昨日は関東でも積雪し、交通機関に大きな影響が出ていたようですね。足元が悪く、転んでけがをされた方も多かったとか。
いえ、雪国でも転ぶときは転びます。暮れに私も転倒して見事にひっくり返りました。
元旦二日とどうも首筋が痛いし、何か病気?などと心配になったのですが、思い返してみたら、転倒時に後頭部をぶつけたのが原因でした。
それを想うと日ごろフィギュアスケーターの皆さんがいかに危険と向き合いながら練習しているかを実感しましたし、改めて尊敬の念が湧きましたよ。どうか怪我だけは気を付けていただきたい。いやいくら気を付けていてもやるときはやるんですけど、とにかく軽症で済みますようにといつもお祈りしています。
こちらもだいぶ雪が積もっていてなかなか溶けません。それでも晴れていればとても明るいので気持ちの良い寒さです。今朝はちらちらと小雪が舞っているのですが、部屋の中で温かい飲み物片手に窓の外を眺めている分にはなかなか風情があってよいものです。
雪の日はとりわけ静かなので落ち着きますねえ。
近所にD友さんがいたら是非お招きして、焼き菓子でもつまみながらスケートトークしたいものだとつくづく思います。
と、今日は全米始まってるじゃありませんか。せっかく休みだし見ようと思ったところにお誘いが来て、結局今は日帰り温泉でくつろいできました。
温泉は冬に入るのが一番ありがたみを感じますね。今年はもう二回目。遠出はできませんが身近なところで贅沢してます。
穏やかな日常に感謝しつつやはり頭から離れないのは大ちゃんのこと。年明け4日目になってようやくインスタでご挨拶してもらえてご無事がわかりホントにホッとしました。
全日本を振り返り思うことは色々あったでしょうが、一番残念に感じてらっしゃるのはご自身たちが万全の状態、つまり100%な演技じゃなかった点でしょう。
次こそは悔いのない試合ができるよう、心身立て直して新たな気持ちで次へと向かっている、そんな覚悟を感じました。
何はともあれ五輪への出場叶わなかった一番の原因はオミクロンのせいですからね。まず恨むならウィルスです。
ここに来て悪い予想通り再び蔓延してますね。長野県でも一週間前の6倍以上陽性者が出てきます。もっとも皆さん軽症者か無症状だそうですが、社会活動への影響は防げません。
全米でも罹患して欠場を余儀なくされてる選手が出てますし、このままあと10日後の四大陸選手権が開催できるか危ういところです。さらに五輪は延期なしで開催予定ですが、無事に終われると考えるのはあまりに楽観すぎますね。
一番は選手の健康、そして万一の際のメンタルを守ってほしいと心から願います。
まあでも大ちゃんは自ら決断してハードで理不尽な世界に飛び込んだんですから、プラスもマイナスも経験から得たものはすべて無駄にはしないと信じてます。世界中が巻き込まれた災厄は個人の力ではどうしようもないけど、全日本で厄は落とし、こっから先は運命の神様が微笑んでくださった結果と考えた方がメンタルヘルス的には良いと思います。
しかしジャッジに関しては正確性を期待しただけに落胆が少なからずあり、今も尾を引いています。
ですが私はもともと性善説派なんで、こうなった要因を内的バイアス、つまり身びいき以外に考察できないだろうか?と試みたりするわけです。と、TLで大輔さんファンがアップしてくれた興味深い過去記事を見つけました。
2019年12月26日配信された故出光純子さんの記事です。
日本のアイスダンス界にとっては非常に強い影響力を持ったパトロンがいらした事を初めて知りました。
前半の高橋忠之さんのエピソードはニコライ・モロゾフが髙橋大輔、安藤美姫、両選手に授けた教育にも通じるものを感じました。
つまり一流とは何か?を直に体験させようとする試みです。それだけ熱心に日本のアイスダンス界の発展に寄与されてきた方だったんですね。
記事後半ではさらにジャッジにも意見する出光さんの姿が描かれています。そして興味深いことになべきどこと、渡辺心さん木戸章之さんカップルに対してもかなりの後押しされていたこともわかりました。
つまり出光さんもまたジャッジ至上主義ではなかったんですね。
