを改めて伝えていいかな…。」

 

三上「え…。」

 

柳「え、何か告白しようとしてねぇ!?」

 

吉田「…ダメ…?」

 

柳「ダメに決まってんだろ!俺のプロポーズの途中なんだぞ、今!」

 

吉田「プロポーズ!?は!?何で!?」

 

芳賀「だから「状況が大幅に変わってる」って言っただろ…。」

 

柳「半殺しにしてやる…!」

 

三上「修斗への返事は後でちゃんとするから…。吉田くんと話をさせて…?」

 

柳「………チッ。分かったよ…。トイレでも行ってくるわ。」

 

吉田「…ありがとう…。」

 

三上「うん…。」

 

吉田「…結婚………するの…?」

 

三上「………。」

 

吉田「今の人と一緒にいるの…幸せ…?」

 

三上「…うん…。」

 

吉田「…そっか…。………あのさ、俺…!」

 

今藤「そういえば、さっきの1杯ご馳走してくれるって話だけどさ。」

 

芳賀「今 入って来るなよ!んで、お前まだ店内にいたんだ!?」

 

今藤「芋焼酎がいいんだけど。」

 

芳賀「BARで飲むな、そんなモン!大衆居酒屋の後半で飲むヤツだろ!」

 

今藤「ソーダ割りで。」

 

芳賀「気持ち悪い割り方すんなよ!?後でご馳走するから、向こうで待ってろよ!」

 

今藤「クソが!」

 

芳賀「何で毎回それで締めるんだよ!」

 

吉田「…あ〜…、あの〜…。」

 

芳賀「完全に勢い殺されたね!妥協して告白した女に思いっきり足引っ張られたね!」

 

三上「修斗…、戻って来ちゃう…。」

 

吉田「…あ…、そうだよね…。…俺さ、まだ三上さんの事 好きなんだよね。」

 

三上「…え…?」

 

吉田「あ、いや、今日 再会したから思い出して言ってる訳じゃなくて、高校生の頃から…、あの告白以降もずっと…。諦めようって…、次の恋に進もうと思ったって…、三上さん以上の人なんてこの世にいないんだもん…。」

 

三上「…どうして、吉田くんは私なんかの事を好きでいてくれるの…?」

 

吉田「三上さんは、性格が良くて優しくて…。男達からすごいモテていたのに、自覚が無かったり…。何かもう…、全部好きなんだよな。」

 

三上「…私、モテないよ?」

 

吉田「ほら、そういうとこ。三上さんは魅力的なんだから、もっと自信持ったらいいのに。…高校生の時は、必死に土下座までして告白したけど…、もう「付き合って欲しい」なんて言わない。だって、三上さんには…、素敵な男性が横にいるんだから。」

 

三上「…吉田くん…。」

 

吉田「三上さんが選んだ男なら…、絶対良い人に決まってるから…。」

 

三上「………。」

 

吉田「…最後にこれだけ言わせて欲しい…。…俺は今でも三上さんの事が好きです。」

 

三上「………ありがとう…。」

 

吉田「………。」

 

三上「………。」

 

芳賀「いや、フってやれよ!」

 

三上「…え?」

 

芳賀「高校生の時にお前がちゃんとフってやらなかったから、吉田がいつまでも次の恋に進めないんだぞ!」

 

三上「…でも…。」

 

芳賀「あんた結婚すんだろ!?じゃあ吉田とあんたが一緒になる可能性は無いんだから、ハッキリ答えを出してやれよ!吉田の想いに中途半端な返事を返すな!」

 

吉田「やめろ、芳賀…。」

 

芳賀「吉田だって、あんたにフラれる覚悟で告白したんだよ!ここでちゃんとフってやらないと、吉田はいつまでも…!」

 

吉田「やめろって、芳賀!」

 

芳賀「…え…?」

 

吉田「俺、フラれたくないよ…。」

 

芳賀「えぇっ!?だって、結婚するのを分かった上で告白したんだろ!?それはもうフってもらって次の恋に進むための"けじめ"だったんじゃないの!?」

 

吉田「いや、あわよくば俺と付き合ってくれないかなと思って。」

 

芳賀「へちょいって!へちょいんだよ、お前の恋愛!イモムシみたいな恋愛すんなよ!?」

 

