引き寄せの法則と因果応報の法則は相反するのか? | 医師の前世療法・催眠療法~京都

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京都でヒプノセラピー(催眠療法)に取り組む医師が、前世療法、インナーチャイルドセラピー、潜在意識や催眠について語ります。うつ病、パニック障害、社会不安障害、恋愛・夫婦問題、生きがい、天職探し、子育てなど多様な悩みを解決できるのが催眠療法の特徴です。

【質問】

もし、因果応報の法則というものが実在して、
前世で悪いことをしていると今生で不運がめぐってくるのであれば、
引き寄せの法則は成り立たないのではないでしょうか?
いくら、今生で正しく生きていても、前世の行いが悪ければ
悪いことがおこるのであれば、悪いことは避けられないはずです。
それなら生きていても意味がないと思います。



【回答】

引き寄せの法則と因果応報の法則は両立するのかしないのか?
こんな疑問を持たれる人もいらっしゃるのですね。


この二つの法則、皆さんは両立すると思いますか?
それとも質問者の方のように、両立はしないと思いますか?


この質問者の方は、因果応報の法則について誤解をしているのです。
というのは、引き寄せの法則は、「想念が現実になる」というものですが、
因果応報の法則もまた「想念が現実になる」という法則だからです。


つまり両者は名前は違いますが同じことを言っているものなのです。
どういうことかと言いますと、因果応報の法則とは、過去や過去世で、
自分が出した想念が現実になって自分に戻ってくる法則ということなのです。
わかりやすい事例で説明しましょう。


仮にあなたが前世で誰かを殺したとします。
行動のもとには想念があります。
殺すという強い想念が発せられ行動に現れたのです。
その強い想念は発せられると、めぐりめぐって自分のところに戻ってくるのです。


前世で死ぬまでの間に戻ってくることもありますが、
死ぬまでの間に戻ってこなかったエネルギーは、来世に引き継がれます。
そして、今の自分にきっちりと戻ってくるのです。
つまり、今度は自分が死ぬような目に会うことになります。


では今生のあなたは必ず誰かに殺されなければならないのかというと、
実はそんなことはありません。
想念というのは、刻々に新しく作り出されています。
前世のあなたは確かにその時、悪い想念を出して人を殺したかもしれませんが、


その後のあなたが心を改め、正しい想念を出し続けているとしたら
どうでしょうか?
慈愛に満ちた温かい心で日々を送っているのであれば、
その時々に出している想念もまた自分に戻ってきます。


そのエネルギーは過去世から戻ってきた不運を作り出すエネルギーに
たえず修飾を加えているのです。
なので、前世の因果で困ったことはおきるかもしれませんが、
その具体的な内容が微妙に修飾されて変化していくことになります。


不運や不幸とは、それがやってくる時のあなたの年齢、環境、
支えてくれる協力者がいるかいないか、などのいろいろな要素により、
乗り越えられたり、乗り越えられなかったりするものです。


微妙な差異により大難が小難に、小難が無難に変わってしまいます。
その違いを生み出すものは、日々刻々の自分の想念なのです。
このことがわからず、想念を良きものにする努力をしない人は、


確かに前世の因果応報をモロに受ける結果になるかもしれません。
しかし、刻々の想念の重要性を理解して実践している人は、
災いを最小限に抑えることも不可能ではないのです。


極端な例をあげると、
落ちる飛行機に乗っても奇跡的に助かる事例がありますが、
その飛行機に乗るところまでは前世の因果で避けられなかったとしても、
最後の土壇場で、命が救われることもあるのです。


大切なのは、過去世の影響はゼロにはできないが、
ただいま刻々の想念や行動により、それがたえず修飾を受けている
というポイントを理解することです。


だからこそ、ただいま、ただいまの心がけが重要です。
努力次第で災いを転じて福となすこともできるということです。
そして、引き寄せの法則を考える時、もう一つ大事なことがあります。


