改〙Love Is (What I Say) 和訳【29】INXS | 和訳にっき *INXS fan blog*

和訳にっき *INXS fan blog*

気になる曲の翻訳歌詞や、音楽に関することを
ゆるゆると綴っております。
INXS / Michael Hutchence / Nuno Bettencourt /
The Police / Sting / 5SOS /





⚠️無断転載転用おやめください⚠️



何だかいきなり涼しくなったりしてますが、皆さま体調いかがですか?
私は先週末とても慌ただしく、そこから少し体調崩しております…😢皆さまもご自愛くださいね。



原点回帰のINXS改訂版和訳。

通し番号29『Love Is (What I Say)』

2013年9月13日アップ

2019年7月28日再アップ


1984年リリース4枚目のアルバム『The Swing』の7曲目に収録されているこの曲。

シングルカットはされていませんが、ツアー時に制作されたドキュメンタリーからのミュージックビデオとして公開された『Love Is (What I Say) 』です。


 

(一曲のみ/ダウンロード版)

 


(アルバム/ダウンロード版)

 


オーストラリアの映像監督ジョン・ヒルコートが手掛け、1985年に『The INXS: Swing and Other Stories』 として、MVやインタビュー等が収録されたとのこと。
(残念ながら、こちらのドキュメンタリーは観たことがありません。)

この監督さん、90年代から2000年初頭までデペッシュ・モードやニック・ケイヴなど数多くMVを手掛け、その後映画監督となったようです。
この時代、そういう経緯の監督さんが結構いるような気がしますね……やはりこれもMTV世代ってことなのでしょうかね。

アルバムジャケットも、沢山日本のものが使われていて嬉しかった記憶。これは裏側と内側の画像です。


さてそして、以前から謎だったこのMV。
ビデオの中に日本語が幾つか登場します。
唐突過ぎてびっくりするのですが、それは自分が日本語が分かるからであって、外国語圏の方々は一体どう感じたんだろうかと不思議になります。

以前にマイケルが文学青年だったという内容を載せた『Shine Like It Does』という記事をアップしましたが、どうやらこのMVも(歌詞自体にも)そのことと関係があるのでは?と色々調べました。
MVの言葉の解釈は、個人的な見解で長くもなりますので、歌詞の下の方に載せておきます。


⚠️訳について⚠️
・Food of love → ウィリアム・シェイクスピアの戯曲『Twelfth Night(十二夜)』の第1幕第1場においてのオーシーノ公爵の台詞「If music be the food of love, play on」からの引用と思われます。「音楽が愛の糧となるのなら、続けてくれ」といった意味。
その他シェイクスピアの名言は、こちら「名言倶楽部」というサイトのシェイクスピアの記事にて紹介されていますので、興味のある方はリンクからどうぞ。
・Out of depth → 手に負えない、理解できない、等の意味。
・A man without quality → 質実剛健、悪人などの意味があるが、この曲の歌詞の一連の流れから、オーストリアの作家ローベルト・ムージルの唯一の長編であり未完の大作である『特性のない男』からの引用と解釈しました。英訳版タイトルは『A Man Without Qualities』

Love Is (What I Say) / INXS  1984
This is
Food of love
Dare say
They got it wrong
Smiling
You and I
Thinking
Never say die
*What I say now
What I say now
I don't think we know each other
Enough to lie
Enough is enough anyway*

These changes
Lives alone
Drowsing
By the fire
Out of depth
He becomes
A man without
Quality
(*〜* Repeat)
This life
The food love
This is
They got it wrong
Smiling
You and I
Thinking
Never say die 
(*〜* Repeat)
You and I
What I say

オペラハウスをバックに、ゴールドディスクの記念撮影🥂


*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*


(下記、個人的な見解です)