吉田「何でそんな事言われなきゃならないんだよ。でも、今フラれなかったって事は、俺にも少しは可能性あるって事だよね?「結婚するのか」って質問にも曖昧な反応だったし。」

 

芳賀「知らないけどさ…。」

 

柳「おぅ、話終わった?」

 

三上「うん、ごめんね。席外してもらって。」

 

柳「いや、いいよ。」

 

三上「………聞かないの…?どんな話をしたのか…。」

 

柳「聞かない。俺は結衣を信じてるからな。」

 

三上「…修斗…。」

 

柳「さっきは邪魔が入ったから、改めてプロポーズさせてくれ。」

 

三上「うん…!」

 

柳「柳になりなよ。」

 

吉田「何そのプロポーズ!?」

 

芳賀「それはさっき俺がツッコんだから!」

 

吉田「だって、相当変だよ!?」

 

芳賀「変だけど、ツッコまれた上で2回目も言ったって事は、「これで行く」って決めてるって事だから!」

 

柳「んで?プロポーズの返事を聞かせてもらってもいいか?」

 

三上「こんな私で良ければ…、お願いします!」

 

吉田「えぇ〜、じゃあ俺の事フってよぉ〜!?

 

柳「…え、何なのこいつ?」

 

吉田「俺をフラなかったって事は、こいつのプロポーズも保留にするのかと思ったのに…!」

 

柳「そんな訳ねぇだろ。こっちは指輪渡してんだから。」

 

芳賀「失敗する事もあるだろ。何で指輪を渡したら勝ちだと思ってんだよ。」

 

吉田「クッソ〜…、こうなったらアレしかないか…!(土下座して)三上さん!俺と付き合って下さい!」

 

三上「えっ!ちょっ…ちょっと!」

 

吉田「うわあぁぁぁんっ!」

 

芳賀「何でだよ!何で泣いたんだよ!」

 

吉田「付き合って下さい…!お願いします…!」

 

三上「…あ、ありがとう…。」

 

芳賀「もうフってやれって!お前のそれはもう優しさでも何でもないぞ!?」

 

今藤「え、待って!?もしかして、土下男!?」

 

芳賀「…は?」

 

今藤「うわ、よく見たら土下男じゃん!また生で見れた!」

 

芳賀「「また」…?」

 

今藤「あの時は2日間だけバズらせて頂きました。」

 

芳賀「動画撮影して投稿したのお前だったんかい!」

 

吉田「…っていうか、「土下男」って何だよ?」

 

今藤「「土下座男」を省略して「土下男(どげお)」。あの…、ほら。「キモ男」みたいなさ。」

 

吉田「良いように言うなよ?」

 

芳賀「良いように言ってねぇだろ。「キモ男」のどこが良いように言ってんだよ。」

 

今藤「でもさ、そうまでして想いを伝える事の出来る あんたはかっこいいよ。」

 

吉田「…本当?」

 

今藤「初恋をいつまでもズルズルと引きずって、同じ人を好きでい続けられるって普通じゃないし、本当にどういう思考回路してるのか全く分からないし、分かりたくもないけど、それだけ一途って事じゃん。」

 

吉田「それ褒めてる!?前半やんわり悪口言ってなかった!?」

 

今藤「あと、芋焼酎まだ?」

 

芳賀「後で金払うから、勝手に頼んで飲んでろ!」

 

今藤「やっぴー!」

 

柳「新婚旅行どうする?」

 

三上「それより先に結婚式じゃないの?笑」

 

吉田「…三上さんが幸せになるなら…、まぁいっか。」

 

芳賀「吉田…。」

 

吉田「三上さん!」

 

三上「…え?」

 

吉田「…お幸せに。」

 

三上「…ありがとう。…吉田くんとは付き合えません、ごめんなさい。」

 

芳賀「何で今フったんだよ!」

 

三上「だって、さっき「フってやれ」って…。」

 

芳賀「今のは「ありがとう」だけでいいんだよ!吉田も諦めて2人を祝福しただけなのに可哀想に!」

 

吉田「それじゃ、フラれた事だし、次の恋に進みますかぁ!」

 

芳賀「やけくそじゃない!?大丈夫!?」

 

吉田「大丈夫だよ!おい、インフルエンサー!」

 

今藤「…え、何?私?」

 

吉田「俺と付き合え!」

 

芳賀「だから妥協し過ぎだって!」

 

 

 

 

 

…はい、いかがだったででしょうか?

