私の修業時代 第24話 石川町の長い夜
あらすじ
1987年昭和62年に高校を卒業した私は、横浜の調理師学校へ入学し、スペイン料理店でアルバイトをしながら少しずつ新生活になれて来た頃には就職活動。不採用になったりいろいろ経験し無事に就職先も決定したのでした。
そして入社式の日を迎え、
新入社員の面々と共に成長していくのでした。
※私の修業時代は9年前に別ブログで投稿した記事を若干手直し加筆しこちらに記録掲載させていただきます。登場人物の氏名は全て仮名です。
石川町駅から徒歩数分の宮脇君のアパートへ、入社式の初出勤の日の夜に自転車で行きました。
私が春から引っ越したアパートも最寄駅は石川町。根岸線の石川町駅からも根岸駅からも徒歩20分弱でしたから、生活に自転車は必需品でした。ホテルへの通勤にも元町商店街で購入した自転車で通う予定でした。
宮脇君のアパートで夕方を食べながら、ベーカーの事やお互いの今日の出来事を話していると、、
『宮脇ーーーー!』と田盛が訪ねて来ました。
『せっかくだから俺も宮脇ん家に泊まるわ〜!』と、相変わらず強引な奴です。
『本当お前達仲良いなぁ。冨高が朝寝坊して来ない時も、人事の伊武さんに、『冨高は一人暮らしでずっとバイトをしてて疲れが溜まってたんです!ちゃんと来ますので電話して下さい!』って、言ってたよね。』宮脇君がツッコミを入れますが、
『楽しい方がいいでしょ?あと藤本にも声かけたし、日野山さんにも言ったから来ると思うよ!今日は新入社員でミーティングしょうぜ〜』と田盛は勝手にセッティングしてるし。
藤本も新入社員で地元横浜高卒で調理部、日野山さんは調理部の昨年の新入社員で横浜調理師専門学校のOBです。
その夜石川町の宮脇君のアパートには、私と田盛、藤本、日野山さんで夜遅くまで語り合い、、
『レストランの◯◯さんはああ見えていい人だよ』
『先ずは朝食でオムレツを作れるようにならないと相手にされないぞ〜』
『フロントの◯◯さん可愛いですねぇ!』
『冨高、おめぇー、リーダーとかやりやがって…俺らは冬休みからバイトして気に入られようとガンバってんのに!オイシイとこ持っていきやがって…』と、皆んな好き勝手に喋り、畳の上でもう寝てる奴もいたり、、。
翌朝、宮脇君のアパートで朝を迎えたのでした。。
日野山さんや田盛はレストランの遅番で仮眠の為帰宅。早番は出勤し、私もサテライトホテルへ自転車で出勤。当然もう遅刻はしていませんよ。。