生半可では成り立たない、それが自然栽培 | 無農薬•無肥料•自然栽培 めぐみ農場

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農場の気まぐれなブログです。

自然栽培とは、奇跡のリンゴの木村秋則氏が提唱したもので
その言葉は一人歩きをし色々な捉え方、農法となっているのが現状です。

めぐみ農場ではあくまでも木村式自然栽培を元に農産物の生産に取り組んでおります。
理由は簡単、私今井がそれをしたいからです。


なのでもう一度それを整理してみたいと思います。

今年2014年、青森に短期間ですが木村さんの元に研修にいきました。


木村さんは教えてはくれません、自分で考えろと言います。
手取り足取りは教えてはくれません、基本は既に世に出しているとのことです。

これが意味するものが今となり実感してきました。

私、今井がこの自然栽培に対する取り組みが非常に甘い考えで
今日まで進んできてしまったことをただただ思い知るばかりです。


そして農産物の出来映えという結果として現れます。

ゼロではありませんが目標の半分以下の結果です。

それを色々と言い訳をして外のせいにしてしまえばそこで成長は終わりです。

そんな中出来たものが次への希望となり、出来た精度を高めていき
うまく出来なかったものが次への成功となり、出来なかった要因を見つけ出すことで
次への成長と繋がるのではないでしょうか?


というわけ、私が全然甘かったと感じたことは
これです。

『作物に対する愛情』

です。

と表現してしまえば、もう特定の層の方は引いて逃げてしまうのではないでしょうか?笑
40代以上の男性にはもう通じない?
なにやら精神論のようにも聞こえてしまいます。


でがこれを

『作物の成長の段階に対しての手を加えるタイミングを逃さない為の観察』

と長い表現にしてみると多少は受け入れて頂けるでしょうか?

木村さんの著書によると

『目が農薬であり、手が肥料である』

と記しています(目と手が逆だったかも)


それを総括して
『愛情』と言うのではないと思います。

種を蒔いて芽を出したばかりの作物は非常に弱いです。
赤子です、すぐとなりに強固な草が生えてくると1週間もすると
作物に覆い被さり光を遮り、根も絡み圧倒的に成長を阻害する可能性があります。

もしくは虫などにやられたり、炎天下つづきの日照りであれば
水を吸い上げる根がまだまだ弱い為に枯れていまうことでしょう。

そこに人間の手が加わることで、その作物の成長の安全と促進が確保されるわけです。
目で観察するのですが、その情報は目から脳に入り認識されます。

ここで木村さんの言う
作物の身になって考える、という言葉が出てきます。
まさに愛情です。

そこではじめて想像力が膨らみ

『かなり乾いてるから水がほしいかな?、草で入り組んでるから苦しいかな?』

など思いやりみたいなものが生まれ手が動きます。


ここの想像力が働かない方は、自分と相手(作物)を切り離していると思います。

人間と作物はまず違うという先入観や、生物というよりは、
それを食料、もしくは単なる工業製品と見ているかもしれません。

自分に嘘をつい感情が麻痺し目の前の現象をありのまま見ることが
出来なくなっていてもそれは同じかも知れません。

多分ですがこの栽培に取り組み、

『こんなもんでいいや、自然栽培だからそんなに出来ない、無理』

と頭のどこかではじめから思っていながら栽培をしているようでしたら
それはもうその時点で半分は決まってしまいます。

たしかに容易ではない栽培なので、まっすぐ向き合ってやるのが怖いのです。
おそるおそる何度か試してからでないと、取り返しのつかない結果となりえます。

これは自然栽培という農業の仕事に限った話ではありませんよね?


今回、田んぼの半分が草を生やしてしまうという結果になり
お米の収量も勿論そのような結果となりました。

経費が結構かかっているのでかなり痛いです。
エンジンポンプにガソリンを入れ運転し用水から水を田んぼに流すのですが
それはもう草を生やす為にお金を使っているようでした。

今回の失敗の原因は耕起、はじめの耕しが甘かったのです。

あまりにも知識と経験が足りなかった為に容易に取り組みすぎました。
本に書いてあることを間違って解釈しての行動でした。

そう、こんなもんかな的なマインドです。

青森に行き全貌が少しわかりました。

具体的にはですが、
田んぼの場合春の耕起でその年の収量が決まる、ということですが
その条件に『乾いてる状態』というものがあります。

その条件の元に荒く、浅く耕す
、代掻きもなるべく簡単にやるとのことです。

細かくしすぎると土が締まり、根が呼吸出来なくなるのです。
このあたりは本に書いてあり既出です。

それに囚われ今回は正常な判断が出来ませんでした。

耕すことを必要以上に
恐れ、ロータリーはなかり浅いままでの
トラクターの速度もハイスピードでの荒起こし一回のみ。
そのまま1ヶ月放置しかなりのシバ(芝)を生かしたまま入水、代掻きにはいりました。

ですがかなりの芝が目立っており、結局2回以上の代掻きをすることになりました。
なるべく浅くハイスピードでやりましたがそれでも残っていました。

ずっと芝は死なずに繁殖、稲より茂る結果となったのです。
腐植が進まず、生の芝を抄き込んだ為か未分解のガスも発生していた為に
稲の根の成育が著しく阻害されたと思います。

約6反の田んぼをこのような状態にしました。

自然栽培の駆け出しの私にとってはかなり痛い結果となりました。
今のお金の残高に影響しています。泣


田んぼはここめぐみ農場では将来的には辞めようと半分思っています。
来年は挽回もふくめ挑戦するつもりですが再来年は減反でどのみち栽培が出来なくなります。

将来的には研修用で田んぼの栽培は残すくらいのつもりです。


なので来年の同田んぼの対策としましては

1、冬の雨が降らずに乾燥している時期にいっぱつ耕起、そんなに浅くでなく
2、溝をあちこに切り乾燥につとめる
3、春に草達が生えてきたら、本当に表面を細かく丁寧に耕す
4、代掻きも表面をゆっくりと丁寧に耕す
他気づいたことを実行

です。


失敗してから色々と本を読みあさりました。
自然農法の米作りという関連の本が何冊があり目を通すと
やはり同じようなことが書いてあるのです。

やはり失敗しないと成功する情報は入ってこないのですね汗


お米の失敗談と次への対策を記しましたが
他の作物も同様で、また機会があったら記したいと思います。


というわけでまだお米販売しております。
よろしければ応援するつもりで買ってやってください。

人参ももうじき紹介出来ると思います!


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