本題 | 秘密の35年☆赤い糸の行方

秘密の35年☆赤い糸の行方

何度別れても、切れることのなかったふたりの糸。二股だったときも、彼が「あの人」と結婚してしまったときも、わたしが海外で暮らし始めたときも。音信不通6年、14年ぶりの再会から、再び動き始めた恋。国境を越えた超遠距離・婚外恋愛。

<「前置き」の続きです。>

「二年前、現場から足を洗うと
決めたとき、

『これまでやっていた
レギュラー番組は
どうしたらいいですか』

って上の人間に聞いたんだよね。

でも曖昧なままで、
はっきりしなかったんだ。

それでそのまま次の部署に
持って行っちゃったんだ。

それでまた今回の異動が
あっただろ。

さすがに気が滅入ってさ、
自分でもどうなるのかと思ったよ。

いろいろ考えて、
会社のほうは仕事内容はどうであれ
最後までしがみついて、
給料だけはもらう。

あとは外の仕事で楽しくやればいいや
と思うようにしたんだ。

異動が決まったあと、
長いこと企画を練っていた
新番組の内容がようやく固まったんだ。

それで放送の了承を得ようとしたら、
ダメだって言われた。

その上、全ての番組から降りろって。

自分のやりたいことを
やっていこうと決めた矢先だっただけに
いきなりそんなこと言われて…。

なんかもう本当にヤダなって…。

このままだとウツ病に
なりそうだなって…。

とりあえず会社には

『全部辞めます』

と返事はしたんだ。

ただちょうどその少し前に他局から
討論番組の司会進行役を頼まれて、
引き受けちゃったあとだったんだよね。

どうしようかと考えているうち、
就業時間外にしていることに
会社は口出し出来るのものなのか
とか思ってさ。

知り合いの弁護士に相談したら
オレが正しいって言われたんだ。

だってそうじゃなかったら
自営しているひとは
家の手伝いをしちゃいけないって
ことになるだろ。

それでとりあえず○○○○番組だけは
昼間の録画だから
長年レギュラーやっていたけど、
降板することにしたんだ。

でも他の番組は夜だから
関係ないってことで続けることにした。

ま、そうは言っても
面倒なことになるのはいやだから
これからは出来るだけ
表には出ないよう、
裏方でやっていくつもりだけどね。

上司に就業時間外の仕事は続ける
という話をしたら、
こんなこと言われたんだ。

『会社の本業の仕事とは別の場所で
自分の考えを述べたりするのは
よくないんじゃないか』

それでオレは言ってやったよ。

『今の話は聞かなかったことに
しておきます。

メディアは本来、自由な発言・
発想を認めるべきものなのに
XYZ局の○○○さんが
そんなことを言っていたなんて、
大問題ですよ。

オレが呑み屋の席で
同業者の友人たちにぽろっとこぼしたら、
格好のネタになって
大変なことになりますから』

そしたらそいつ、黙っちゃったよ」

(続く)

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