誰にも必ず明日が来る | これでも元私立高校教員

これでも元私立高校教員

30年以上の教員指導を通じて、未来を担う子供たち、また大人の思考などをテーマに書き綴っています。
日本史と小論文の塾を主宰し、小学生から大学生、院生、保護者の指導をしています。

3年前の4月、我が家の駐車場の裏に小さな小さな植物の芽が出ていた。
一日のうちでも、日が当たる時間は午前中だけ。
植物の生育環境に、決して恵まれていない場所で芽を出してしまった迷える植物。

このいたいけな芽とは、我が家の庭には大きなシマトネリコがいるが、そのお子さん!
とてもじゃないが育つとは思えなかった。

それからすでに3年8カ月。
心配は杞憂だった
 
今は、高さは1mを越え、立派に成長している。

そのシマトネリコが芽を出したころ、我が家の愛犬チェリーに思いもがけない不幸が襲った。
原因不明の病で若くして失明してしまったのである。
わずか1週間ほどで視力を失ったチェリーは、部屋のソファーの上でじっとして1日を過ごすことが多くなり、僅かに動くことにも怯えていた。
チェリーはこのまま衰えていくのか・・・・そんな風にさえ思っていた。

それから3年8カ月。
心配は杞憂だった。
 
今日もランランと庭で遊ぶようになり、ちゃんと木の位置なども把握して、元気に走っている。

さて、8か月前、大きな夢を持って受験生をスタートした皆さん。
なかなか成績が上がらず、気が付けばセンター試験や個別の学校の入試日まであとわずか。
焦りや不安ばかりの日々。
(もし、受験がうまくいかなかったら・・・)
そう考えるといてもたってもいられないだろう。

学校や家庭で、辛い状況にある子どもたち。
今年も酷いニュースを何件も見聞きした。

 

子どもに自殺のニュースには教育に携わるものの一人として、時に自己の無力感に絶望を感じる。


むろん、辛い思いをしている子どもたちの苦悩はその比ではないだろう。

世界には、今この瞬間も死と隣り合わせの状況にあり、戦争や暴力、差別、貧困に苦しむ人々が多くいる。
その問題解決は容易ではなく、最近のおありの様子などは、デモをする人、便乗して略奪を働く人・・みなそれぞれの事情を抱え、負の連鎖が続いている。


あの映像の中にいる人々の気持ちは、とてもじゃないが平和な日本からでは理解することはできない。

だが、明日はきっとくるし、来年もすべての人に平等にやってくるのである。

 

それぞれが自分ができる努力をし、すべての人への感謝を忘れず、互いに思い遣りの気持ちを持っていれば、きっと明日は今日よりよくなり、来年はきっといい年になる。

問題の解決とは、そんな綺麗ごとではないかもしれないが、小さなシマトネリコもチェリーも、きっとそんな風に生きている。

「諦めたらそこで終わり」であり、きっと新しい道が開ける。

私は、すべての人にとって、来年が間違いなく素晴らしい年になることを信じている。

 

受験生の皆さん、だからこそ、まずは今日を頑張ろう、明日のことはまた明日。

そうした日々を重ねることこそが、もっとも素晴らしいことであり、人生の糧になるんです。

 

大丈夫、必ず明日は来る!