Q&A1799 Q&A1647の続き | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 2017.11.20「Q&A1647 43歳、AMH 6.48、採卵3回、新鮮胚移植3回」で質問させていただいたものです。回答ありがとうございました!

早速今通っている病院にお願いして検査をしていただきました。
テストステロン 0
25-OHビタミンD:12.5
DHEA-S 41
治療は必要でしょうか。どのような治療をするのでしょうか。どのくらいの間隔にて、通院しなければいけないのでしょうか。こちらの先生は特に治療は必要ないとのことです。男性ホルモンを飲むのは…というお考えです。ネットを見ると、自分はやはり足りないのではと思いますが、同時に副作用もこわいなと感じました。とても疲れやすいのがあり、やはり足りていないのではとも思います。ネフローゼのステロイド治療の影響もありますか。遠方のため、スケジュールを組むのがなかなか難しく何度も通うことができません。

そちらに伺った場合、他にした方がいい検査はありますか。また主人もしたほうがいい血液検査などはありますか(今の病院にて精液検査は特に指摘はうけていません)もしありましたら一緒にいこうと思います。受精卵の成長が後半遅くなるのは、精子の影響もあるとネットで見ました。松林先生は凍結胚の移植をすすめられていましたが、わたしの場合、後半分割が遅くなり、凍結できないので、新鮮胚移植になりました。まもなく44歳で時間もなく、治療が必要なら、12月には松林先生の診察を受けたいと考えています。治療の必要性の有無と他にしたほうがいい検査、主人の血液検査などが必要かよろしくお願いいたします。

 

A 採血結果は全て不足しています。それぞれの基準値は下記です。

テストステロン 20〜100
25-OHビタミンD 30〜50
DHEA-S >200

ビタミンDサプリは1日4000IU(100μg)、DHEAは1日50mgを開始してください(採卵前から継続的な服用が必要)。また、テストステロンの補充には採卵周期開始からエナルモンを1日1T服用します。しかし、やはり通院中の医師は古典的な方法をとっておられるようで、これらの補充は必要ないとのお考えのようです。なお、これらの服用での副作用はありません。サプリメントとしての補充です。しかし、劇的な改善効果をもたらすことがあります。3ヶ月程度お出しすれば通院は頻繁には必要ありませんが、私なら当院への転院をお勧めします。当院での採卵が難しいようでしたら、少なくともオプション検査を全て受けることをお勧めいたします。

 

なお、このQ&Aは、約4〜5ヶ月前の質問にお答えしております。