 

Word.ベースで15ページ尺の超長尺コントでした!

過去の『ラブレター』が12ページ尺だったので、大幅に記録更新ですね!

 

今回のコントの設定は、完全に自分の話を元にしています!

 

KSKには高校1年生の頃から好きだった女子がいました。

その子は頭が良くて性格も良くて、他人の悪口を絶対に言わない人で。

吉田のセリフにもありましたが、「その人以上の人はいない」と断言出来るくらい完璧な人でした。

人に点数を付けるのは良くないけど、本当に100点の女子でした。

 

告白もしたけど、「付き合って欲しい」とは言わずに「好き」だとしか言わなかったのも事実。

…もちろん、泣きながら土下座はしてないよ?笑

 

そして、その子は既に結婚していますが、KSKが今でもその子を超える人に出逢っていないのもまた事実。

 

これを人に「話」として伝えても、

「何、いつまでも昔の恋を引きずってんだよ。」

「飲み歩いて女引っ掛けろよ。」

…なんていう下世話な言葉しか返って来ないから、この度それをコントにしてみました。

 

コントにするからには、何から何まで現実に則った内容では書けなかったけど、前述の部分は全てKSKの実話でございます。

「泣きながら土下座」とかの みっともないエピソードも加わってしまっているから、評価はしづらいと思うんだけど、吉田の15年間 同じ人を好きでいる気持ちを肯定出来る方はKSKとお友達になりましょう。

 

あとは、タイトルの話でいくと、元は『初恋』というタイトルで進めていました。

でも、このネタをトリにする事は決めていたので、タイトルにもエモさが欲しいと感じ、ネタを丸々読み返してみました。

すると、高校1年生の頃から30歳になるまでって、その実15年間であり、30歳時点では人生の半分の期間はその子の事が好きであるって事実に気付きました!

『15年目の初恋』にしようかとも思ったんだけど、今回のネタでは最終的に吉田の恋は終わるため、16年目は無いという意味で『15年間の初恋』というタイトルにしました!

あんまりこういうのってベラベラ書くものじゃないんだろうけど、書かなきゃ伝わらない事実がたくさんあるよなと日々思うので、書くようにしています。

 

あとは余談だけど、『15年間の初恋』の「15」は今回のコントで物凄く通ずる点があるんですよね。

①吉田が三上の事を15年間好きだった。

②Word.尺で15ページに及ぶ長尺コント。

③ネタチャレ公開15本目のコント。

…ね?「15」に縁がありまくりでしょ?笑

 

そんなコントでした。

 

KSKはH.S.S.Y.Yが大好きです。

これからも最低でも月に1度のシチュエーションネタ更新はやめません。

 

もし、KSK月に1度もシチュエーションネタを更新しなくなる時は、以下の2パターンしかありません。

(1)アメブロのサービスが終了する時

(2)KSKが死んだ時

…マジでこの2点です!

 

KSKがH.S.S.Y.Yを放置して生きていく事なんかあり得ないんだから。笑

それくらいの覚悟で、これからもやっていきます。

いつもありがとう、H.S.S.Y.Y!

 

 

…さて、ネタチャレ15本のコントの公開が全て終了となりました!

色々なジャンルのコントがあったかと思いますが、皆様の中でのベストコントは何だったでしょうか?

是非お聞かせ頂けると幸いです!

 

 

それでは、本日まで誠にありがとうございました!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回の記事を面白いと思って下さった方はこちらもどうぞ!

 

H.S.S.Y.Y 第1回コントライブ『五人五色』

 

コンビニ強盗

コンビニ強盗 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

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「お先に失礼します」 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

イメチェン

イメチェン | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

心霊スポット

心霊スポット | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

 

 

 

【シリーズ第1弾『FRIENDS』】

 

『FRIENDS』第1話はこちら!

FRIENDS 第1話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

『FRIENDS』第2話はこちら!

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『FRIENDS』第3話はこちら!

FRIENDS 第3話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

『FRIENDS』第4話はこちら!