組織にはなじまない人だった。亡くなるまで住んだ東京都内の自宅には分厚いファイルの数々が残されていた。長男の直樹さんが少しだけ見せてくれた。日本スケート連盟の上層部を相手取った裁判の記録だった。ある関係者によると、シングルばかりを重視する連盟に反発していたという。直樹さんは「性格的に負けん気が強く、周りの親戚も『純子が男だったらな』と言っていた」と笑った。出光興産を創業した石油王、出光佐三氏の三女。その革新性と反骨心を受け継いでいた。
2006年トリノ五輪に出場した木戸章之さんは、その偏愛的とすらいえる出光さんの姿を見ている。渡辺心さんとのコンビでなかなか全日本2位の壁を破れなかった頃、「滑りの質は他の組より高いのに、この点数はない」と国内のジャッジに食ってかかってくれた。それを公然と言うから疎まれ、連盟でのポジションがなくなっても気にしなかった。アイスダンスは欧米優位。国際大会でも採点が気に入らなければ、海外のジャッジにも流ちょうな英語で毅然(きぜん)と物を申した。
米デラウェアに拠点を移して数年がたった20代半ばの頃、木戸さんは悩んでいた。コーチへのレッスン代や用具・衣装代、現地での生活費がかさみ、食費を1人で週25ドルに切り詰めても渡辺さんと2人で年間800万円かかる活動費をまかなえなくなっていた。でも全日本で勝ちたいからまだ辞めたくない。出光さんに相談すると「1シーズンで300万円くらいはぽんと出してくれた」という。03年に初めて全日本を制して4連覇まで伸ばし、トリノ五輪まで続けられた。
なべきどが全日本で初優勝を飾ったのが2003年長野だったというのはすごく意外でした。と言うのも私にとってはなべきどこそが日本のアイスダンスを代表する選手だと当時認識していましたし、優勝は至極当然だと今まで思い込んでいたからです。
それはそのはずで彼らは1997年から2006年まで毎年NHK杯に出場していて、日本人カップルとして必ず放映もされていましたから、私が演技を目にした回数が圧倒的に多かったんですね。当時はまだ世界選手権などほとんど見る機会がなかったし、NHK杯が唯一私が視聴可能なフィギュアスケートの試合だったんで、ずっと唯一のカップルだったわけです。
今になって振り返るとまずは放映されるというのがスケーターを認識するための最重要事項だってのがわかりますね。その裏でどんな苦労があろうとも人目に触れなければ記憶にも残らない。
そして出光さんがおっしゃたことは間違いではなく、ジャンプでもスピンでもリフトでもない、スケーテイングの質の違いというものを私が初めて認識したのは2003年の全日本における渡辺・木戸組の演技だったことも書いておきます。
宮本先生には悪いけどそれは雲泥の差でした。何の知識もない人間でもはっきりとわかる実力差が両カップルにはありました。
2008年の全日本では同じことをMOIに出演したステファン・ランビエールのスケーティングに見出し、彼の高いPCSの根拠を知ることになりました。
テレビ越しではなかなか伝わらないのですが、フィギュアスケートにおいてはスケーティングが良いってことは何にも勝る価値だって実際現地で見るとよくわかるんですよね。
”もっと上位でもいいのに”とずっと”なべきど”を見ていた私が、なんと今になってかつての歯がゆい想いを共有できる人物の存在を知るとはちと皮肉なものです。かなだいに関する一連の記事で木戸先生のおっしゃることには一寸理解しかねる部分もあるからです。
とにかく過去においてもすべてのスケーターや関係者がジャッジメントを唯々諾々と受け止めてきたわけでもないし、反旗を翻した方も実際にいた事実はぜひ記録しておきたいです。
さて、この記事をきっかけに調べてみたら、ナベキド時代にも全日本と国際試合の点数では10点もの開きがあったことに気がつきました。
新採点になって以降、2004-2005 シーズンから2006-2007 シーズンまでの3シーズン、判を押したように全日本とワールドの点差は-10点です。しかもほとんど横並びで点が伸びている様子はありません。
ルール改正の影響もあるのかもしれませんが、3シーズンも続けてほぼ一定、同じ点数の推移ってのはスケーター本人からするとかなり凹むんじゃないですかね?だって絶対に練習した分進化してるはずじゃないですか?上達しても認められてない?