たとえば、あなたが宝くじで三千万円が当選したとしましょう。
その三千万円は、無限の宇宙の富があなたに引き寄せられたと
思っているのかもしれませんが、実際にはちがいます。


その三千万円はあなたが前世で誰かに物やお金を施した積善の総量なのです。
前世での積善の果報として、この世で、宝くじに当たったにすぎません。
あるいは、あなたが資産家の親の子に生まれついたとしましょう。


あなたがどうしてお金持ちの家の子に生まれてこれたのか。
それは偶然でしょうか。いや、違います。
それはあなたが前世で他者に物やお金をたくさん施して他者を幸せにしたからです。


あなたが前世で積み上げた積善の総量に相応しい家運の家の子に転生し、
その親から財産を相続できる運びとなったというだけのことなのです。


あるいはあなたがFXや仮想通貨や投機的な株取引で大儲けしたとしましょう。
それは、宇宙の無限の富をあなたが引き寄せた結果なのでしょうか。
じつはこれも違います。


何の努力も積善もなく、棚ぼたに大金が手に入るとしたら、
それは、あなたが前世で誰かに施して他者を幸せにしたことで
積みあがった積善の貯金を下ろしたに過ぎないのです。


宝くじにあたったり、投機で大儲けしたあと、
急激に運が下降して不運になる事例をしばしば目にするものですが、
それは、天に運として蓄えられていたものをお金に換えて下ろして消費したので、
運がなくなったというだけのことなのです。


自分が行った積善で積み上げた善徳の貯金が何もない人は
どれだけ念じても、引き寄せても、福徳が現実化することはないのです。
つまり、引き寄せの法則といっても、結局は因果応報の法則のままに現れているだけなのです。


永続的に幸せになり続ける方法があるとしたら、それは永続的に
積善の生き方を積み重ねていくこと、利他積善の心がけで生きていくことだけです。
そうすれば、善因善果の作用で、良い原因に相応しい良い結果が限りなくやってきます。


これがほんとうの「引き寄せの法則」の神髄なのです。
つまり、積善のなきところに、良き引き寄せは起こりえないのです。
積善とは、愛と真心によって他者を幸せにするあらゆる行いのことです。


愛を悟り、愛に根差した人生観と価値観で生きていくことを会得することだけが
永続的に繁栄し、永続的に幸せを引き寄せ続けることができる唯一の道なのです。
そして、人類にこのことを悟らせるために、因果応報の法則を神様がおつくりになったのです。


人間にだけ神の分魂があるからこそ、人間にだけ因果応報の法則が作用します。
殺しあう動物に、その因果応報が現れないのは、動物と人類の魂の質が違うからです。
人類は万物の霊長、神の子。つまり、宇宙創造主の分魂が物質世界で全能性を発揮するための器なのです。


生まれ変わり、死に変わりながら、転生を繰り返して、わたしたちの魂は、
因果応報の法則にさらされることで愛を悟り、宇宙創造主の全知全能、万能自在へと
少しずつ進化していっているのです。
因果応報の法則とは、罰するためのものではなく、魂を向上させ、進化させるための砥石なのです。


つまり、因果応報の法則があるから、生きている意味があり、
生まれ変わる意味があり、魂が進化向上できるのであり、まさにそのために
人類は創造主によって創造され神の代行者として、地上を主宰しているのです。


現時点では邪心のカタマリのような人間も、極悪人も、必ず因果応報の法則にさらされて、
汚れは浄化され、最終的には愛を悟り、善を悟り、神意を悟ることになるのです。
いま、この世で起きている理不尽もやがて、永い時を経て、解消されていくのです。
わたしたちの表面意識は、前世のことは覚えていなくても奥の魂はすべてわかっているのです。


すべての人類の魂はその方向にむかって、いまも進化し続けています。
この世の現状だけを見れば理不尽に見えますが、
悪逆非道は必ずその報いを受け、不義不正は必ずその報いを受けるのです。
それを通して魂は改心し、やがては善に向かうのです。
因果応報の法則があるからこそ、生きている意味があります。