FRIENDS 第4話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

『FRIENDS』第5話はこちら!

FRIENDS 第5話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

『FRIENDS』第6話はこちら!

FRIENDS 第6話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

動画ver.の予告編もお楽しみ下さい!

 

 

 

 

【シリーズ第2弾『FRIENDS2』】

 

『FRIENDS2』第1話はこちら!

FRIENDS2 第1話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

『FRIENDS2』第2話はこちら!

FRIENDS2 第2話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

『FRIENDS2』第3話はこちら!

FRIENDS2 第3話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

『FRIENDS2』第4話はこちら!

FRIENDS2 第4話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

『FRIENDS2』第5話はこちら!

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『FRIENDS2』第6話はこちら!

FRIENDS2 第6話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

『FRIENDS2』第7話はこちら!

FRIENDS2 第7話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

動画ver.の予告編もお楽しみ下さい!

 

 

 

 

【シリーズ第3弾『FRIENDS3』】

 

『FRIENDS3』第1話はこちら!

FRIENDS3 第1話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

『FRIENDS3』第2話はこちら!

FRIENDS3 第2話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

『FRIENDS3』第3話はこちら!

FRIENDS3 第3話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

『FRIENDS3』第4話はこちら!

FRIENDS3 第4話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

『FRIENDS3』第5話はこちら!

FRIENDS3 第5話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

『FRIENDS3』第6話はこちら!

FRIENDS3 第6話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

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FRIENDS3 第7話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

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FRIENDS3 第8話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

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『FRIENDS3』第12話はこちら!

FRIENDS3 第12話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

動画ver.の予告編もお楽しみ下さい!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

タフォーーー!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さぁ、尾野真千子が言う「ゴマチェッチェ・サムバガルダカザルバ」っていうのは、どうやらサンタムトテム島で言うところの「ブズマ」の事らしい。夢から醒めた夢でございます。

 

 

 

 

ネタチャレもあと2本で終了となってしまいます。

 

本日公開するコントは…、『生贄(いけにえ)』でございます!

 

 

今回はH.S.S.Y.Yの5人全員が登場致します!

 

 

今回、いつもと違うのは、普段の日常を描いたコントではございません。

 

 

人里離れた小さな村で行われている儀式の様子をご覧頂きます。

 

 

それではどうぞ!

 

 

 

 

 

柳「村の神よ。今年も捧げ物として村の少女を用意しました。」

 

三上「やだっ!やだ、死にたくない!」

 

柳「この少女を生贄として捧げます。これでどうか、今年も村の平和をお約束下さい。」

 

三上「死にたくない!誰か助けてっ!」

 

芳賀「あんな若いのに村のために生贄になるなんて、可哀想に…。」

 

柳「いいか、お前は村のために生贄になるんだ。お前のせいで村に災いが起こったらどうするんだ?」

 

三上「うっ…うぅ…。」

 

柳「さぁ、この谷底へ身を投げるんだ。」

 

三上「出来ない…!そんな事…、怖くて出来ない…!」

 

柳「なら、突き落とすまでだ。」

 

三上「やだっ!やめてっ!」

 

吉田「やめないか!」

 

柳「お前は…!?」

 

吉田「私もここの村人だ!罪の無い少女を犠牲にするなんて、お前ら それでも人間か!」

 

柳「しかし、1年に1度 神に生贄を捧げなければ、この村に災いが起こると言われている…。1人の命を犠牲にする事で村が救われるのなら、致し方ない事だろう。」

 

吉田「誰かが犠牲になればいいんだな!分かったよ、じゃあ俺が生贄になってやるさ!」

 

柳「やめとけ。」

 

吉田「お嬢さん、もう大丈夫だからね。安心していいよ。」

 

三上「うっ…。うっ…。グスン…。」

 

芳賀「あんた…、本当に生贄になるのかよ…!」

 

吉田「この少女と…この村を守れるなら、俺の命なんて安いものさ。」

 

芳賀「………っ!」

 

吉田「この谷底に身を投げればいいんだろう?これで村が平和になるのなら…!………とうっ!」

 

芳賀「飛んだ!」

 

吉田「うわあぁぁぁぁっ!!!