どうしてそうなるのかはまだよく分かりませんが、他のカップルの出来との相対性もあるのかな?
そしてなぜ国際大会になるといきなり点数が下がるんでしょうか?
他のカップルの演技についても記録を調べてみましたが、なにせワールドとなるとフリー進出もままならない状況ですので単純に比較はできません。
小松原美里さんもティムコレト氏と組んで以来は若干その傾向が見受けられます。つまり国内大会の点数が5点ほど高い。
しかし村元哉中さんは過去の試合に於いてもこの傾向がほとんど見られない。つまりクリス・リード氏と組んでいても全日本=国際大会の評価だったことがわかりました。
彼女に関してだけはいわゆる全日本爆上げがないんですね。当然哉中ちゃんと組んだクリス・リード氏にも同じことが言えます。
が、彼が姉のキャシー・リードと組んで出場していた頃はやはり全日本と世界選手権では10点近い差がありました。
このあたりの傾向が一体何を意味してるのかは私にはもちろん分かるはずもないのです。
でも、国内と国際大会によってここまで点数に開きがあるのはジャッジ自身何らかの見直しが必要ではないかと思うんですよ。
ワールドと全日本ではかかるプレッシャーが全く違いますし、気持ちの上でもジャッジに知り合いがいるといないではパフォーマンスにも影響するのは否めません。ワールドで本来の力が発揮できなかった故というのは分かるんですけどね。
しかし私が見たところでは、どの選手もワールドに照準を合わせて最大限努力してきたのは確かなんです。本来なら大きな失敗がない限り点数がそんなに上下しないはずのアイスダンスで、海外ジャッジの評価がいきなり下がるって、それは選手にとってはかなり残酷な話ではないでしょうか?
となると過去…最近では美里さんのNHK杯後のインタにも現れてますが、アイスダンスの選手は少なからずジャッジに対して物申してきたわけですし、まだまだ発展途上のスポーツって事でその辺選手自身も納得がいかないってはっきり表明してるわけです。大輔さんは点数は水物だってその辺は割り切ってる感じ。
ともあれいったいどっちのジャッジ評価を信用するか?って話になりますよね。
しかしながら、もともとあまり日本のジャッジに下駄を履かせてもらえない傾向にある村元哉中さんが両者転倒と言う大きなミスもあってもNHK杯相当の点数を出してもらえてるってのは結構なアドバンテージだと私は解釈します。
安心できるのは彼らは国際ジャッジの評価と差異がないってことです。だから四大陸ではかなだいの出来がどうだろうと、少なくともジャッジに違和感を持たずにいられると期待してるんです。
”かなだい”が目指しているのは最低レベルでも”かなくり”の領域までは二人のレベルを高めるって事です。そしてそこからが改めてのスタート。
哉中ちゃんはそんなこと考えてもいないって思いますが、大ちゃんはそこまでは考える人。
いい意味でも悪い意味でも負けず嫌いですので・・・
でもできるならリフトよりもとにかく足元を完璧にすることをまずは第一に考えてほしいです。私も二人ならもっと上の、極上のスケーティングまで磨き上げられるって期待してるんですよね。
でもそれには練習量が必要なんで足りないのは時間ですけど・・・
まあこのご時世、試合が出来たら儲けもの。練習で100%、試合で70%くらいで帳尻は合うってくらいのゆとりをもって臨んでほしいってのが今は一番の願いです。
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