STAND BY ME ドラえもん/俺の一生の宝物 | 調布シネマガジン

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ドラえもん

言わずと知れた藤子・F・不二雄原作のアニメーション。今回は初の3DCGで制作された。監督は。『friends もののけ島のナキ』の八木竜一と『ALWAYS 三丁目の夕日』の山崎貴。まあでも正直監督はどうでもいい。ドラえもんは藤子・F・不二雄先生のもので決して彼等の作品ではないから。物語は22世紀からドラえもんがのび太の元にやって来て、帰っていくまでを描いているのだが、「のび太の結婚前夜」や「さようなら、ドラえもん」といった、シリーズ内でも特に感動を呼ぶエピソードから構成されている。

そもそも俺が小学生の時に生まれて初めて自分のお小遣いで買った漫画が「ドラえもん」だった。一発で大好きになり、小学○年生、コロコロコミックなんかで夢中になって読んだのを覚えている。1979年にアニメが放送開始された時にはあの大山のぶ代の声が俺の中ではもうドラえもんそのもので、食い入るように観ていたものだ。大人になり、声優が変わったあたりから、徐々に観なくなって行ったが、22世紀の未来の道具には本当に夢が一杯で、俺の未来へのイメージはドラえもんに形作られたといってもいい。

ドラえもん1

この作品の3Dに関しては映画評論家のミルクマン斉藤のように酷評するものもいるが、多分そういう人はドラえもんは映像で観るものではないということが根本的に解っていない。紙の世界で描かれてきたドラえもんが、テレビのアニメーションで生き生きと動き、そして立体的な映像となって動き出す。22世紀の未来から来たドラえもんの世界に私達は少しづつ近づいて行っていること、しかしそんな中でも大切なものは何一つ変わっていないということこそが何より重要なのだ。

そこに表情ガーとか動きの表現ガーなんてそこらのアニメに求めるものを要求すること自体が誤りだ。大人になったしずかちゃんが結婚前夜にお父さんから言われる言葉の重さ、ドラえもんが安心して未来に帰れるようにボロボロになりながらジャイアンに立ち向かうのび太、そしてそんなのび太が寝ている姿を限りなく優しい笑顔で見つめているドラえもん。藤子・F先生が伝えたかった人として大切な大切な心、常に他人を思いやれる心を受け止めることこそが、この作品を観る上で重要なことだと思う。

ドラえもん2

俺はそもそも漫画を読みながら泣いていたからね、もちろんこの作品でも涙腺は決壊していた。そしていつか本物のドラえもんに会える日が来るのかな…?と何だか未来への希望のような気持ちで満たされた。まあ現実にはそりゃムリだろうけど。久しぶりに心の洗濯をさせてもらったよ。今までもこれからも、ドラえもんは俺にとっての宝物であり続けると思う。

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ストーリー:東京の郊外に暮らす運動オンチで勉強もできない少年、のび太。ある日、22世紀から子孫であるセワシがドラえもんと一緒にタイムマシンでのび太を訪れる。のび太が作った借金が原因で、セワシのいる代まで迷惑をこうむっていた。そのためセワシは、のび太のために世話係のネコ型ロボット・ドラえもんを連れてきたのだ。こうして、のび太はドラえもんと暮らすことになり…。(シネマトゥデイ)