修業時代 第29話 焼き菓子の仕事 | シェトミタカ通信

シェトミタカ通信

◆シェトミタカの日々の出来事◆バースデーケーキは数日前までの完全予約制です◆
大分県別府市竹の内2組
open 10:00〜18:00 日曜17時閉店◆月火曜定休日(不定休日有り)


☎︎0977-25-9910


patisserie opened in beppu in 1997



私の修業時代 第29話  焼き菓子の仕事


あらすじ

1987年昭和62年に高校を卒業した私は、横浜の調理師学校へ入学し、スペイン料理店でアルバイトをしながら少しずつ新生活になれて来た頃には就職活動。不採用になったりいろいろ経験し無事に就職先も決定したのでした。
そして入社式の日を迎え、
新入社員の面々と共に成長していくのでした。




サテライトホテル横浜には人気の焼き菓子が幾つか販売されてました。

週末には結婚披露宴が行われ、婚礼の引き菓子としても利用されていました。

クッキーや洋酒漬けフルーツケーキ、菊型のマドレーヌ、ナボナ風のブッセ…。
ホテル内のケーキショップのケーキ作りより、披露宴の引き菓子や販売する焼き菓子の仕事の方が多かったと記憶します。


桜木町のみなとみらいもまだ生まれていない昭和60年代。横浜山下町にあるサテライトホテルは中華街や元町、山下公園などに挟まれた観光客の通り道。
週末やゴールデンウイークなどは、ケーキも人気でした。

しかし、平日の通常のケーキショップの仕事だけだと、全員で5名のメンバーが慣れてきて取り掛かると、、夕方前には終わっていました。

そこに婚礼やショップで販売する焼き菓子や引き菓子を焼いていき、翌日に仕上げをしたり包装したりする時間に充てていました。


この焼き菓子の仕事がなかなか奥が深いんです。


特に菊型のマドレーヌは、あまり生地を立てすぎるとカップから溢れ、逆に充分に空気を含ませないと数が足りなくなる事に。

すべての素材がうまく混ざり、空気も含んだ生地は、食感も見た目も輝いて、

中には洋酒漬けのレーズンを入れ、表面にはココナッツロングを散らしたマドレーヌ。



このマドレーヌを何度も何度も焼きました。

そして絞りました。

失敗したり、隣同士くっついたりすると、コックさん達のおやつになったり、自分達で食べたり、、アップルパイの土台のクラムになったりでした。






シェトミタカでも焼き菓子は人気ですが、もう30年以上焼いてますが奥が深い仕事です。


※サテライトホテルは2000年はじめに営業を終了しています