Ups and Downs おまけ | 嵐好き・まるの ブログ

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まるです。

Over50の葉担櫻葉erです。
徒然におはなしを書き、投げ込んであります。
基本は読み手。
色々なブログに顔を出しては、叫ばせていただいております。

どうぞよろしくお願いいたします^ ^


今年のUps and Downs を読んでくれたみなさんに。


愛を込めて、おまけを♡



今年のUps and Downsは
こちらから






⭐︎⭐︎⭐︎




ああ。


ばたんと閉まるホテルの部屋のドアを見る。




いい男だったな。

ちょっとしつこかったけど、

うまかったし、

金払いもよかった。



一人残されたホテルのベッドで、

両手を枕の上に折り畳んで、

天井を見ながら寝転ぶ。




もう、俺もいい年だ。


こんなとこで、

ウリなんてやってる年じゃないのも知ってる。


今までは、

この世界で頂点を極めて、

俺を抱くのには、札束を積んでも、

何年待ちなんて、

時代もあったけど。


この世界での栄枯盛衰は早い。


乱れ咲くほど美しく咲いた花なんて、

あっという間に枯れて散っていく。



そろそろやめ時なんだろうな。





ぼうっと天井を睨みつけても、

結論は出ない。



金はない。

行く場所もない。


泊まるあてもない。




もらった大金なんてあぶく銭。

あっという間に、

酒とギャンブルと

友達と称する奴らに巻き上げられた。



この職業をやめて、

堅気の職業につけるわけもない。





さっきの、

お高いオーダーメイドのスーツを着た男が置いていった金。


あれが最後の金か。




あれがなくなったら。




そうだな。

金がなくなる前に、

自分が消えてなくなる方法を考えるか。





のろのろと、

ベッドから身を起こし、

シャワーに向かう。


しかし、

いい客だった。



俺らみたいな男を抱くときは、

なりふり構わず 自分の欲望を俺らの中に吐き出しておいて

そのまんまってやつが多いが、

あいつはそんなことはしなかった。


しつこかったが、

優しく抱いて、

自分の欲望よりも、

俺を天国に導くことを優先した。



だから、

最後。


冷たい言葉を俺に投げつけて、

去っていったのに、がっかりしてるんだ。



何を期待してたんだ。俺は。



こんな歳になっても、あまっちょろい夢など持っていた自分に気がつき、

苦笑いをする。



さぁ。

行くか。



せっかく、あいつがとってくれたホテルだが、

野良犬みたいな俺にはふさわしくない。


俺には、

路地裏の店と店の間の軒下がお似合いだ。



なけなしのスーツを着て、

ホテルの部屋を出ようとしたとこだった。






「おい。

どこに行こうとしてんだよ。」



え?


さっきの客がもどってくる。



「なんだよ。

お前が『また来年な。』とか言って、

出てったから、

もう用無しだとおもって、

帰ろうとしたんだよ。」




びっくりして、

いつもの口調で言い返すと、


男は唇を片方だけあげて笑う。




「ばーか。

来年どころか、

ずっと一緒にいることにした。」




「は?

お前、何言ってんの?」



なんのことだかわからず、

男を睨みつける。




「これ。

お前を斡旋してる店の、契約書。


俺が、お前を抜いてきた。


お前はもう他の男のとこに行くことはできない。

これで

お前は俺との専属契約になる。」




「は?

なにそれ?」



にわかに信じられず、

睨みつけると、




「ひっ。」


目の前の客が、

俺を抱き寄せて、

俺にキスをする。



「くっ。ばかっ。

客には絶対キスさせないって、

決めてんのに。」



唇を手の甲でぬぐって、

言い返すと、

男はにやりと笑う。



「だから、俺はおまえの客じゃねえってば。

ご主人様だ。


今のは、

その誓いのキス。」



当たり前のように言い返されて、なおも睨みつける。



「くっ。なんだよ。それ。

これから俺をどうするってんだよ。」



ぎゅ。

男は俺を優しく抱きしめて、

俺の質問とは全く違うことを話し出す。





「俺の名前は翔。


お前の名は?」



「雅紀。」



素直に答えると、



「雅紀。

愛してる。


俺と一緒に暮らしてくれ。」



翔のあついキスが降ってきた。











⭐︎おしまい⭐︎







なぁんて、

調子に乗ってかいてみました。




さっきのおはなしの

設定。


セレブなリーマン 櫻井氏と、

ちょっと歳がたった 相葉さんの

お話。



気になったので、

続き書いてみちゃいました。





やっぱり

わたし。



ハッピーエンドがすきなのよ。



これから、

この櫻井氏と相葉さんは、

ご主人様と、

その専属男娼という絶対ながら、

きっと

対等にぎゃあぎゃあと、

末永く仲良く

暮らすんでしょう。



おしあわせに♡です。