 

芳賀「落ちて行った…。」

 

三上「うわあぁぁぁん!ごめんなさい!ごめんなさい、私のせいで!」

 

芳賀「君は悪くないよ…。でも、これで今年1年間は村の平和は保たれるよ。」

 

柳「いや、ダメなんだ。」

 

芳賀「は?生贄として、今の男性が自分の身を捧げてくれただろ!」

 

柳「この書物によると、生贄は未成年の少女じゃないとダメなんだよね。」

 

芳賀「えぇっ!?………えぇっ!?だって…、えぇっ!?…あの人…、死にましたよね…?」

 

柳「この高さだったら、確実に死んでいるだろうな。」

 

芳賀「でも、生贄では…?」

 

柳「生贄ではない。」

 

芳賀「かわいそっ!死に損じゃん!え、「村のために」って死んでいったのに、この村は救われないの!?」

 

柳「残念ながら。」

 

芳賀「残念過ぎるって!…え、じゃあ結局生贄は…?」

 

柳「必要。」

 

芳賀「いよいよ何のために飛び降りたんだよ!こんなに無駄に失われる命 初めて見たんだけど!」

 

柳「だから「やめとけ」って言ったんだよ。」

 

芳賀「もっとちゃんと止めろよ!あんな止め方で生贄になる覚悟がブレる訳ないだろ!」

 

三上「………。」

 

柳「じゃあ…、気を取り直して死のうか。」

 

芳賀「軽く言うなよ!?あの男の人も可哀想過ぎるって!」

 

柳「最後に何か言い残した事はあるか?」

 

三上「やだっ!死にたくな…」

 

ドンッ

 

芳賀「押した!?」

 

三上「きゃあぁぁぁぁっ

 

芳賀「まだ喋ってる途中だったろ!何で押したんだよ!」

 

柳「あんまり大した事言ってなかったろ。」

 

芳賀「最後の命乞いの言葉を「大した事言ってない」って言うな!」

 

柳「これで今年もこの村は安泰だ。」

 

芳賀「嬉しくないって!何かとんでもない罪悪感だわ!」

 

今藤「あれ、こんな所で何をしてるの?」

 

柳「あぁ、年の一度の神に生贄を捧げる儀式をやっていたんだよ。君も生贄になる?」

 

芳賀「ポップに聞くなよ!?お前、儀式の回数を重ね過ぎて感覚バグってんだろ!」

 

今藤「私、35歳だから…。…未成年じゃないから…。」

 

芳賀「…え、でも未成年じゃないと意味が無いって事は…。」

 

柳「この書物を読んだ事がある人間じゃないと知らないはず…!でも、この書物は発見当時から私の元でずっと保管していた…。」

 

芳賀「じゃあ、どうして書物の内容を…!?」

 

今藤「ごめんなさい!その書物を書いたのは私なの!」

 

芳賀「…え?」

 

今藤「私が書いたの!…イタズラで。」

 

芳賀「イタズラで!?」

 

今藤「15年前、私が成人したタイミングでこの架空の言い伝えを思いついて、それっぽい紙にそれっぽい事を書いて、それっぽい所に置いておいたの。そしたら、ある日それが無くなっていて…。」

 

芳賀「おい、とんでもねぇな こいつ!え、じゃあ何なの?この村に災いなんて起きないって事?」

 

今藤「起きる訳ないでしょ。」

 

芳賀「もうちょっと悪びれろよ!?今まで生贄になった人達に謝れ!あと、本当に無駄死にした奴もいるんだからな!?」

 

今藤「さっき謝ったじゃん。」

 

芳賀「1回の「ごめんなさい」で許される内容じゃなかったろ!」

 

今藤「反省はしてる…。私の粋なイタズラが原因で失われた命があるなんて…。」

 

芳賀「「粋なイタズラ」って言うな!」

 

柳「私も…、こんな書物を信じ込み、この15年間 多くの少女を生贄に捧げてしまった…。私も許されない事をした…。」

 

芳賀「…。」

 

柳「こんな事で彼女達の弔いになるとは思っていないが、私も罰を受けるとしよう…。」

 

芳賀「まさか…、あなたも谷底へ身を投げるつもりですか…!?」

 

柳「これで…、許してくれ…!」

 

今藤「私も罪滅ぼしのために、犠牲になった少女達と同様、谷底へ身を投げます。」

 

