法人決算を出しているところで暗号資産について思う所があるので今回はその記事となります。
暗号資産を個人で持つか法人で持つかは非常に悩ましい問題で、私自身は法人で口座を作り保有しています。法人の場合、暗号資産評価額を決算期間末日に締めてプラス(マイナス)分を利益(損失)として計上する必要があります。
昨年は含み損だったので法人税が減って良かったですが、今年は含み益に転じかなり課税額が増えてしまったため、戦略を考える意味で改めて比較してみたいと思います。
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[個人]
●累進課税なので所得が多いほど税率が高い。
●確定利益は雑所得となり、他の所得と損益通算ができない。
○含み益が出ていても売却しなければ課税されない。
[法人]
○一定所得以上であれば個人よりも税率が低い。
○法人所得のため、他の利益(損失)と合算できる。
●決算時に含み益が出ていると前年からの評価額増加分に対して課税される。
個人の場合、売却しなければ課税されない点はいいとしても累進性のある総合課税、かつその利益が雑所得となる所が非常に大きいデメリットです。
個人所得が低く、なおかつ暗号資産を絶対に売らないと決めている場合は税額を抑えられる可能性がありますが、そうでない場合はやはり法人の方が有利だと思います。
法人の場合はどうせ年度末で締めないといけないため売買しても税額に変わりがなく、口座評価額と入金(出金)額だけ把握していれば計算も難しくないため、高値の時は少しずつ売り、安値の時は少しずつ買うという調整売買が効果的です。