翼 | ゆりあの詩

ゆりあの詩

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もう飛べないと


あきらめた君は


絶望した渦の中で


翼を失った


自分で翼を折った君に


僕はなにができるだろう。



君は翼を失くした日に


帰る場所を失くした子供のように


僕に隠れて


誰からも隠れて


一人泣いていた。


君は声を押し殺して泣く姿に


何もできない自分の無力さを嘆いた


僕には何ができるだろうか?


握りしめた携帯電話


君にメールさえできない弱虫な僕。


もしも僕に翼があれば


迷いなく君に翼を差し出すのに


翼がない僕に


君を救い出す術はあるのだろうか?


見上げた空の青さに


君の笑顔を想った


そしてあの空を


もう一度羽ばたいてほしいと


切に願う


もしも


もう一度


君の翼が羽ばたけたなら


僕は何でもする



そう誓う


君の翼が羽ばたけたなら



僕は何も望まない。


ただ君の笑顔がみたい