芳賀「いや、死ぬ事は償いにはならな…」

 

柳「じゃあ、お先にどうぞ。」

 

今藤「…え?」

 

柳「レディーファーストです。」

 

芳賀「そんな事ねぇわ!」

 

今藤「じゃあ、今まで犠牲になった全ての人達…、大変申し訳ござ…」

 

ドンッ

 

今藤「きゃあぁぁぁぁっ

 

芳賀「何で押すんだよ、お前は!」

 

柳「特に大した事言ってなかったろ。」

 

芳賀「どこがだよ!今、最後の謝罪の言葉を喋ってたろ!」

 

柳「…。」

 

芳賀「…本当にあなたも命を絶つんですか…?」

 

柳「あ、もし良かったら先にどうぞ。」

 

芳賀「俺は別に飛ばねぇよ!みんな飛んでるからって「…あ、じゃあ俺も…。」ってなるか!」

 

柳「じゃあ、俺の番か…。…今まで生贄として犠牲にしてきた全ての少女達よ…。大変申し訳なかった…。………押せよ。」

 

芳賀「押さねぇよ!俺、そんな酷い事出来ねぇわ!」

 

柳「押す流れだったろ、完全に。」

 

芳賀「「流れ」って何!?分かんない、分かんない!」

 

柳「散々ネタ振りしてたろ。」

 

芳賀「少女達への弔いの言葉を「ネタ振り」って言うな!お前、ちょっと芸人過ぎるぞ!?」

 

柳「なら、自分の足で彼女達の元へ行こう。」

 

芳賀「彼女達は天国で、あなたは地獄だと思いま…」

 

柳「うわあぁぁぁぁっ!!!

 

芳賀「聞けよ!………えぇ…、…は…?みんな死んだんだけど…。…何これ…?………もう十分災いじゃない!?」

 

 

 

 

 

…はい、いかがでしたでしょうか?

 

企画発表の時から書いていましたが、これは本当に大好きなコントになりました!

 

序盤の三上が生贄として谷底へ落されそうになる緊迫感から、吉田の無駄死にが判明する瞬間までの展開がすっごい好き!

芳賀が「えぇっ!?」と大声でツッコむまで、誰もボケていないんですよね!

つまり、吉田も一言もボケていないんです!

なのに、あんな展開が作り出せる吉田はマジで面白かっけぇ~!

吉田もとうとうこんなレベルまで来たか…!

一言もボケなくても…、いなくなった後に面白さのピークが来るような、そんな最高なキャラになってくれたか…!

KSK、吉田の事マジで大好きなんですよ!

普段、可哀想な役ばっかり当て込んでしまっているけど、それを面白くしてくれている吉田の存在感に本当に救われていて!

吉田がいなかったらシチュエーションネタなんて 本当につまんないんだから。笑

 

…あ、吉田の事ばかり書いてしまったけれど、今回の配役はこんな感じでした。

 

柳…祭司

三上…未成年の少女

吉田…勇敢な村人

今藤…架空の言い伝えをでっち上げた人

芳賀…村人

 

ちょっと三上が可哀想な役ではありましたが、柳のイカれっぷりを引き立たせてくれた ありがたい存在でございました。

柳に加え、今藤が登場してからは完全にボケとツッコミの応酬になるという、加速の仕方も我ながら満足しています!

あと、柳のスタンスが芸人過ぎな。笑

 

チャレンジの内容としては、いつもは学校やオフィス、カフェなど、日常をコントにしていますが、今回は環境自体が特殊な設定で書いてみたという部分です。

「生贄」という文化がある小さな村での儀式中の出来事といった感じですね。

 

自分の中で唯一 今でもしっくりこないのは、今藤を現役の黒幕という設定にするために、「15年前からの文化」とそんなに長い歴史でもない設定にしてしまった事。

「今藤の先祖が」…とかだったら、パンチが弱いもんな。

 

 

…とにかく、今回は一度もボケる事無く 笑いのピークを作り出した吉田に大きな感謝を述べさせて頂きます!

ありがとう、吉田!

 

 

明日はラストネタです!

KSKが織りなす長尺の恋愛コントをお届け致します!

是非よろしくお願い致します!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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