年末年始、お仕事関係で読んだ本を紹介します。
1冊目は『価格の心理学』(リー・コールドウェル著、武田玲子訳)
複数の翻訳者さんのブログで紹介されて(なんでも昨年の翻訳祭で言及されたとか)気になってすぐに買いました。
価格を上げるときは商品に修正を加える(簡単に新旧比較をできなくするため)、
後払い方式にするとすぐに買おうと思ってしまう、
「無料」は今を逃したくないと思わせ消費者に購入を急がせる、
など興味深いテーマがたくさん盛り込まれていて、
今までに読んできた数冊の本をぎゅっと凝縮したような濃い内容で読み応え満点でした
自分のお仕事のレート交渉や、新規顧客への価格の提示のときに役立ちそうです。
2冊目は、『校閲記者の目』(毎日新聞校閲グループ著)
この本は、チェッカーや校閲者だけでなく翻訳者にもおすすめ。
自分の訳を見直すときに役立つし、日本語力そのものもアップしそう。
たとえば、
「1日も早い復旧を目指す」
は、誤りなんです。
正しくは、
「一日も早い復旧を目指す」
他の数字に置き換えられないものは原則として漢数字で書く決まりがあるのです。言われてみれば当然のような気がします。
「一度もない」「二度としない」などもそう。
私、訳しているとき、漢数字か洋数字か迷ったときは「カン」で選んでいたので、
知らぬ間に大失態を重ねてきた気がして冷や汗出ました
和訳しているとき漢字かひらがなか迷う動詞があります。
「~年にわたり・・」などの「わたる」。
なんとなくひらがなを使ってきた記憶はあるけど、「渡る」と漢字で書いた記憶もあり
実は、「渡る」は移動、「亘る」は範囲を表すのです。
だから,漢字で書くとしたら正しくは、「~年に亘り・・・」となるのですね。ただし「亘」は常用漢字外なのでかな書きが良いようです。
これもそうですが、迷ったらひらがな書きが無難なことって多々ありますね。
今後はくれぐれもカンを当てにしないようにします
校閲という仕事は、間違い探しのように予めいくつ間違いがあるか決まっているわけではないので、際限がない大変な仕事のようです。
購読している日経新聞も、誤字脱字ないのが当然のように読んでいますが、
きっと何人もの校閲さんがチェックした後に刷られているんだろうなあと考えるとそれも当然ですね。
でも、たま~に、新聞で誤植!?と思う箇所に遭遇すると、色めきだってマーカーでチェックして、
鬼の首取ったみたいに夫に報告してしてしまうんです
かくいう私のブログも、誤字脱字満載だと思いますが、どうかその時はスルーしてください