先日アップした『Original Sin』はとても社会的メッセージの強い曲でしたが、実はこの『The Swing』はアルバム通してメッセージの強さを感じます。

オーストラリアで頂点に昇りつめていたであろうこの時期、自分達の影響力の強さというものをわかっていてのメッセージ性の強さだったのか、それともこのアルバム制作時の時代の流れがあったからなのか、そこは断言できませんが、ともかく、『KICK』や『X』に比べると地味に感じるアルバムかもしれませんが、とても「強い」アルバムだと個人的には思います。

さて、MVに出てきた言葉。
「サドと焼き殺す?」
「快楽に酔え」
「血潮よ騒げ」
「罪深き世の罪人達よ」
「罪」
「弱音を吐くのはもうヤメるのだから」
「団結せよ」

「サド」と言えばフランス革命時代の貴族であり作家である「マルキ・ド・サド」、「焼き殺す」と言えば、そのサドの小説『悪徳の栄え』での、悪行に悪行を重ねる中でもショッキングな、実の娘を火に投げ入れて焼き殺すという場面のことかと思いました。

としたら。
他の言葉も似ている属性の作家に関係があるのではないか?と、色々検索してみたところ、耽美派・耽美主義と呼ばれるカテゴリーのよう。
(生活自体を芸術化して官能の享楽を求め、作品の価値は込められた思想やメッセージではなく、形態と色彩の美にあるとする立場。とのこと。)

「快楽に酔え」とは、フランスの作家シャルル・ボードレールの有名な詩『酔いたまえ』の内容からではないかなと推測。
詩の中で、何に酔うかはその人の望むものでよいとされていて、耽美主義的には快楽に酔うということなのかな、と思いました。

「血潮よ騒げ」については、アイルランドの作家オスカー・ワイルドの『サロメ』からではと思いました。ちょっと斜め読みし過ぎ?かとも思いましたが、血の滴る生首にサロメが口付けする場面からの言葉ではないのかな……と。

オスカー・ワイルドは『幸福な王子』が大好きなのですが、童話を何編かしか読んだことがなく、『サロメ』も、残念ながら未読です。
調べてみると、新約聖書が題材であり、洗礼者ヨハネの首を欲しがったというヘロデ王の娘がサロメという名前。たびたび芸術上の題材になっていたとのことですが、オスカー・ワイルドは、切り落とされたヨカナーンの首にサロメが口付けするシーンを加え、これが物議をかもしたとの話。

「罪深き世の罪人達よ」や「罪」については、先日の記事『Original Sin』からで、「弱音を吐くのはもうヤメるのだから」は、今日の曲の歌詞からかな?と思いました。
最後の「団結せよ」は、派も違うし、飛躍しすぎているので違うかなーと思ったのですが、マルクス・エンゲルスの『共産党宣言』からか?とも思いました。

結果、繋がりや意味はよくわからなかった訳ですが、何となくてはありますが、マイケルがメモしていた英語を日本語へと訳したものかな?と感じました。
(これは本当に個人的な見解になります。)

ここまで読んで下さり、どうもありがとうございました!!m(_ _)m


*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*


〜個人の和訳(意訳を含む)です。教科書的な訳をお伝えするためのブログではありません。そのような和訳をお探しの方は別のサイトをお探し頂くようお願いします。〜

↓ランキング参加しております。
クリックして頂けるととても嬉しいです♡
にほんブログ村 音楽ブログ 歌詞・フレーズへ
にほんブログ村
にほんブログ村 音楽ブログ 洋楽へ
にほんブログ村

更新時にお知らせ☆
↓ブログリーダーへの登録はこちら
てづくり*にっき  〜音楽と和訳と〜 - にほんブログ村


「音楽と共に生きるTシャツ」販売中です👕 
普段使いしたくて、アイコンに、フランス語で「Vivre avec la musique」のロゴを入れたシンプルなものを作りました。他グッズも少しあります。よろしければ〜。
yoshi445オリジナルアイテム通販 ∞ SUZURI(スズリ)