英語の迷い道(その164)-「古文」の英訳-「徳川家康御遺訓」 | 流離の翻訳者 果てしなき旅路

流離の翻訳者 果てしなき旅路

福岡県立小倉西高校(第29期)⇒北九州予備校⇒京都大学経済学部1982年卒
大手損保・地銀などの勤務を経て2008年法務・金融分野の翻訳者デビュー(和文英訳・翻訳歴15年)
翻訳会社勤務(約10年)を経て現在も英語の気儘な独り旅を継続中

未明から激しい雨と風だったが、午前中にはおさまり青空になった。それにしても今年の5月はいつになく寒く、未だに半袖になれない。

 

 

一昨日、「オロチ」という種類の黒色のメダカを買ってきて少し水槽が賑やかになった。オレンジ色のメダカ「東天紅」とも仲良くやっているようだ。

 

他に少し大きいサイズの熱帯魚が3匹いるが、やや存在感が薄れてきた。株式と一緒で、人の注目は、次の銘柄、次の銘柄へと移るもののようである。

 

 

受験生の頃、日本史の問題で資料(古文)が出題されることがあった。日本史に加えて古文の知識までが問われたようで、古文が苦手の私は損をしたような不愉快な思いをしていた。

 

 

以下の問題は、英語の試験に「古文」が出題された珍しいケースである。受験生はかなり戸惑っただろう。特に理科系には不利(?)だったかも知れない。

 

でも、読んでみると大して難しくはない。現代語に近い文章である。どこかで聞いたことがあるような内容である。

 

 

(問題)

次の文章は「徳川家康御遺訓」の一部です。下線部を英語に訳しなさい。

 

(1)人の一生は重荷を負うて遠き道を行くがごとし。急ぐべからず。不自由を常と思えば不足なし。心に望みおこらば困窮したる時を思い出すべし。堪忍は無事長久の基(もとい)。怒りは敵と思え。(2)勝つ事ばかり知りて負くること知らざれば、害その身にいたる。己を責めて人をせむるな。及ばざるは過ぎたるよりまされり。

(神戸大学・2005年)

 

(拙・和文英訳)

(1) Your life is as if you walk on a long road with a burden on your shoulders. Don't rush. If you think of inconvenience as usual, you will never feel shortage. If you have a desire in your heart, remember the time when you have hardships. Endurance is the foundation of a safe and long life. Think of anger as enemy. (2) Knowing only victory without knowing defeat will do harm to yourself. Blame yourself, and do not blame others. Too little is better than too much.